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こちらは2022年4月12日から解体が始まりました。
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報道でも伝えられているように、黒川紀章さんが設計した建物で、メタボリズム(新陳代謝)の思想を前面に押し出した集合住宅になります。
一つひとつがカプセルの形状になっており、老朽化したら部品のように取り替えていくという当時としては画期的な考えでした。いまで言うSDGsの嚆矢といったところでしょうか。
野心的な試みではありましたが、完成してから一度もカプセルを交換することなく、解体の日を迎えています。
机上のうえでは理想的に思えることも、実際にやってみると上手くいかないということは多々ありますが、この建物もその類だったということでしょう。
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建物は開業当時(1972年)の近未来像をそのまま落とし込んだ形でデザインされており、今見ても非常にユニークで洗練された建物だと感じられます。
同時に、その時代の人たちが追い求めた理想の姿は郷愁感にいざなってくれます。
建物の斬新さだけでなく、古き良き時代のノスタルジックさが今も多くの人たちを魅了しているのかもしれません。
ちなみにカプセルの中はといいますと、5畳という狭い空間になっており、テレビやオーディオ機器、ベッドなどはあったものの、家事に必要なキッチンや洗濯機はありませんでした。
食事は外食で済ませ、洗濯はコンシェルジェに頼むということを前提とした設計だったようです。
つまり居住空間に一切の仕事は持ち込まず、趣味や娯楽、休憩に特化した空間だったわけです。売り出し文句は都会の前哨基地、セカンドハウスでした。
このカプセルタワーは何かに似てるなと思ったら、ネットカフェでした。
ネットカフェも非常に狭い空間の中に、パソコンやベッドがついていて、食事サービスやシャワーまで完備してております。最近は自由に出入りできて、機能面に関してはまさに瓜二つです。
このように捉えてみると、中銀カプセルタワーは時代の嗜好性さえも先取りした建物だったのかもしれません。
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ここ数年前からはボイラーが破裂してシャワーが利用できなくなったり、階下にあったコンビニも撤退するなど、いろいろと不便を強いられたようです。熱烈なファンだった人たちも次第に離れていきました。
理想を掲げ、おおくの人々が建物の永続性を求めましたが、結局は半世紀で幕を閉じました。
今回の存続と解体をめぐる一連の流れは、どんな物事にも必ず終わりはやってくることを明示する出来事だったように感じられます。
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