ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

日の目を見る?

2018年01月06日 01時59分07秒 | ワインの事
スポーツ選手、種目、或いは画家や音楽家などのアーチスト。

はたまた「すごい発明品」や地方再生したい「素敵な村々」


ある時から急に脚光を浴びたり、ちょっと動線が変わっただけで萎んだり、その理由は簡単ではありません。


ワインの世界でもそういう事例は沢山あります。


例えば「オレンジワイン」なんていうのも急に日の目を見たタイプでしょうし、カベルネフランもそうかもしれません。

国でいえば中央ヨーロッパ(と言って良いのか知りませんが・・)の国々のワインは少し陽が当たっています。



しかし、それらがこの先ずっと可愛がられるのか?と言えば必ずしもそうではありません。


いや、そういうものもあり、再び日陰暮らしのものも出てくるはずです。


理由は一つではなく。


1:指向に合わない

2:ライフスタイルにそぐわない

3:生産量が少なすぎる

4:実は生産が難しい

5:3、4によって価格が上昇しすぎる

6:競合する相手が一歩先を行った

7:不届きなものがスキャンダルを起こした

8:気候変化などで同じ味わいではなくなった

9:為替が邪魔をした

10:既に使っている人が「好きすぎて他人に知られたくない」ので画策して流通を邪魔する

etc・・・・・

他にもドンドン浮かんできます。


ファッションやはやり唄でもあるように20年~30年位の周期で波が来る、ということもあるでしょう。

難しいんです。


例えばそむりえ亭で今月使っているピエモンテの葡萄「グリニョリーノ」種はワインの勉強をしていると出てくる葡萄ですが意外に使われていません。

ま、生産も輸入も少ないのですからやむを得ません。

どんなワインかというと「赤ワインだけど色が薄い」「薄いけど味わいはしっかり」

美味しいワインです。

もっと日の目を見ていいとは思いますが、今のところ気配はありません。

そむりえ亭で使っても2か月くらいで他のワインに入れ替わりますから「常に応援団」にはなれないのです。


世の中の「日の目を見ないもの」

出来れば平等にと言いたいところですが難しいものです。


そむりえ亭は「珍しいものを扱う店」であろうとは思っていませんが、「日の目を見たほうが良い」と思うものは時には取り上げたいな、と思います。


             樋口誠