#あづま湯
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東武東上線
#朝霞駅
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▲朝霞駅
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▲まごうなき埼玉。東京との境に位置しているので、東京のような雰囲気も
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▲降りて改札口
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▲改札口を出て右側の東口に進む
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▲東口
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▲階段を降りて
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▲外に出たところ
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▲そのまま迷わず直進する
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▲横断歩道を渡り
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▲右側に進む
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▲まっすぐ歩き
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▲突き当たりを左折
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▲すると、もう目の前にみえているマンションがあづま湯だ
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▲到着
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▲入り口には、店主交代の張り紙がはってあった
開店時間の5分ぐらい前に行くと、余裕をもった開店をしてるのかちょうど開くタイミングだった。待っていた複数の客が我先へと入っていく。
それを見守りながら、さばけた頃合いを見計らって入店。
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玄関のスペースはかなり広くて、スーパー銭湯と比肩するほどだ。
券売機はその下駄箱の端っこにあり、チケットを購入する。入浴料は500円と東京の銭湯が2024年8月1日から550円に値上げされたことを考えると、リーズナブルに感じる。
中へと入っていくと、最初はロビーであるが、こちらも想像以上に広い。なかなか一般の銭湯でここまで広いところはないだろう。
無駄がなくてすっきりしており、控えめな飾り付けが心地よい安らぎを与えてくれる。どことなく平成にありそうな雰囲気を感じると思ったら、リニューアルしたのが平成9年(1997年)。まさに平成レトロなところである。
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▲青い椅子がいかにも平成の頃の公共施設っぽい
受付は入って右側にあり、高めのフロントになっている。座るのは30代半ばぐらいの女性。
丁寧に対応してくれるし笑顔も見せてくれるが、寂しげな雰囲気もあった。帰りのときは手持ち無沙汰な様子で目線を落として自分の指をいじっていた。
入浴料と貸しタオル(50円)のチケットを渡してタオルを受け取り、奥へと進む。左が男湯で右が女湯。
フロントの横には自販機が複数並び、飲み物やセブンティーンアイスまで置いてあった。
のれんをくぐると、これまた脱衣場の広さに感嘆。万葉倶楽部みたい大型複合施設と比べるとさすがに見劣りするが、一般的なスーパー銭湯とくらべても遜色なし。
ロッカーは手前と左壁沿いに並び、手前は縦長で、左壁が普通のサイズだった。
夏ということで、汗で濡れたTシャツを乾かすために裾を挟んで外に垂れ下げてる人がいた。
真手前に座るテーブルがあり、さらにその奥に普通のテーブルがある。一番奥は、小さなテーブルが並ぶ。休憩で居場所に困る人はいないだろう。
洗面台は奥の右側に三つ並び、右の手前にはトイレとトイレ用の洗面台まである。入り口付近にはあんま王(何代目かは確認しなかった)のマッサージチェアがあった。
浴室扉をあけると、やはり浴室も当然ながら広い。ホームページによるとカランの数は30もあるそうだ。
島カランが2つと右の間仕切り壁にもカランが並び、シャワーの勢いはきわめて良好。一方で、最初に出てきたのはかなりぬるく、しばらくするとかなり熱くなり、それから間もなくぬるくなり落ち着かなかった。
男性店員(新しい経営者だろうか?)がしきりに何度も行き来して、カランのお湯を出しては手のひらで温度を確かめていた。温度調節に不慣れで苦労してるのかもしれない。
シャワーを浴びながら気になっていたのが、スピーカーから音が鳴り響いていたこと。なんだろうと思ってたら、テレビが浴室内に設置されていた。
浴槽は奥にあって、大きく3つに分かれる。真ん中が主浴槽だ。
右から見ていくと、深浴槽になっておりハイパージェットが2つ。そこから左隣が電気風呂。主浴槽の左全体は浅浴槽で、寝湯やボディジェットなどが複数並んでいた。ジャグジーの種類がそれぞれ異なるのは贅沢な感じ。全体の温度は41~42℃ほどだった。
この主浴槽に隣接して左右に円形の浴槽がくっついている。
右側が薬湯で、温度は43℃ぐらいだろうか。4人ぐらいが入れる広さだ。
この日の薬湯はやや抹茶色をしていたが、なんの薬湯か分からなかった。ここの頭上にテレビが設置されてある。ちょうどパリオリンピックが開催された直後だったが、オリンピック関連ではなく野生動物の番組が流れていた。
左側の浴槽は水風呂で、水温は18℃ぐらい。こっちも広さは4人ほどが入れる大きさだった。
この水風呂に隣接してサウナがある。サウナも本格的で15人ぐらいが入れる規模。ポテンシャルは十分で、新しい仕掛けを用意すればサウナーたちが集う場所になるだろう。
さらに露天風呂も備えており、浴室の左側に出入り口があった。外に出ると青天井の露天風呂で、駅前にあるマンション銭湯なのに、まさか露天風呂まであるとは思いもよらなかった。
露天風呂自体はそんなに大きくないものの、外気浴ができるように壁沿いに沿ってベンチが並ぶ。
壁に沿った部分は天井がついているが、太陽の光が差し込む部分のベンチだけ白く吹いていた。紫外線による蓄積したダメージの恐ろしさを感じた。
露天風呂自体はほぼ三角形の形状で、5人ほどが入れる広さ。石作りで典型的な露天風呂と言える。温度はぬるめで40℃ぐらいだろうか。
秋から冬にかけての外気浴は気持ちいいが、盛夏の外気浴はよけいに汗をかくだけなので、はやく撤退して脱衣場で涼む形となった。
壁絵はチップタイル絵で、躍動感あるイルカが壁一面に大きく描かれている。
このような絵を選んだあたりに、前の経営者は伝統に縛られない新しい時代の銭湯を作ろうした野心を感じた。
客層は高齢者が中心だが、中年男性のグループが水風呂で水を掛け合いながらはしゃいでいた。大声で笑っていたり異様な雰囲気。銭湯巡りをしていて騒がしい客は希に遭遇するが、初老も混じったオジサンたちが中学生みたいに騒いでるのは初めて見た。従業員は横目でみていたが、とくに咎める様子もなかった。
ところで入り口の張り紙を紹介したとおり、あづま湯は8月から新しい経営者のもとで運営される。
今までの経営者は諸事情により経営を続けることが困難となったそうだ。これだけの銭湯を手放すことは苦渋の決断だったろう。駅前という好立地だけに非常にもったいない気がした。
新しい経営者は「銭湯の担い手養成講座」を受けた人から選ばれたと経緯が書かれてある。しっかり雑巾掛けを仕込んでおいたから、常連客のみなさんは安心してくださいということか。
山形県酒田市出身の38歳。家族は妻とふたり。東京大学出身で、これまでコンサルタント業につとめていたという。
こんごの変化としてはインターネットを通じた情報発信やキャッシュレス対応、サウナ機能の拡充など時代の流れに沿った改革がなされる予定だそうだ。
とはいえ軌道に乗るまでは既存の設備を使いながら、従来通りのやり方を踏襲するだろう。ただこうした異分野を経験した新しい血が入ることは、いずれ進化した銭湯をみせてくれるのではないかと期待している。それが銭湯業界全体まで波及するかどうか楽しみである。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 朝霞
経路 東口から徒歩2分
周辺の環境 商店街
●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 飛び跳ねるイルカ
統一感 あり
置物 花
照明 ふつう
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 かなり広い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 各種ジャグジー、薬湯、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 40~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし
◆人
受付 30代の女性
客層 高齢者がメイン
【案内】
住所
朝霞市根岸台6-2-35
電話
048-461-4921
営業時間
午後3時から午前0時
定休日
毎週金曜日
主な設備
・気泡風呂、ヘルツバス、エステバス、薬湯風呂など12種類
・サウナ有り
最寄りの駅等
東武東上線 朝霞駅東口(旧北口)徒歩1分
駐車場
あり(19台)
※朝霞市ホームページ転載
去年の何時からだったか二・三等親の親族等で
無ければいけないとか言う条例が撤廃されたんですよね?
※親族等とは不確かですが?よく話す店主も解らないと
ただ水道代や固定資産税が絡んでるのは間違いないと
今は廃業した銭湯の釜場や配管などの裏側を
何度も何度も見ましたが私にはとてもとても…
また店長が40代くらいに変わった銭湯に
ここ数回行って来ました。
やる気があり清潔で丁寧なのですが
客のアラ探しをしている様な感じが否めない
立ち振舞いが、やや空回りしてる様に感じました
東大出のコンサル出身の手腕が楽しみですね!
廃業する銭湯が多くて、家族経営じゃなくてもやる気のある人に譲ればいいのにと思ってたのですが、やはりそうした税金問題が絡んでいたからなんですね。勉強になりました。
時代とともに銭湯の役割や在り方も変わっているので、経営者も銭湯一筋の人から畑違いの経験をしてきた人がやるのはとてもいいことだと思います。
今の人たちは、ルールを遵守させる意識が高いのでそのあたりでもう少し柔軟に対応したほうがいいのではないかと思う部分はあります。多少はお客さんの欠点も受け入れる気持ちこそ銭湯の経営者に必要かもしれません。
東京大学を出て銭湯経営に乗り出したのは面白いなと思いました。今後も注目されるのではないかと思います。
失敗やトラブルは必ずあるでしょうけど、それに挫けることなく頑張ってもらいたいですね。