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「合同訓練」と言う名の「砲艦外交」

2015-05-18 00:04:00 | 外交と防衛

 中国国防省のインターネット情報サイトは27日、公示を出し、「南シナ海における26日日曜の合同演習には、アメリカと中国の2隻の艦艇が参加し、両国の海軍は海上での捜索や救命の方法、さらに遭難者の立場を想定した救助訓練を行った」と発表しています。

 この報告によりますと、今回の合同軍事演習の実施のもう1つの目的は、中国とアメリカの関係改善だとされています。この公示では、この軍事訓練に必要な打ち合わせは、アメリカの揚陸指揮艦ブルー・リッジが中国南部広東省の港に5日間停泊した傍らで行われたとされています。

 

 なぜ日本のマスコミは報じないのか?遭難者の捜索や救助の合同訓練とはスバラシイ見出しになるではないか?

 しかも日本も日露合同訓練を行っている。それに対し米国も何のクレームもない。ネット上に以下の的確な書き込みがあった。

海難事故対応、人命救助、海賊対策あたりを目的とした演習は・仮想敵国同士でもわりとやっているじゃん。

 この様な合同訓練で相手の力量を測るために昔から行われている。諜報戦を目的とした砲艦外交である。

 自国の強大な力量を見せつけ相手の敵意を削ぐ、まさに「戦わずして勝つ」と言う外交の極意である。

 その証拠に米海軍は第7艦隊旗艦ブルー・リッジが参加していることでも明白である。司令官自ら仮装敵国海軍の実力を見るためである。

 米第7艦隊旗艦

ブルー・リッジ

 そして南シナ海で訓練を行ったということは、仮想バトルステージの生の状況を見るためでもある。海流や岩礁等が海図と相違ないか自分の目で確かめるためである。

 これはWW2時にドイツ陸軍のロンメル将軍の故事に習ったものである。「想定したバトルステージは事前に必ず自分の目で見る」と言うものである。

 対して中国側も米海軍の実力をその目で見ることができる。自軍との差を認識すれば無謀なことは慎む。またその差を埋める努力の出発点にもなる。

 お花畑の方々用に海難事故対応、人命救助、海賊対策あたりを目的とした大儀名分もある。極めて外交的に有益な活動である。

コメント (1)
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