銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

水をめぐる旅ー東京都水の科学館(水の科学館①)

2021-07-01 07:49:00 | 博物館






基本データ
所在地
〒135-0063 江東区有明3-1-8

TEL
03-3528-2366
FAX
03-3528-2380

開館時間
午前9時30分~午後5時まで(入館は午後4時30分まで)

休館日
月曜日(ただし、休日に当たる場合はその翌日)
年末年始(12月28日から1月4日まで)

入館料
無料


銭湯が趣味だと、気になるのが水です。銭湯は水があってこその空間。そして日常生活で水は絶対に欠かせない存在です。
しかし水道水はどうやって自分たちのもとにやってくるのでしょうか?
知っているようで意外と知られていない水のことを知りたいと思い、江東区のお台場近くにある東京都水の科学館を訪ねてみました



▲ゆりかもめの東京ビッグサイト駅からお台場方面へと歩くと東京都水の科学館がみえてきます




▲入り口です


中に入ると、さっそく男性スタッフが入り口で待機しており、検温とアルコール消毒をお願いされます
受付では、女性スタッフが対応してくれて、丁寧に色々と説明してくれました。
入場料は無料で、お金を払う必要はありません

最初の1階にあるのが、子どもたちが水遊びのできるスペース。ここは子どもを想定した科学館(科学館は基本的に全部そうなのですが)で、最初は子どもの心をグッとと引きつける仕掛けと演出が用意されていました






奥の休憩スペースは、近代水道設備の足跡をパネルで表示されてあります。個人的にはこちらの方が興味深かったです





はじまりは玉川上水。東京は江戸時代から水道がありましたが、あくまでも外に露出した川のような形になっており、衛生問題が指摘されていました。
そこで、ヨーロッパのように近代的な水道設備を作ることになります。これが当初はスムーズにいかず、紆余曲折を経ることになります



色々話が持ち上がっては立ち消えて、ようやく新宿にある淀橋で作ることから始まります。
ご存知のとおり、淀橋はヨドバシカメラの発祥の地です。いまの都庁や林立する高層ビル群は、もともとは貯水池にあった場所でした


▲かつての新宿の風景。こんな一等地のど真ん中に貯水池があったなんて不思議な感じがします



次は2階になります


▲2階にあるのが、実験ラボ。ここもスタッフが常駐しており、若い女性スタッフが「こんにちは!」と声を掛けてくれます。公開実験もあって、とても賑やかな場所でした


▲奥にあるのが、浄水場で水を綺麗にする過程を再現したものです


▲オゾン発生装置。有機物やカルキ臭を分解します


▲急速濾過。これは山で水が磨かれる過程とまったく同じです



最初に送られてきた水をためてそこから攪拌します。攪拌したところにポリ塩化アルミニウム(凝集剤)を投下します。
凝集剤で固められたフロックを沈め、急速濾過、塩素投入によって水道水が作られます。


▲新技術では、膜ろ過処理というのもありました


▲このカニカマみたいな装置で、水をろ過して綺麗な水を生み出します。ただはじめから汚い水だとすぐに目詰まりしてしまうので、最終ろ過で使用するもののようです


▲色んな実験装置で子どもたちが大はしゃぎでした




▲次に向かうのは、日常生活にある水の存在や役割についてです




▲ここでは色んな発見がありました



まずは、日常のシーン


▲電子レンジ。水を揺らすことで熱を生み出します。なので水のないものは暖めることができません


▲食べ物には必ず水が入っており、思った以上に水分が多いことがわかります


▲ふつうは固体になると縮むのですが、水だけは特殊で、固体になるとなんと膨張します!(というのは、経験的に知ってることですよね)


▲一番の発見はこちら。なんと水道水に炭酸が入っているようです。微量なのでしょうが、ここまでやってるとは知りませんでした



水道管のしくみ。最近の水道管は地震対策がバッチリで、



こんな風になってます


 
つなぎ目のところが可動するようになってるので、揺られたり引っ張られても破壊されることがありません。縦にも横にも強い作りになってます。
工事の手法も進化しており、パイプの中に新しいパイプを入れる方法もあります(若干細くなりますが)。


次は3階になります


▲こちらは全方位シアター。映画と館内ツアーは整理券が必要なのですが、後回ししたのを後悔しました。
整理券がほしくて1階にもどったときには、2時間後と言われました。先の予定を組んでいたため泣く泣く諦めました。見たいと思われる方は、最初から整理券をもらうことをオススメします


▲もう一つ3階にあるのが、水のふるさとである森をテーマにした空間です


▲水が海から雨になって森に注ぎ、やがて川となって私たちのもとにやってくる循環を教えてくれます






▲こちらのキャラクターは「水滴くん」。なんのひねりもない名前です。
後ろには雨にまつわる説明が書いてあり、空にある雲は、約10日分の雨を降らす量が漂っているようです



この巨木の中には入ることができるのですが、暗がりをいいことにカップルがいちゃついてました





木を植えて育てることは、水をはぐくむことでもあります。
自然に感謝して、自然にお返しすることが水を守り続け、やがて生命を生かすことにもつながります