トム・クルーズ主演の「ワルキューレ」を三宮駅前のミント神戸で見ました。
ワルキューレは、ワーグナーのあの大悪魔みたいな巨大な楽劇「ニーベルンクの指環」に出てくる美しく且つ清冽(せいれつ)な戦いの女神たちのこと。
このタイトルにひかれました。
映画のスジは、ヒトラー体制下のナチス・ドイツで起こった実際の事件を土台にしています。
ドイツ軍の中にもヒトラーに批判的な軍人たちがいて、一部の高級将校がヒトラーの暗殺計画を進めるのです。
ヒトラーが作戦会議を開くその部屋に時限爆弾を仕掛けようというのです。
その中心人物がトム・クルーズというわけです。
一般的な歴史の本ではほとんど触れられることのないナチス・ドイツのエピソードです。
爆発から奇跡的に助かったヒトラーが、神は私に味方している、と豪語してますますドイツを破滅へ向かわせたという、そういう皮肉な側面もある事件で、けっきょく大勢には影響がなかったという判断から小さく扱われてきたのでしょう。
けれど、けっこう広がりのあるくわだてだったことを、映画で教えられました。
ベルリン防衛の部隊や警察まで味方に引き入れ、一時はナチ親衛隊の拘束(こうそく)にまで進みますし、失敗が明らかになってからは、かなりの多くの高官が連座のカドで処刑されています。
ヒトラー一色に見えるドイツ軍のなかにも、ヒトラーに反抗する気概(きがい)の軍人たちがいた。
それがこの映画のメッセージです。
悪の帝国のドイツと善の象徴としての連合国の対立―、そういう型どおりの図式への一石ともいえるでしょう。
監督がユダヤ系だというのも、考えさせられる要素です。
ワルキューレは、ワーグナーのあの大悪魔みたいな巨大な楽劇「ニーベルンクの指環」に出てくる美しく且つ清冽(せいれつ)な戦いの女神たちのこと。
このタイトルにひかれました。
映画のスジは、ヒトラー体制下のナチス・ドイツで起こった実際の事件を土台にしています。
ドイツ軍の中にもヒトラーに批判的な軍人たちがいて、一部の高級将校がヒトラーの暗殺計画を進めるのです。
ヒトラーが作戦会議を開くその部屋に時限爆弾を仕掛けようというのです。
その中心人物がトム・クルーズというわけです。
一般的な歴史の本ではほとんど触れられることのないナチス・ドイツのエピソードです。
爆発から奇跡的に助かったヒトラーが、神は私に味方している、と豪語してますますドイツを破滅へ向かわせたという、そういう皮肉な側面もある事件で、けっきょく大勢には影響がなかったという判断から小さく扱われてきたのでしょう。
けれど、けっこう広がりのあるくわだてだったことを、映画で教えられました。
ベルリン防衛の部隊や警察まで味方に引き入れ、一時はナチ親衛隊の拘束(こうそく)にまで進みますし、失敗が明らかになってからは、かなりの多くの高官が連座のカドで処刑されています。
ヒトラー一色に見えるドイツ軍のなかにも、ヒトラーに反抗する気概(きがい)の軍人たちがいた。
それがこの映画のメッセージです。
悪の帝国のドイツと善の象徴としての連合国の対立―、そういう型どおりの図式への一石ともいえるでしょう。
監督がユダヤ系だというのも、考えさせられる要素です。