昨日は仕事帰りに友人とファストフード店で「アベノミクス談義」をした。
なぜかというと、打ち合わせで入ったそのファストフード店が閑散としていて、客は我々だけだったからだ。
最近はどこの外食店も閑散としている。
「みんな財布を引き締めてるんやろうなあ」という話がきっかけだった。
前日、安倍さんは経団連に対して「賃上げ」の要求をして、経団連も来年の春闘でのベースアップを約束した。
これで果たして「景気の好循環」が生まれるのかどうか、庶民の目線でじっくり話し合った。
安倍さんの要請で「賃上げ」できるのは大企業に限られている。
大部分の中小企業は円安と物価高の影響で収益は逼迫状態にある。賃上げどころではない。
したがって、GDPの60%を占める個人消費の財布は引き締まる一方だ。
全体の5%くらいの大企業がベースアップしたところで、将来の増税への不安から貯蓄に回って財布が緩むことはない。
財布が緩むとしてもわずかの大企業サラリーマン家庭のみで、中小企業・高齢年金生活者・主婦層の財布が緩むことはない。
景気の好循環は恐らく生まれないだろうし、生まれるのは「わずかの大企業と大部分の中小企業労働者」の経済格差だろう。それがさらに大きく広がるだけだろうという見解になった。
「商品券」の配布による消費の喚起という策も検討されているようだが、これは一時的なもので、ほとんど消費動向には影響しないだろうという話になった。
したがって個人消費は一段と冷え込むだろうということで意見が一致した。
アベノミクスの将来はこのように予測できるが、現在も同じ状況で「アベノミクスは機能していない」
そこで「アベノミクスが機能しない」原因は何かという話になった。
まずは政治家自らが「身を切る改革」をしないからだという話が出た。
野放しで乱立する独立行政法人の目に余る天下り。
国民から税金を徴収する政策ばかりで「制度改革、行政改革」が一向に進まないこと。
「議員定数削減」も全く進まないし、国会議員の「身を切る歳費削減」は知らぬふりだ。
消費税増税や様々な税制改革で国民から税を徴収することばかりが「馬鹿の一つ覚え」のように叫ばれる。
消費増税とアベノミクスは「国家財政の破綻」を回避するためには不可欠、と政府も政治家も呪文のように唱え続けている。
しかし今日、友人とジックリ話し合ったところでは、この政策が続くと個人消費はさらに冷え込み、国民生活はさらに疲弊するという見解で一致した。
「アベノミクスは機能していない」し、将来は破綻するという予測になった。
「景気は気分しだい」などと呑気なことを安倍さんと政治家達は言っているが、国民の気分がますます冷え込むのがアベノミクスだ、という見解になった。
「景気の気は気分の気」という呑気な言葉は「株屋と投資家」の言葉で、国民・庶民の「気分」は家計防衛の為にますます財布のひもを締めて貯蓄に回る。
アベノミクスにより経済格差はますます広がり、大企業と中小企業、高齢年金生活者、主婦層の財布の紐はますます固くなり、消費は冷え込みフリーズ状態になる可能性がある。
「アベノミクスは現在は機能していないし、将来は破綻する」・・・これが今日のアベノミクス検証談義の「国民・庶民の生活実感による結論」だった。