知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

通所作業所は、利用者を向上させることが出来ない?

2018年09月27日 | Weblog
現在、勤務させていただいている作業所ですが、いろいろ思うところがあります。


以前、入所支援施設にいたせいもあるのか、入所利用者の日常や精神状態等、常に観察し、必要に応じて適切な対応をし、支援し、本当に必要ならば、本人の向上を目的に(精神科医師と十分に相談し、また保護者とも相談し)精神薬を処方することもありました。


もちろん、必ずしも、こちら側が期待するような向上が望めない場合もありました。逆に日常生活が安定し、表情も明るくなってきた方もいます。




現在の作業所では、3障害の方がおり、特に精神障害の方が多いため(知的障害も重複している方も)、そういうメンバーの方は、各自で精神科等に通院し、薬を処方してもらっているようです。

ところが、精神障害だけの場合は、知的レベルも高いため、自身の状況や様子、現時点での精神状態等が担当医に訴えられます。


しかし、知的障害を伴っている方は、そういうことが十分ではないわけです。


担当医が「調子はどう?」と尋ねても、いくら状況が悪くても「はい、大丈夫です」と答えることがあります。

担当医が、そこまで深く一見しただけで、状態の良し悪しを判断出来るはずはなく、そのまま状況変わらず・・・との見解で、処方薬もそのまま・・・となる可能性も高いです。



私が、普段一緒に作業工程を行っている方も、そういうパターンの方で、決して自身の行動を自分の言葉で説明出来ません。また自身の状況(不安定)を把握できていません。


ところが、本人に通院の様子を尋ねると、保護者と一緒に通院しているわけではなく、一人で通院しているようです。


今回、作業に大きな影響が出るほどではなかったのですが、約1年半ほど一緒にやってきたので、「ああ、今日は調子が悪いなあ・・・」というのが分かります。本人は、そうは思っていないようですが・・・

そういう状況が、2週間ほど続いたので、少し気になり、担当医に一応報告は?と施設(作業所)管理職に尋ねると、「それは必要ない」と言われました。
それは基本、保護者の責務であり、その部分まで施設が入る事はできない・・・という理由でした。

その理由は、納得出来ますが、おそらくその障害を持った彼は、全く変わらない状態で、今後も生きていくことになります。


そこまで、立ち入ることはない・・・と言われれば、それまでですが、一応障害者施設として設立されているならば、利用者を向上させていくことは、最低限必要なことではないのかな?と個人的に感じました。



特に、今回の利用者の方の担当医は、最近少し評判が悪いうわさも聞いていたので、より改善を求める必要も・・・と思いました。
(悪いうわさというのは、この担当医に通院している精神疾患の方が、軽く暴れた・・・実際は道具で威嚇しただけ・・・と、警察を呼んだとのこと。精神科でよほどのことがない限り、直接警察沙汰になることは少ないです。)



自分が、入所支援施設で状況報告で、担当医とも十分に状況を確認し、その方をどうしていきたいか?も考え、精神薬を処方してもらっていた経験からすると、今回の件は、残念な部分でもあり、それが施設がそれ以上立ち入れない壁のような気がしました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 障害者向けの安定した職場と... | トップ | また失職しました。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事