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甲子園ガラガラで危機感?

2015-07-05 20:57:00 | 阪神タイガース
 プロチームの目を覚まさせるには、百の小言を並べるより、やっぱりシンプルな実力行使がいちばん効くのかもしれません。
 野球ファンのシンプルな実力行使とはなんでしょう。
 それは球場をガラガラにすることです。

 五月から六月にかけてのタイガースのぶざまな試合で、さすがの甲子園球場もとうとう観客が減り始めて、交流戦の第一カードのイーグルス戦ではついに3万人台に落ち込みました。
 パ・リーグの球場だと3万人は大入りですが、熱狂的ファンが押し掛ける甲子園ではこれは異例の寂しさです。
 巨大なスタンドは見るからに歯が抜けたようになりました。
 球団の経営陣にも現場の監督・選手にも危機意識がみなぎったのは言うまでもありません。

 そして突然チームの戦い方が変わったのです。

 底まで落ちて、和田監督ももうあれこれ気遣うこともなく、かえって大胆な決断ができるようになったと、そういうこともあったかもしれません。
 思い切って打順の組み換えに踏み切りました。
 福留選手を3番に上げたのは、その新機軸を象徴する出来事です。

 個々の選手も目に見えてプレーに真剣に取り組むようになりました。
 打順を移されたマートン選手が、そこでバットを格段に鋭く振るようになったのも、その例です。

 
 すると実に勝負事は正直で、チームは徐々に順位を上げ、7月5日現在、なんと首位を守っています。
 今年のセントラルはまったくドングリの背比べで、順位もネコの目みたいに変わりますから、これで先が保証されたわけでは毛頭ありませんが、それでも夏初めのネボケトラに比べたら、まさに隔世の感なのです。

 良薬口に苦し、とはまことによく言ったものですね。

 しかしこの覚醒状態がいつまで続くか。
 また甲子園球場をガラガラにしないといけないようなチンタラゲームに戻るのか。
 いまのところそれは神のみぞ知るの世界ではありますが。

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