東急東横線の都立大学駅を降りると、そこから歩いて10分ほどで瀟洒な住宅街の中に亀の湯を見つけることができる。
外観からして古い建物であるが、中はさらに経年劣化の激しい建物だった。
▲都立大学駅。
▲改札口を出て右側。人通りが多い割には狭い道だ。
▲少し進むと、この道を左折する。
▲桜の回廊だ。
▲奥にみえる十字路を左折。
▲左折したところ。
▲今度はここを右折。
▲右折したところ。
▲またすぐに左折。
▲左に曲がってすぐのところで道が分かれてて右側を進む。ここらへんは迷路のような道になっている。
▲あとはまっすぐ。
▲なだらかな坂道が続く。
▲また分かれ道。右側をチョイス。
▲上り続けて、
▲奥の十字路を左折。
▲左に曲がったところ。
▲その道の突き当たり。
▲ちょっと奥に入ったところ。ここを右折する。
▲すると細い道に出て、
▲その先に亀の湯が見える。到着。
▲歩いた距離は10分とそんなに長くはなかったが、曲がり角が多いのではるばる来た気分だ。
建物は大きいが、奥はアパートのようである。
入り口に入ると、下足箱が男女で分かれている。くたびれた感じの下足箱に靴を預けて中に入ると、受付は側面の覆われた番台だ。
座るのは50代ぐらいの男性だろうか。対応は丁寧で非常に良かった。貸しタオルはないので購入することに(240円)。
脱衣場は建物の大きさにしてはそんなに広くなく、むしろ小さめだろう。手前壁際にロッカーが並び、その対面左側(ちょうどサウナがあるところ)に常連客用のロッカーがある。
真ん中には座るためのテーブル。そのそばに扇風機。あとは左奥のテラス近くにかなり古風なマッサージチェア(使えるのか不明)と埃の被ったぶら下がり棒。
番台近くには置物のガラスケースがあるが、中はスカスカ。
総じて汚くて雑然としていて、かなり印象が悪い。
和式のトイレも使ったが、トイレペーパーが切れたままだった(大じゃなくて良かった)。
浴室に入るため立て付けの悪い扉を開けると、浴室はそこそこ広い。島カランも二つあって、左右の壁にもカランが並ぶ。右手前側には立ちシャワー。
ただ脱衣場が汚かったこともあって浴室もあまり期待してなかったのだが、ご多分に漏れず酷い有様。
まずカランが歯抜け状態でシャワーのヘッドがいくつももげている。サウナも開店休業状態。
一番酷かったのは、立ちシャワーだろうか。ヘッドをひっかける部分が2つとも壊れているのでぶら下がったまま。左側はカビのようなものが生えてる紙がなぜか付いている。それとハンドルも通常だとお湯と水が出る両方があるのだが、お湯のハンドルは壊れたのか外されている。もう、経営者のやる気がまったく感じられない!
湯船は3つあって、右が深浴槽。真ん中が座湯(ジェットバス)、そして左が若干広めの浅浴槽で帝大の石和田先生(本当に存在したのか怪しい人)監修のガリウム(ラジウム)鉱石が設置してある。全部白湯だ。
右側の深浴槽から足を入れると、久しぶりに「アツいじゃん!」と心の中で叫ぶ熱さだった。まったく健康によくない温度である。とはいっても、ガマンしなければ入れないほどでもなかった。温度計を見ると50℃だったが、おそらく実際は47℃ぐらいだろうか。3つの浴槽ともだいたいそんな感じである。
そのため熱くて水を入れる人もいると思うのだが、帰り際に扉に張られた掲示物を見ると「自宅の風呂ではないので熱いのが当たり前です。水を入れないでください」と客を客と思わぬ強気の注意書きが張ってあった。熱さに関しては銭湯屋としての矜持があるようである。
壁画はタイル絵で、西洋の風景。湖畔か湿地帯ようなところに水車があって、雲に少しオレンジ色が掛かっている。
客層は中高年や高齢者。入浴客が入れ替わっても、だいたい常時2~3人しかいない。
訪れたのが夕方頃だったが、薄暗い浴室内といい、なんだか寂しくも怪しげな雰囲気の銭湯だった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 都立大学
経路 桜並木を通って住宅街の中へ
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 古いビル銭
壁画・眺望 西洋の田園風景
統一感 あり
置物 汚いガラスケース
照明 やや暗い
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 汚く雑然としている
シャワーの出 悪い
浴槽の種類 座湯、バイブラ、ガリウム鉱石
サウナ 設備はあるけど稼働していない
温度 47℃前後
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ 屈指の汚さ
貸しタオル なし
備え付け なし
◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 中高年
【案内】
住所
〒152-0033
目黒区大岡山1−13−15
電話番号
03-3717-1123
アクセス
東急目黒線「大岡山」駅下車、徒歩10分
東急東横線「都立大学」駅下車、徒歩10分
休日
金曜
営業時間
15:00−22:30
※東京銭湯ホームページ転載