ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

キャップシールの【是非】

2024年12月14日 00時43分20秒 | ワインの事
テレビ「プレバト」で人気の夏井先生が発する「〇〇の【是非】」
ワインの世界でも様々な点で【是非】が問われていると思っています。

以前からボトルの「形状」「サイズ」「重量」に関して小さいながらも私如きが訴えていることはご存知の方も少なくないはずです。
他に「過剰な木箱」「包装」もそうです。

そして最近「好ましい傾向」と感じたことがありまして・・・
ボトルの口先を包む「キャップシール」
アルミやプラスティック、蝋など色々です。
蝋は自然に帰る素材と理解していますが、アルミやプラスティックは違いますね。
そして、それらを購入する経費も高騰しています。

つまり2点で「辞めた方が良いんじゃないか?」と思っていたのです。

ところが最近はキャップシールなしのワインがボチボチ見かけられるようになってきました。
或いは「ほんの僅かな蝋封」とか、です。
造り手の意図を直接聞いたわけではありませんが、大歓迎です。

1:生産行程が一つ省ける。
2:消費者の手間も省ける。
3:材料費が省ける。
4:自然に優しい。
など利点が沢山。

もし懸念するとしたなら・・・
①:高級ワインの偽装がしやすくなるという点
②:危険な薬物等が混入しやすい
ということでしょうか?

ま、①の偽装にかかる費用を考えると「余程の高級品」でないと元が取れませんので殆どの場合は問題ないかと思います。
そして②に関してはキャップシールをしていても可能でしょうし、正しい経路で販売されていれば可能性は極小かと・・・

いずれにせよ「ワイン界のSDGs」は決して先進的ではないと感じています。

千里の道も一歩より、です。

「樋口よ、生産者だけちゃうで。お前もなんかせんかい」と言われるのは承知しています。

宜しければ「サービスマンに出来るSDGs」をご教授頂ければと思います。


さて、今日14日土曜日と明日15日は沢山空いていまして、16日は貸切です。

どうぞよろしくお願いいたします。


         樋口誠

今現在の葡萄品種バラエティ

2024年12月04日 02時08分30秒 | ワインの事
そむりえ亭ではいつも沢山の品種でマリアージュに対応しています。

今現在は・・・
白系
シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、リースリング、ゲヴルツトラミネール、アリゴテ、グリューナーフェルトリナー、白系ローヌブレンド、ヴィオニエ、エデルツビッカー(アルザスブレンド)、ファランギーナ、グロマンサン主体、甲州ブレンド
赤系
カベルネブレンド、メルロ、カベルネフラン、ピノノワール、シラー、グルナッシュブレンド、ネッビオーロ、バルベーラとサンジョベーゼのブレンド、テンプラニーヨ、ジンファンデル、マスカットベイリーA

というものの今日にも無くなったり、新しいのが加わったりです。
ま、沢山開けていることに違いはありません。

コース用に使うのは主に10種ほどですが、追加や2次会使い用を考えると、これ位は必要なんです。

決して「勉強の為」ではありませんが、中にはそういう方もいらっしゃる。
「樋口がどんな使い方をするか?」ご確認いただくのも一手です。

さて今日はテーブルが埋り、カウンターはしっかり空いています。
明日はお休み、明後日6日はカウンター5席の空きでテーブルは埋まっています。

様々な品種でお迎えいたします。


           樋口誠

MBAというと・・・

2024年11月24日 01時55分53秒 | ワインの事
一般には経済関係の資格として捉えられます。

ワインの世界(といっても日本での話)では葡萄品種の略称として飛び交います。
「Muscat Bailey A」(マスカットベーリーA)の事です。

約100年前に「日本ワインの父」と言われる川上善兵衛さんが開発した品種。
アメリカ原産の「ベーリー種」とヨーロッパ系の「マスカットハンブルグ種」の交配で、今では国際機関に正式に登録されています。

様々な顔を見せる品種でなかなか面白いのです。

そむりえ亭でも時折使います。

11月下旬から12月の上旬にかけて2種の「MBA」を使います。

有名な国際品種とは違う香りと味わい。

私は「ワインの国や産地に拘らない」のが信条ですので、その一環での日本ワイン。

ただ「ペアリングで多量に使える範囲」に限りますので「希少な」或いは「高価な」日本ワインは使えません。(ワイン会では使いますが・・・)

しかし、希少でなくても面白いペアリングに使えますのでお試し下さい。

お待ちしています。


            樋口誠

ワインの「季節性」

2024年11月16日 02時41分31秒 | ワインの事
「春にはロゼ」「暑い夏には冷やした白」「凍える冬はほっこりした赤」という概念。

消費者にも、ソムリエにも、中に入る流通の人にも「その概念」があるようです。

しかし、私は一貫して「ワインに季節性はない」と言っています。

食べるものを思い返すと解ります。

暑い夏は「さっぱりと冷たいものを食したい」と思いきや「焼肉でスタミナつけよう」「鰻で精をつけよう」

寒い冬に「こってりを食したい」ばかりでなく「鍋でもさっぱりテッチリ」「焼肉よりしゃぶしゃぶ」

季節に縛られるのは勿体無く、赤白ロゼ泡オレンジと色々なワインを楽しみたいものです。

と言いながら、実はこの季節に私が多用するワイン。

ネッビオーロ系=バローロやバルバレスコです。

あの「歯茎にガシガシする感じ」と「鳥系ジビエ」の相性は堪りません。

先日までお出ししていた「ベルドロ・ルージュ」(赤い山鶉)には少々ワインが強く感じましたが、今日明日にお出しする「ペルドロ・グリ」(灰色山鶉)は野性味たっぷりでいい相性を見せてくれると思います。

また暫くしてお出しする「千葉産網獲り鴨」にもバッチリ。
 (入荷日未定です)

数日内に到着の「月の輪熊」には別のワインを考えます。

楽しいですね。


さて今日16日から19日迄(20日はお休み)は充分に空いています。

お待ちしています。


          樋口誠

ローヌ系の白も・・・

2024年11月10日 01時23分05秒 | ワインの事
「実は良いワインなのに」意外と使われないワインはあちこちにあります。

表題の「ローヌ系」は赤が有名過ぎて、白に目が向かないという側面もあるのかもしれませんが、非常に勿体ない話です。

と、言いながら「つかみどころがない」のもローヌ白の面白いところ。

例えば北ローヌの場合「ヴィオニエ」が主体の場合と「マルサンヌ」「ルーサンヌ」が主体であったり、南ローヌなら更に「グルナッシュブラン」や「クレレット」等も選択肢に入り・・・

「つかみどころがない」ものの、それこそ「土地の味」はあるもので「控えめな酸」と「ふっくらした豊満さ」が見つかるのです。

ほんの2,3年でいい熟成も見せてくれます。

「ヴィオニエ」主体でないローヌ系白をキノコ系に合わせるのが私の常套手段。

皆さんも是非ローヌ系白を味わってみてください。


今日10日は充分にお席アリ、明日11日はお休みです。

どうぞよろしくお願いいたします。


           樋口誠

オルタナティブチョイス

2024年11月05日 01時51分19秒 | ワインの事
ワインの世界でもよく使われる表現ですし、どの分野でもあることです。

「これしかない」ではなくて「こういう選択肢もある」「別の方法がある」のは当然です。

囲碁や将棋で「何万手先まで」の「オルタナティブチョイス」を考えるわけですから、まさに究極。
頭がクラクラしそうです。

さて、私たちが使う、或いはお客様がショップで買って帰るワインも幾つもの選択肢があります。

有名品種でなくても同じ役割をする品種はありますし、むしろペアリングの新発見があったり。

私の場合は「そういう遊び」が試せる立場ですが、若いソムリエも上司の目を盗んで「オルタナティブチョイス」を試してほしいものです。

ちなみにそれらは学校や教科書では学べません。

実践あるのみ。


さて今日5日はお休み、明日6日は7割の埋り具合、7日は沢山空いています。

どうぞよろしくお願いいたします。


          樋口誠

現在開いているグラスワインは・・・

2024年10月31日 01時17分23秒 | ワインの事
いつものように多国籍で開いています。

フランス
イタリア
スペイン
ニュージーランド
スイス
チリ
南アフリカ
日本
計9か国

このうち今日までのコースのペアリングで登場するのが7カ国。

明日から料理も新しくなりますので、ワインも若干替わりますが、相変わらず多国籍の予定です。

日本での事情だけでなく世界的にワインの多様化は進んでいます。

そむりえ亭も置いてけぼりにならないように努めます。


今日は一件のみのご予約、明日11月1日は2件。
そして2日はほぼ満席です。

どうぞよろしくお願いいたします。


           樋口誠

そろそろセラー温度を・・・

2024年10月12日 00時32分41秒 | ワインの事
以前から書いているように・・・

季節によってセラー温度を地味に変えています。

外気温や湿度で「セラーから出した後の温度変化」が違うからです。

そむりえ亭ではセラーから出して温度調整をしています。
(ボトル売りの店ではあまり関係ないかもしれませんが・・・)

真夏だと上昇が早いですし、真冬は下手をするとセラー温度より下がります。

エアコンで室内温度を調整しているとはいえ、お客様の体感も数度の差がありますので「ぴったり〇〇度」ということも出来ませんし、少なくても湿度は大きく違っているのです。

そこはヨーロッパなどの低湿度の気候と違うところです。

まだ暑さを感じる日もあるかもしれませんが、どうにか「営業時間ど真ん中」に最適解でサーブ出来るように努めたいと思います。


さて今日12日は満席、明日13日はカウンターが埋りました。
時間によってはお取りできるかもしれませんので、20時以降にご確認を頂ければ幸いです。


どうぞよろしくお願いいたします。


         樋口誠

同じ産地でも・・・

2024年10月11日 02時04分58秒 | ワインの事
ワインはそのバリエーションで他の酒を圧倒します。

世界中で造られていますし、歴史も長い。

品種も「多様」という言葉では言い尽くせません。

同じ産地でも格付けなどで生産方法や法令も違いますし、太古の歴史が復古することもあります。

しかし、だいたい「同じ原産地呼称」のワインは似通っています。

というか「似通っている」ことをラベルで証明するための「原産地呼称」でもあるわけです。

例えばボルドーやブルゴーニュ等の有名産地は格付けや価格で示す違いは概ね「凝縮感」や「深み」ではあるものの「似ている」ことは間違いありません。

ところが、同じ有名産地の中でも「バローロ」は生産者の世代によって「造り方そのもの」が違っています。

クラシックな大樽での長期熟成、モダンな小樽(それも新樽)での短期熟成、その中間。

外観も香りも味わいのインパクトも随分違うのです。

ただ原料である「ネッビオーロ」種は芯の部分でぶれない品種。

「どのような造りでも、俺はネッビオーロや」と自らを主張します。

ちなみに私は今使用中の「鳥系ジビエ」に多用します。

まさに今が出番。

先日の「雷鳥・バローロ・白トリュフの会」では上等なバローロを使いましたが、そうでないお手頃バローロ(と言っても日常用よりはお高め)でも充分に力を発揮します。

このワインは「大好きな人」と「苦手な人」がはっきり分かれることも多いと感じていますが、合わせるもの次第で「みんな大好き」に変わること請け合い。

もしどちらかで鳥系ジビエを召し上がる機会があられましたら、バローロを所望してください。

あ、それがそむりえ亭なら言うことなし(笑)

明日から12皿分の「ペルドロ」=「山鶉」をご用意しています、17日には再び「雷鳥」も入る予定です。


ちなみに今日11日はお休み、明後日12日は一旦満席、翌13日14日はまだまだ空いています。

どうぞよろしくお願いいたします。


           樋口誠

感度は良くても・・・

2024年10月05日 01時31分40秒 | ワインの事
数日前に「テイスティング」について触れました。

しかし、どれだけ真面目にテイスティングしても、感度が良くても「ああ、それは残念」ということがあります。

「言葉の認識」が根本から違っている人もいるのです。

例えば「酸」
通常は「酸っぱさ」の過多や質を表すものと捉えるのが普通ですが、中には「渋い」を酸と捉える人もいます。
そういう方は肝心の「タンニン」を飛ばしてしまったります。

そして「香り」
テイスティング用語には「インクの香り」等という言葉もあるのですが、ある人は全く違う香を「インク」と捉えていたようです。
ま、今の世の中でインク瓶とかインクを使うペンを見ないのでしょうから、仕方がありませんが、ある年齢以上には判り易い香りかと・・・
他の「香り用語」も同様に「別の香りと思い違えている」人も多いんです。

色も同様。

試験をお受けの方は、明日の事ですのでバタバタしても始まりません。


どっしり構えて2次試験に臨んでください。


          樋口誠