知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

支援学校出身者の傾向?

2017年09月06日 | Weblog
私の勤務する共同作業所は、3障害の方を対象にしています(精神・知的・身体)。


そのため、それぞれの障害を持つ方の間で、様々なトラブルが生じます。ほとんどが、お互いを理解しあえない・・・という部分が多いのですが・・・



精神障害・身体障害の方は、知的には問題がない方が多く、むしろ一般の方に限りなく近いと感じます。


しかし、知的障害を持つ方は、その部分では(しかたないのですが)やや劣る部分が見られます。こういう言い方も不適切なんですが、実際に接していると、それを敏感に感じます。




過去には、その知的障害者の入所支援施設で、長年勤務してきた自分なんですが、現在の勤務の現状では、それぞれの方に適した対応が必要になります。つまり会話の中で、精神・身体の方とは、世間的な会話が出来、冗談も加えての接し方が出来ます。

逆に知的の方は、会話の理解力という意味では、不十分なのですが、ただ他のメンバーの方の影響もあり、自分なりに理解しようと努めています。(分からないときは、素直に言ってくれます)



職員側も、その点は十分に把握して、それぞれの方に分かりやすいような対応を心がけます。



ただ、同じ仕事内容(作業内容)を一緒にこなしているため、どこかで不都合が生じます。仕事(作業)についての説明の仕方や、こなせる部分のレベル、密度、量等・・・



今でこそ、お互いが長い時間を経て、徐々に理解しあえるようになってきましたが、精神・身体の方が、知的の方の無神経な言葉に振り回されることもしばし・・・。大きなトラブルになることもありました。(こういう場合、精神・身体の方が態度を控えたり、あえて避けるような状況になります。精神の方は、それが原因で通所されないこともありますが・・・)






こういう共同作業所に通所される知的の方は、ある程度、レベルの高い作業内容もこなせる方が多いですね。

また、知的の方は、ほとんどが地元の支援学校出身の方が多いですね。(少し年齢が高い方は、養護学校名時代の方もいます)



作業をこなす部分や、普段の様子については、それほど大きな差は見られません。むしろ、支援学校時代に、様々な障害を持った方と接していたためか、身体障害の方には、職員以上に丁寧なケアもしてくれます(非常にありがたいですし、感心する部分ですね)。


これは、支援学校時代に経験したよい部分ではないかと思います。


一番、気になったのは、支援学校時代の雰囲気の問題なのでしょうか?イベント事に対する積極的な姿勢です。おそらく、支援学校時代でも、レベルの高い位置にいたのでしょう、クラスやグループの代表への意欲的なアプローチが見られます。


ただ、それはあくまでも雰囲気的な部分で、内容は伴っていません。(支援学校では、教員の方からの支援が十分にあったためかも?)



代表に積極的に手を挙げて、代表になる・・・実際に、何をするのか分かっていない・・・難しい内容を要求されると、拒否する・・・代表だが、中身のある意見や自信は見られない・・・等々の違和感があります。


今回も、地元作業所関係の大きなイベントが開催されるのですが、私の勤務する作業所は、あくまでも共催側・・・いわば協力して盛り上げていく立場でいいのですが・・・。



そういう場面で、過去の支援学校の雰囲気を思い出したのか?代表の立候補を挙手したメンバーがいました。(まあ、その態度は問題ないのですが、今回については責任感は持ち合わせておらず、雰囲気や前に出たい・・・という本人の意思からのようです。)



本人にあとで尋ねると、本人の母親からも、「あなたはいつもそうやって、挙手して代表になることをするけど、悪いクセだよ。代表になる意味を分かっていない・・・責任を持っていない・・・」と注意されたそうです。



確かに、代表挨拶もする必要があり(大勢の前での挨拶、この大きなイベントでの責任感)、その練習もしていますが、短い文章の代表挨拶文(職員から渡されたもの)を、未だに見ながらでないと挨拶できません。(つまり、下向きになり、声もボソボソ・・・自分の言葉として、挨拶が出来ていない・・・)


それで十分じゃあないか・・・という方もいます。(職員の方でも認められているようです)




しかし、私も過去の入所支援施設での代表者の挨拶では、そういう姿勢・態度は不十分だと思います。



支援学校出身者が、数名おられます。現在、20歳代から30歳代前半の方がほとんどですが、はやり他のメンバーの方も、同じような傾向が見られます。


代表になる意味や、責任感、意欲的な態度の取り違え・・・




イベントでは、各施設・作業所のステージ発表があるのですが、こういう部分は、精神・身体の方は拒否感が強く見られます。逆に、支援学校出身者の方は、非常に意欲的です。


年齢的な部分(若い方と、すでに中年世代以降の方の差)もあり、昼休みに強制的な練習があり、精神の方から、強い不満・苦情が出ました。そのため、現在は自由参加の形で、15分程度の練習になっています。





こういうところが、3障害の施設(作業所)の一番難しい部分だと感じました。


私は、職員ではありますが、こういう場面では、第三者的な視点で観察しています。(身体の方が言うには、「最近はまだこれでも静かになったくらいだよ。」とのことです。)





お互いの特性を理解し、共同で作業を行う・・・書くのは簡単ですが、実際の現場では時間がかかりますね。
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