
この前、「金が入ると、つい帽子を買ってしまう」と
書いたけれど、「金が入ると嫌でも」、あるいは、「金
がなくても嫌でも」買わなければならないのが、ハーモ
ニカ。
ハーモニカ、あるいは10穴ハーモニカと呼ばれる
「ブルースハープ」を吹く事が、こんなに金のいる事とは
思わなかった。今は、弾き語り中心の活動をしているけれ
ど、昔は、バンドで楽器を弾いていたので、曲を歌って間
奏になった時、どうしても「リードギター」的なソロが欲
しくなる。
それで、「手軽だろう」とブルース・ハープを吹き始めた。
ただ、一番の問題は、楽器の音の出る部分、リードの消耗
がはやい事。特に、よく使うC、Eのキーのハープは、1か月
位でダメになる。どうにも痛い。1本、3000円~4000円も
するものを毎月、購入しなければならない。これは、ギター
の弾き手以上の失費のはず。
最近は、少し勉強して、消耗したリード・プレイトをごっそ
り交換できる構造のスズキ社の「ハモンド」という機種をメイ
ンにするようになったので、少し、コストが抑えられるように
なった。それでも、「いつでもよい音が出せる環境」をつくる
には、1か月に最低5000円は支払わなければならない(月賦
で何か買っているわけじゃないんだからさ。1年吹かなければ、
結構クオリティの高い練習用のアンプが買えちゃうぜ)。
はっきり申し上げる。ハーモニカは、決して手軽な楽器では
ない。その本体の大きさや持ち運びなどを割り引けば、ギタ
ーの方が何倍も手軽な楽器だよ。
路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信
追記・今、思いついた。よくロックのコンサートでボーカリストが
吹き終わったブルース・ハープを客席に放り投げるシーンがある。
あれって、「もう音が狂ってきやがった。いい加減にしろよ」の
意味なのかもしれない。ファン・サービス何てものかな?