あたたかい。迷わず、新宿に歌いに出た。まぁ、道系の人間は
考える事が一緒なのか、何人かの「同志達」にも会った。
久しぶりに会ったのは、新宿・アルタ前広場の瀬間明良さん。
金券屋がなくなってからはじめてかな。もう20年以上この場所
で叩いているけれど、何か、どんどん若くなっている。彼は、
「あの叩き方(知っている人は知っている。笑)」で、8時半か
ら2時間演奏した。恐らく、私には同じ事をする体力はない。
そして、今日、新宿でとびきり光っていたのは4年位前に池袋・
芸劇前で毎日のように会っていた北野善教くん。あのアンプ武装
をした「CD販売系」のミュージシャンばかりの新宿南口に純アコ
1本で挑んでた。
青柳自身は、南口で演奏するほとんどの人間に興味はない(音更
と彼の仲間位)。「CD販売系」?あまりお上手ではないパターン
化した音楽を披露して原価の安いCDを売る人達の群れ。
彼を、素敵だとと思ったっす。ひとしきり歌うと、シビれをきら
した販売系のヨレヨレの服を着たスタッフさん(バイトさんまで雇
っているのか?)が「次、いいですか」と目を合わせず言ってきた。
すると、「いいですよ。俺、もう上がりますから」と、すっと言い
放って撤収をはじめた。
彼の行動の意味をここに集う何人が考えたろうか。そして、あの
スタッフさんはどんな気持ちになったのか。気になる。
路上音楽情報紙「ダダ」編集発行人・青柳文信
追記・写真は、「久しぶり」って感じの表情をつくってくれた瀬間
さん。