白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

日雇い

2018年06月02日 21時24分12秒 | 日記

僕の手の中には渡されたばかりの4,000円が乗っていた。

そして僕はいいようのない喜びを感じていた。

目の前には田植えの済んだ田んぼが広がり、その先には残雪の後立山連峰が見えた。

 

ひょんなことから野沢菜の収穫作業の手伝いに行く羽目になった。

その作業をしていた知人が行かれなくなり、代わりに行くことに何故かなってしまった。

朝6時から作業しているというが、初めてのこととて8時から12時までの4時間。

野沢菜を引き抜きカブの部分を包丁で切り落とし、傷んだ葉を取り除く作業。

7~8人が作業していた。

タイの人も来ていたらしいが、今は他のブドウ農家に行ってしまって手が足りないらしい。

ひたすらしゃがんでの作業なので、腰痛持ちの身には少なからず辛い。

膝を突いたり、立ったり座ったり頻繁に体制を変えながら、なんとか作業を終えた。

そして、時給1,000円の4時間分、4,000円の現金払い。

この感覚は何年ぶりだろうか。

学生の時の土方のバイト以来だろうか。

まさしく日雇いだ。

仕事が終わり、その場で現金でもらう時の喜び。

これは金額ではない。

電気工事の時のバイト代は16,000円だが、これは後日の振込だ。

それほどの感激はない。

自分が働き、その場で報酬をもらう。

その単純な喜びを久しく忘れていた。

今日が2日目。

報酬の4,000円は、昨日の4,000円と合わせて、大事に袋に入れてしまいこんだ。

簡単には使えない気がする。

野沢菜がどんどん育っていて、手が足りない中、簡単にやめるわけにはいきそうにない。

『慣れて来たので、6時からどうかな』という農家のHさんの言葉には『滅相もない』と返しておいた。

しばらくは野沢菜収穫人になることになってしまった。

目論んでいた信州百名山は少し先延ばしせざるを得ない。

 

区の役員の仕事も忙しく、保育園の柵作りの仕事も頼まれたが、まだ手付かず。菜園の作業も最低限のことしかできていない。

楽隠居や隠遁生活を夢見ていたこの身に、どうしてこんなに仕事が舞い込むのだろうか。

楽はできないようになっているのだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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こんばんわ (たか)
2018-06-02 23:07:31
>どうしてこんなに仕事が舞い込むのだろうか
   それはnobさんのお人柄なのではないでしょうか!
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ちょっと違うような (nob)
2018-06-03 00:07:20
『お人柄』などというのとは、ちょっと違うような気がしますが、まあ、いいか。ところで、やっぱり疲れているのかな。今このブログを読み返して、2ヶ所誤字脱字があることに気が付き修正しました。今夜も区の会議があって出席してきました。注意力も散漫になっているようです。誤字脱字変換ミスは僕にとってとても恥ずかしいことなのです。
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