ワインの世界では高価なもの=手間暇かけて凝縮感のあるものが通常ゆっくり出荷されて、同じ生産者でも並級のものは早めに出荷されるのが普通です。
単純に手間暇の分だけ遅くなる訳ですから当然ですね。
例えばブルゴーニュだと並級と特級では1年から2年の差ですね。
これがシャンパーニュともなればスタンダードとプレスティジものでは4,5年の差になります。
その間にあるヴィンテージものは、まさにその中間に出荷されます。
しかし、何年か前から、プレスティジものはヴィンテージ=収穫年から6年から10年の間で間違いなく出荷され流通するのに対し、中間のヴィンテージものは遅れて2、3年してから流通しています。
つまり逆転現象です。
高価なものが若く、それより下の位置付けのものが古く、です。
ま、日本でも海外でも最もポピュラーなノンヴィンテージのスタンダードが沢山売れるし、高価で有名なプレスティジもの(ドンペリニヨン、ベルエポック、クリスタル等)は生産量の割に祝い事等に向いているなどの理由で売れるからでしょうね。
可哀そうなのは中間のヴィンテージものですね。そこそこの量を造っているのに手が出にくいのでしょう。
でも、これは有難い話です。
だってプレスティジより安価に、熟成したシャンパンが手に入るのですから・・・
確かにポテンシャルはプレスティジものより劣りますが、瓶内での酵母の接触時間も、出荷されてからの日本国内での「休憩」も充分なのです。
この現象は有名メゾンによく起こります。特に小さな生産者が増えてからが顕著ですね。
私はこれらをお得に見つけてはグラスで開けています。
シャンパン特有のイーストの香り、イーストが解けてアミノ酸と化した旨味。
料理の相性の幅が広がります。
ただ今、そんなシャンパンで美味しいものを物色中。
皆さん、お楽しみに!!