社会科学上の不満

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強気な中国、しかしその内情は

2013-02-24 00:01:47 | 外交と防衛

 中国が強気になっているように見えるが、その実尻に火が点いているのが本当のところだろう。中国共産党が軍を押さえきらなくなってきている。これは共産党内の抗争とそれに連なる軍内部の抗争、経済の鈍化、環境問題(大気汚染、水質汚染等)、人口問題(高齢者社会、一人子政策の失敗等)、湾岸部と内陸部の格差(共産主義国家なのに格差?)、中国人が国家を信用していない問題(金持ちは資産を海外に移し、子息を海外に留学させる等)、新疆ウィグル問題、チベット問題、雲南省問題、尖閣諸島の国境問題、南沙諸島の国境問題、ロシアとの国境問題、北朝鮮の暴走、国際社会での面子の問題、水資源枯渇の問題、農地激減の問題、などなどが原因である。

 中国共産党のご威光で何とかなる問題ではない。しかしそれをご威光の力にスガろうとしている。

それ故、外に敵を求める、資源を求める。

共産党国家の最大の問題点は、情報統制である。中国の市場(市況)を海外マネーが信用しなくなる。この時中国経済は暴落する。共産党国家として初めての暴落である。対応は困難であろう。憲法で情報の自由を認めても現実には共産党の批判は許さない。情報が統制されている。中国が発表する統計の数値を信用している、アナリストは少ない。軍事、経済などの各分野において。これでは何れ資金はチャイナマーケットから逃げ出す。

中国の崩壊が近いと予想する方は多い。内部分裂で5~6カ国に分裂すると言う説。有象無象の小国に分裂と言う説。引き金は何れも内乱。外国と戦争し負けて内乱。政策課題を何も対処できなくて自滅的に内乱。中国からの難民が向かう先は日本が予想される。この時に備えた準備が今からでも必要である。

欧米のアナリストの多くが中国経済は、「オリンピックまで、いや上海万博まで」と言っていたが外れた。しかし北京の大気汚染はオリンピックの5年経過後現実のモノとなった。環境問題の失政は隠しようもない。その他の失政も隠しようがなくなる。

中国共産党は外敵を作るのにヤッキになってくる。内政の失態から国民の目を逸らせるためにも。1996年の台湾沖ミサイル演習と称し台湾の総統選挙(中国4000年の歴史上初めて民衆が統治者を選ぶ)に圧力をかけた、これを米空母2個艦隊に封じ込められた。このトラウマが人民解放軍にはある。そのリベンジがこの共産党の失政から外に目を向けさせることとマッチする。そこを日本は見誤ってはならない。

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