社会科学上の不満

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親日アボット首相(豪)退陣

2015-09-22 00:00:55 | 外交と防衛

 豪へ海自の「そうりゅう型」潜水艦の技術供与を行う前で本当に良かった。新首相のターンブル氏は親中国の政治家のようだ。

 オーストラリアの自由党の党首選でターンブル氏が勝利を収め、新首相に就任することが決まった。安倍晋三首相を「最高の友人」と呼んで日豪の蜜月関係を築き、共通の同盟国である米国とともに安全保障関係の強化も進めて中国を牽制(けんせい)したアボット氏の退陣で、日本の対豪戦略は見直しを迫られそうだ。
 アボット氏は2013年9月の総選挙で自由党と国民党の保守連合を率い、約6年ぶりに政権交代を実現した。前労働党政権でも内紛による首相交代があったが、自由党内ではターンブル氏に次ぐ党首候補は見当たらず、豪州のある研究者は「当面は新政権が続く」との見方を示す。
 アボット政権で外交を担ってきたビショップ氏は、アボット氏に反旗を翻したが副党首に再選され、ターンブル氏の片腕として外相にとどまるとみられる。一方、アボット氏を支持して副党首選に出馬し、敗れたアンドリュース国防相は更迭が見込まれ、安保政策での軌道修正も予想される。
 アボット氏は、中国と自由貿易協定(FTA)を結ぶなど経済面では親密ぶりを見せつつ、南シナ海問題では日米と「法の支配」を訴えるなど、安保面で「超保守」の姿勢もみせた。
 一方、ターンブル氏は「リベラル」で知られる。
先月にシドニーで行った講演では終戦70年に関し、中国について「豪州と抗日で戦った最も長い同盟者だ」と述べるなど、一部中国メディアは「親中派」とみる。
 その反面、野党時代は中国による豪州国内の権益買収案件に反対するなど、その素顔は「現実主義の政治家」との評価も根強い。
 ターンブル新政権の安保政策について、東南アジア研究所(シンガポール)のマルコム・クック上級研究員は、豪州による南シナ海への監視活動参加などには「より慎重になるだろう」と指摘。
 安倍政権が「準同盟国」と位置づけて豪州への売り込みを図る潜水艦の採用も、「方向性は踏襲されても、判断は後ろ倒しになる可能性がある」という。
ソース:産経ニュース<安倍首相の「最高の友」降板 中国を「抗日戦の同盟者」としたターンブル
氏就任で日豪蜜月どう変わる?>
http://www.sankei.com/world/news/150915/wor1509150006-n1.html

  豪への潜水艦技術の供与で、一番の懸念事項が「機密」の中国への漏洩である。日豪蜜月とか言いながらも、アボット氏の前の首相まで「親中」路線の豪だった。政権が代わると「軍事機密」が中国に筒抜けとなることが一番大きな懸念であった。

 そうりゅう型潜水艦

 これで豪の潜水艦は独製になる可能性が高くなってきた。韓国も独製の潜水艦のコピーである。未だにまともに稼動できるモノはないようだが。当然宗主国様の中国に機密が流れている。

 日本の潜水艦の技術提供前で不幸中の幸いである。日本の防衛産業も当然トヨタのハイブリット車プリウスのように、エンジンカバーを開けると、コンピュータの内容(プログラムやデータ)が初期化される程度の防諜システムを内蔵していると考えるが、何も危険に自ら足を突っ込む必要はない。

 他国への軍事技術の供与となる場合は、特に潜水艦等の軍事機密の塊の共同生産など本当に注意を払っても足らない。

 「トロイの馬」のカウンタープログラムをシステムをベース部分にセットしたモノ以外の軍事技術の供与は注意してもし過ぎる事はない。

 因みに、米国をはじめとした世界の国々は、軍事技術→民生品の流れである。インターネットやテレビ、GPS等々の技術がそうである。ホッチキスの技術は機関銃の装弾の技術の民政化である。余談だがホッチキスは海外では通じない、ステープラである、またホッチキスは仏語でHOTCHKISS、頭のHは発音しない、故に このメーカー名はオチキスとなる。

 しかし、日本の場合は民生品の技術→軍事技術である。日本の場合軍事技術より競合が過酷といえる市場で日夜競い合っている。また素材等の基礎産業分野はコピーが出来きる国はそうそうない。

 今後日本の武器が輸出されることが多くなるようだが、国際市場で常に競い合っている、トヨタ等の自動車業界の、対コピーに対する姿勢が何処まで武器業界に浸透するか重要なことである。

 技術提供国の政治体制が如何様になろうとも日本に牙を向けないよう技術的にも工夫して輸出せねばならない。

 今後、豪が日米と距離を置く可能性は非常に大きい。

コメント (1)
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