銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

益の湯(東京・久が原)

2017-10-20 07:22:34 | 銭湯
東急池上線の久が原駅に到着すると、ふと街に目を向ければ、天然温泉の看板が見える。
駅前と喧伝する銭湯でも、まず駅から見えることはないが、ここは正に目の前。驚きの近さだ。


▲電車から降りた瞬間に、あれ?と思ったら、目の前に「益の湯」がみえる(写真だと分かりづらいが、肉眼だとハッキリみえる)


▲久が原駅の中


▲駅構内の窓から見た益の湯


▲久が原駅入り口


▲駅から歩いて15秒で到着


中に入ると、「靴はここまで」の文字がみえる。玄関の靴を脱ぐ場所がわかりづらい入り口だ。
下足箱にサンダルを入れて中に入ると、濃厚な昭和の雰囲気を醸し出すロビーがあって、横にはフロント。
ロビー奥の壁には、誇らしげに有名な芸能人の色紙(ビートたけしや渡辺徹の若い頃の写真もある)やなぜか若花田のサインが2枚もあった(リピーター?)。


フロントの受付に座るのは、40代後半か50代前半あたりの女性。事前に「ロッカーの鍵がないため、下駄箱の鍵をもらえますか」と説明してくれた。
ほかのところだと、「はい、下駄箱の鍵」みたいな感じで言われるので、丁寧な対応という印象をもった。


のれんをくぐると、脱衣場が広がる。おおざっぱに言えば縦長の作りである。
入って右側に大きな鏡があり、左側にロッカーが並ぶ。真ん中にテーブルと取り囲んで椅子。浴室の出入り口にステンレスの棚と洗面台。とても古い体重計。古い体重計はよく見かけるが、ここのは輪をかけて年季が入っている。
あと、珍しいと思ったのが、赤子用のベット。銭湯ではほとんど見かけない代物だろう。


浴室に入ると、まずシンプルな銭湯という印象を抱いた。手前がカランで、奥が浴槽という標準な作りで、特に凝ったところはない。
カランは、島カランが一つと、両壁にもカランが並ぶのだが、そのカランとカランの間がとても広い。しかもシャワーの勢いがあるので、使い勝手が素晴らしい。
あと通常なら立ちシャワーがあるのだが、ここは仕切られた壁にハンドシャワーのカランがあるのみ。一応、シャワーのヘッドを頭上に置けば、立ちシャワーとして使える。


そして奥の浴槽だが、おおざっぱに3つに分かれている。左が白湯で、白湯は左側が浅浴槽、右が少し深めのジェットバスと分かれる。その間はパイプで仕切られている。


それと隣にある真ん中の浴槽が「ぬる湯」と表示された黒湯。体感だと40℃ほどである。
その右隣があつ湯、深湯と表記された同じく黒湯。
あつ湯とあるので、おそるおそる足を入れてみだが、温度は43℃あたりだろうか。
たしかに熱いと言えば熱いのだが、ほかの銭湯なら標準的な温度である。
このあたりに理由としては、子どもが多かったので、家族連れに配慮した温度設定なのかもしれない。


それと右奥にサウナがある。サウナの扉には、土日、祝日無料とあったが、平日は有料なのか?と思ったら、サウナ自体が土日、祝日しかやってないらしい。曜日限定のサウナは初めてである。


天井は低く、浴室の真ん中あたりに、太い柱が自己主張するように斜めに走っている。そこに蛍光灯。
壁画は、小さなタイルによるモザイク絵で、描かれているのは富士山。
ノザワランドでも感じたことだが、芸能人がわざわざやってくる銭湯の割には、なにが特色なのかサッパリ分からなかった。
しかし、色紙に88年とあったようにかなり昔なので、その頃は最先端だったのかもしれない。
今となっては標準的か、むしろ遅れてる感じなのだが、こんなところからも時代の流れを感じさせるものがあった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 久が原駅
経路 駅目の前
周辺の環境 駅
●空間演出
建物外観 古いビル
壁画・眺望 タイルによるモザイク絵
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 フロント前ロビー
脱衣所 縦長
シャワーの出 勢いが良い
浴槽の種類 ジェットバス、バイブラ、黒湯
サウナ あり
温度 40℃、42℃、44℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ ふつう
貸しタオル あり
備え付け ?(ハンドシャワーのところにそれらしきものがあったが、よく分からなかった)
◆人
受付 40代後半ぐらいの女性
客層 中高年や子連れの親子


【案内】

住所
〒146-0084
大田区南久が原2−1−23

電話番号
03-3751-3003

アクセス
東急池上線「久が原」駅下車、徒歩0分

休日
木曜

営業時間
16:00−24:00
サウナ営業は、土、日曜、祝日のみ

※東京銭湯ホームページ転載