社会科学上の不満

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お茶と戦争

2014-09-18 00:01:50 | 社会常識と教育

 緑茶・ウーロン茶・紅茶は全て同じお茶の葉から作られる。その茶葉の発酵具合が異なるだけだ。お茶の学名はカメリア・シネンシスと言う。茶葉を直ぐに蒸して発酵を止める緑茶、発酵させるのが紅茶である。不完全発酵がウーロン茶だ。1602年オランダがヨーロッパにお茶を紹介しその後イギリスが現在の紅茶文化を育てる。現在270万トンのお茶が世界中で栽培されその80%近くが紅茶である。故に「TEA」とは紅茶を指す。

 紀元前数千年の昔、まだ中国に歴史もなく神話の時代、易や文字を作ったと言われる伏義と女禍は下半身が蛇と言われ、農業を開発した神農の3神を三皇と呼ぶ。その神農が発見したツバキ科の植物がお茶と言われている。噛むと胸ヤケが治ったそうだ。その後神農の子である黄帝が薬や農具・武器を発明し、お茶を薬としたと言われる。ユンケル黄帝液の黄帝はこの故事に由来している。また黄帝は漢民族全ての祖先とされている。その後2千数百年お茶は幻の妙薬だった。3世紀には少しづつ庶民の間にも喫茶の習慣が伝わったようだ。

 お茶がヨーロッパに伝わり中国製の磁器でお茶を飲むのが17世紀当時の貴族階級で流行する。中国の明が衰退する時期でもあった。そこで磁器の開発に成功した日本から磁器を輸入することになった、有田焼である。(それを輸出した港の名から伊万里焼とも言う)。土で焼くのが陶器で石の粉で焼くのが磁器である。天草の石で焼いたものが日本で始めての磁器といわれている。

 当時イギリスの植民地であったアメリカは、イギリス本国からお茶に高額な税金を不当にかけられ、反乱を起こした。ボストンティーパティー事件だ。これがアメリカ独立戦争の発端である。
 また、インドを植民地にしていたイギリスは当時まだお茶を中国から輸入していた。そのため当時の国際通貨である「銀」がヨーロッパになくなるほどだった。これを解決し従来とおりお茶を輸入するため、インド作ったアヘンを中国に売りつけた。このアヘンの禁輸にうごいた清とのあいだでアヘン戦争がおこった。このときアヘンを清に売りつけたのがユダヤ財団の1つサスーン商会だ。

 現在紅茶の流通は、生産・オークション・ブレンド・販売となっている。この中で、生産はインド・中国・インドネシア・アフリカ・ロシアで行なわれている。お茶は土壌が弱酸性でなければ育たずヨーロッパ大陸はアルカリ性であるため生産できない。生産地単位の分類で3大茶葉はダージリン(インド)・ウバ(スリランカ)・キーマン(中国)である。また、オークションはロンドンオークションが特に有名であり、ユダヤ財団の1つロスチャイルド財団の中の会社がし切っている。ダイヤモンドのデビアスのように。

 現在ロシアのグルジア問題も石油のパイプラインの利権が表の問題だが、グルジアはロシアで唯一のお茶の生産地である。ロシアのお茶の消費量はイギリス、インド、中国に次いで世界第4位。この当たりにも問題がありそうだ。

コメント (1)
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