白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

赤い靴を履いて踊り続けた少女のように

2021年03月11日 21時01分25秒 | 日記
もうすっかり雪が消えた。


半月前はこんな感じだった。
今はもう早いところは田んぼに水が張られている。枯葉色だった野には緑が濃くなった。
ここはお気に入りのランニンググランド。
リンゴ畑では剪定作業が行われている。

週三回のランニングメニューの大半はここで走る。
働いている人には申し訳ない気もするが、黙々と走る。

ハーフマラソンの男性の平均タイムは2時間8分12秒。
目指すは2時間切り。
トップアスリートは1時間くらいで走ってしまう。

もう若くはない。
やり過ぎると『負荷が高すぎます』とガーミンウォッチが警告を出す。
ボディバッテリーが下がったまま回復しない。
リカバリ72時間などとのたまう。
要するに年寄りの冷や水とヤツは言う。
ふん、そうか、そうかと聞き流し、走る。

それでもハーフマラソンの予想タイムは初めて1時間50分を切った。
このタイムはどうも甘々な気もするが、悪い気はしない。
ただ、これは走らないと遅くなる。
ヤツの奴隷となって走り続けるよりない。赤い靴を履いた少女が踊り続けたように。

この時期でも1時間ほど走ると汗びっしょり。
その後温泉に行き、帰宅してから自家焙煎のブレンドコーヒーでお茶の時間。
考えようによっては何とも贅沢な暮らし。
色々大変なことや辛いことがあるが、もう残り少ないであろう人生、精一杯楽しむことが、あの日、心ならずも逝った人々の供養になるのではあるまいか。

もう少し春がにじり寄ってくれば、たくさんの仕事が待っている。
さあ、顔を上げよう。前を向こう。