#いなり湯
#山手駅
▲JR京浜東北線の山手駅
▲名前の通り、山(丘)のふもとにある駅である
▲出入り口
▲解説によると山手はかつて鉄砲場だったらしい
▲現在地はここ
▲ガードレール下をくぐり
▲左の平地方向に進む。右の坂道は高級住宅街がある方向である
▲お金持ちは高いところが大好きだ
▲やたらとくねった道。むかしは川だったところだろうか
▲右をみると、こんな断崖絶壁
▲ここで立ち止まる
▲左折
▲すると左側にいなり湯がみえてくる
▲露出したところにコインランドリー
▲ここも三助さんがいた銭湯なのだろうか…
▲なぞのモニュメント
▲下足箱入り口
▲到着
ここは番台なので入り口が男女に分かれている。
左が女湯で右が男湯。
見ての通り古風な佇まいで、足を踏み入れたら床が深く沈み込んだ。
扉の前に立つと、扉自体は古い木製であるが、自動扉だった。勢いよく開くと、すぐ目の前に番台。
座るのは、70後半ぐらいの男性だ。
素朴でとても感じのよい人である。
貸しタオルをお願いすると「10円もらいます」と言われ、入浴料あわせて480円。
入り口から想像つく通り、脱衣場も物で溢れている。
薄暗い脱衣場の中には島ロッカーが2つあって、そのロッカーの上には観葉植物が肩を寄せ合い、壁には無数のポスターがそれこそ鏡にまで張ってある。
浴室側には水槽が3つほどあり、大小さまざまな金魚が泳いでいる。脱衣場からは池も見ることができる。
池のまわりには亀の模型、般若のお面、ディズニー映画にでてきそうな小人となに一つ関連性がなく、組み合わせがめちゃくちゃ!
脱衣場もおよそ統一感やテーマといった志向性がまったく無く、折上格天井なのに照明がシャンデリアだったり壁の周りに相撲関連の写真やグッズが並び、磨り硝子がギリシャ風だったりと、相反するベクトルがここでは共存している。
あらゆる文化を吸収する日本らしさといえばそうなるかもしれないけど、それにしても原理性が見あたらない。
すべての隙間は物で埋まり、目に飛び込んでくる情報がきわめて多い。
見所満載であるが、そのコレクターぶりは強迫的ですらある。
出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲空白恐怖症ともいえる空間
一つひとつ指摘してるとキリがないのであとは割愛するが、浴室扉前に立つと、こちらも自動扉だった。
この自動扉は古い割には感度が高く、客が通る度に開いて冷たい空気が入ってくる。やはり半自動扉が一番最適か。
浴室を見渡すと広さは若干広めで、島カランが二つ。左右の壁にもあって、左手前にあるのはハンドシャワーだが、こちらは冷鉱泉(黒湯)シャワーである。
右手前は通常の立ちシャワーで、シャワーの勢いはみんな良かった。
浴槽は奥にあって、2つに分かれている。
右が白湯の主浴槽で、瓜のような曲線を描いた形をしており、その端っこには石膏像がある。
裸体の女性で、10代半ばぐらいの少女が口を開けた魚の上に跨がっている。その魚の口がお湯の湧出口になっており、これは女性器のメタファーだろう。さしずめ魚の厚い唇は小陰唇か。その像の前がバイブラでかなり勢いがある。
白湯の左側にはジェットバス。こちらもちょうどいい案配だった。温度は41℃ほどと適温。
通路を隔ててもう一つあるのが黒湯で、こちらは深浴槽。その端っこが電気風呂である。
説明文には、有機物の濃度が全国で2番目とあったが、いつの話だろうか?
たしかに言われるとおり見た目は濃厚。成分は、純重曹湯(ナトリウムー炭酸水素塩泉)である。
出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲静謐感ある柔らかな陰影が素晴らしい
壁絵は、瀬戸内海を描かれたもので、珍しいことにサインは2人の名前が書いてあった。
丸山清人と勝海麻衣である。
勝海さんは一時期、他人の作品を盗んだと話題になった人で、剽窃疑惑が掛けられて以降、2人の師弟関係は解消されている。
騒動のときは2019年の3月だったので、作成した2018年10月頃は「美人すぎる銭湯絵師」としてメディアに持ち上げられていた頃だろう。
こうした共作が横浜の銭湯で見られるとは思ってもみなかった。
作品自体は、よくある銭湯の絵かなという感じで、特徴的なものは感じられなかった。
客層をみると意外と多彩。若い人も多く、それだけ魅力ある銭湯なのだろう。
オモチャ箱をひっくり返したようなワクワクさせてくれる銭湯だった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 山手
経路 商店街か住宅街
周辺の環境 商店街
●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 瀬戸内海
統一感 なし
置物 色々
照明 脱衣場は薄暗い
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 カオス
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 バイブラ、ジェットバス、黒湯(準重曹)、電気風呂
サウナ なし
温度 41~43℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 感じが良い
清潔さ 浴室は綺麗
貸しタオル あり(10円)
備え付け なし
◆人
受付 70代ぐらいの男性
客層 様々な年代
【案内】
住所
〒231-0846
横浜市中区大和町1-12
電話
045-623-8771
営業時間
15:00〜24:00
定休日
毎週火曜日
※出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載