先日の世界最優秀ソムリエコンクール。
便利な世の中になったもので、既にFBやブログなどで実況的な記事やどんな問題が出たか、などが流れています。
私も現場にいた訳ですが、中には「そんなに難しくないやん」と思われたり「アレを間違えるか?」と思ったりした人もいるようです。
しかし、そうは問屋が卸しません。
私も「自分だったらこう答えるのに・・・」とか「あれは私にも判った」とか思う部分もあります。
しかしステージに立った当の本人達の頭の中は、トンデモナイ状態になっているのです。
或いは実技の問題等では審査員は深い所を採点しており、ご覧になっている方々には気付かない「ここが肝」と言う所を見ています。
勝ったパオロ.バッソ氏は苦しい状況でも動きによどみがありませんでした。
これは普段から動きながら「複数のゲストにサービス」していないと舞台では出来ない事です。
動きが早いだけではありません。早く仕上げるための技術、段取りが身についているのですね。
筆記試験でもそうです。
「そんな問題、ありえへん!!」と言うような問題が出てきます。が、ありえないんでしょうか?
私の経験ではありえない問題などありえへんのです。
全てを覚えることなど出来ませんが「あ、そういえば・・・・」と接客中に感じれるかどうか?が重要ですね。
ブラインドテイスティングは決勝では全員全て間違えました。
しかし、そんなものです。だって前から歩いてきた外人さんの名前を当てるようなものなんです。
が、彼らは正しく分析し美味しく飲める方法を提示し、惜しい答えを出していました。
もはや私にはそんなコンクールに挑戦する能力も体力もありません。
いやあ、凄い体力が要るんです。あ、視力も・・・・・
どうぞ、若者達には寝る時間を少し削ってチャレンジしてほしいものです。
本業ではありません。
コンクールに出なくてもいい仕事は出来ます。
が、「もっといい仕事を」と考えるなら「コンクールにチャレンジすること」は自分を磨くことなのです。
見本にはなりませんが私も若い頃(最後は39の頃でした)は、多少頑張りました。
いまでも、その頃の勉強が生きていると感じています。