知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

さあ、何を買いましょう?

2008年09月05日 | Weblog
利用者の方と外食に・・・の続きです。


おいしいものを食べた後は、次は買い物です。

月1回の外出ですが、何度も続けていると、利用者の方も徐々に慣れてきて、品物の選び方やレジでの対応がうまくなってきます。

外出を始めた当初は、世間の人の見る眼も奇異な感じで(それはすごく感じました)、また職員側も出来るだけ迷惑をかけないように・・・という感覚でいました。
でも、それは間違いで、慣れるためには少々の失敗もつきものです。それに、いろんな場面を見てもらって、知的障害者を知ってもらうことも大切です。お金を払い方が分からずに慌てたり、大きな声を上げたり・・・、また座り込むこともあります。ひとつひとつが勉強です。

それでも回数を重ねることで、慣れも出来、同時に店側や周りの一般の方の見方も変わってきました。


さあ、自分の欲しいものは買えたでしょうか?
買い物が終ったら、家へ(ここでは施設ですが)帰りましょう。でも、せっかくですから、なんかおやつを食べてから?

喫茶店で簡単にコーヒーやケーキ、パフェでいい人・・・。たまに出てきたからといって、焼きソバやお好み焼きをしっかり食べる人、ハンバーガーやチキンがいいという人・・・それぞれですね。こんなに食べて夕食は大丈夫?でもせっかくの外出だから・・・・まあいいでしょう。


施設に帰った後は、皆それぞれが感想を言い合っています。
「面白かった」「今日は○○食べたよ」「こんなん買った」等々・・・
こういう瞬間が、私たち職員は行ってよかったなあ・・と思うときです。職員はこの後の仕事が大変なんですが・・・(もちろん利用者の方のお金なんで、しっかりした管理が必要です。詳細を報告したり、外出の記録を書いたり、また買ってきたものに記名したり・・・)



本当は、利用者の方がもっと自由に買い物や外食で行けるようになればいいのですが・・・。それには、経験を積んでいくこと、慣れることが必要です。
それ以上に、世間の理解が必要と感じますね。



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利用者の方と一緒に外食に出かけました。

2008年09月04日 | Weblog
今日は、楽しい月一回の外出日。施設が郊外にあるので、たまに街に出るのは楽しみですね。


施設の公用車で、事前に利用者の方に行きたいところや食べたいもの、また買いたいもの等を聞いておいて、それに従って街の店に向かいます。
公用車の台数や引率する職員数を考慮して、なんとか1ヶ月に1度は、街へ出る外出の機会を作っています。近くの店ならば、普段でも出かけますが、この日は、お昼ご飯も含めて出かけます。
だから、まず「お昼に何食べよう??」から始まります。


最近は、店の数も増え、また店の種類も多くなり、おおよそ希望に沿ったものが食べられるようになりました。

「何、食べたい?」
「ラーメン!」「お寿司!」「ピザ!」「なんでもいい・・・?」等・・
だいたいは、今まで食べて美味しかった記憶のあるものが選ばれます。店の雰囲気よりは、まず食べ物の種類ですね。
ただ、一緒に行くグループの中には、「私は○○・・、僕は○○・・・」と意見が分かれるときがあり、引率する職員もまとめる(店を選ぶ)のに苦労するときもあります。そういうときは・・・・?

今月はこっちで、来月はそっち・・というふうに、どちらかを優先して行くようにしていますね。ファミリーレストランのように、いろいろなメニューがあるときは重宝します。(最近はこういう店も増えたので、ちょっと嬉しいかな?)

また、職員も一緒にお昼ご飯を食べるので、あまり上等な店に行くと、自腹をたくさん切ることになり、悩みますね・・・(利用者の希望があれば、しかたないですが・・・)。でも、そういう店もよい経験になるので、大切なことなんですが、職員は財布の中身と相談ですね・・・。
                     


おいしいものを食べた後は、事前に計画していた買い物をします。店の種類もそうですが、やはり一度に買い物をするときは、大型スーパーがいいですね。何度も行っていると、利用者の方も、どこに何が売っているかが分かってきて、買い物がしやすいこともあります。

さあー、今日はみんな何を買うのかな?



では、この続きは次回・・・




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考えさせられる事件

2008年09月03日 | Weblog
先日、7月にひとつの事件の判決が下りました。

昨年6月に、千葉県で起こった知的障害者施設の車の事故で、乗車していた利用者に死傷者が出て、その運転手が起訴され、裁判で判決が出た事件です。(参考に下のサイトを)

毎日新聞の毎日jpのサイトにあります。参考に・・・
http://mainichi.jp/select/today/archive/news/2008/07/04/20080704k0000e040055000c.html


私たち知的障害者施設は、必ずと言っていいほど、公用車を用いて利用者の送迎に行きます。主に通院や外出等ですが、通所授産施設になれば、毎日送迎があります。養護学校のような公的なところは、職員も多く、複数の職員が付き添いも出来ますが、一般施設はそうもいきません。まあ、マイクロバスのような大型になれば運転手以外にも1名の添乗をしていることろも多いでしょうが、普通は、10人乗り程度の公用車がほとんどと思われます。

この際、全国の施設のほとんどが職員1名で送迎を行っていると思います。実際に発作やパニックを起こす可能性のある利用者がいる場合は、事前に職員も心得をしており、急な対処も常に意識していると思いますが、それ以外にも様々な場面があり、意識はしていても(人間なので)思いもよらない事態に動転することもあるでしょう。

今回の事件も、そうした一例ではないかと思います。

詳細は分かりませんが、この事件の判決を見て、各施設はどう考えているのでしょうか?
確かに事故そのものは、十分に防ぐ手立てが必要です。これは一般の方でも一緒だと思います。今回の事故も死傷者が出た事実は認めなければなりません。
では、施設側の注意すること、今後に向けて常に意識していかなければならないことは、なんでしょうか?


はやり、常に急な場面はいつやってくるか分かりません。そういう意識付けはしていかなければならないこと・・、急な事象が起きれば、まず車を安全な場所に停車すること(走行中に飛び出す人もいます)、施設側での対処方法を確立しておくこと等・・、まだまだいろいろ考えられると思います。

ただ、世間ではこうした事象は特殊であり、ましてや警察関係、司法関係者は知的障害者のこうした特性をほとんど理解していないため、あくまでも事件に対する一般的な解釈になり、法律は容赦なく施設職員を罰していきます。
それは、仕方のないことかもしれませんが、世間の理解はまだまだで、私たちはこうした状況で知的障害者の援助をしているんですよ・・・という理解を得るのは、甘えとも思えてしまう・・・そんな寂しい世の中ではいけないですね。


いろいろ考えさせられる事件でした。

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好きな音楽は・・・・?

2008年09月02日 | Weblog
施設利用者の方は、普段どんな音楽を耳にしていると思いますか?

まあ、年齢によっても様々ですが、確かに高齢の方は演歌を中心に、自分の好きだった時代の歌謡曲が主ですね。でも、若い層になると、これが普通の若者とは全然変わらない感じ・・・。SMAPも嵐もあれば、浜崎あゆみや倖田來未など、それほど世間との大きな隔たりはないですね。音楽好きな方は、TV番組や外出で買ってきた音楽雑誌を参考に、「次はこのCD欲しいなあ・・・」って希望が出て、逆に職員の方が、それ誰??って聞き返すこともあります。

カラオケ歌うときも、いろんな世代の方がいて、演歌の次はポップス、その次は童謡・・・で、歌謡曲・・・って感じで、ときどきカラオケにない曲をリクエストされて、困ることもあります。


音楽を聴く方法も多種多様で、素直にTVや自分で撮ったビデオを見ている人、CDウォークマンで好きなCDを一日聞いている人、(さすがにiPod等の携帯系は、PCを通すので持っていないですが)ラジカセを持ってきて、わざわざ皆に聞かそうとする人・・・これはちょっとありがた迷惑ですね。
余暇活動では、カラオケや音楽(職員のキーボードに合わせて一緒に歌を歌う)なんかは、いつも人気があります。また、ボランティアで音楽サークルの方が来られたときは、皆集まってきて非常に盛況ですね。


職員も、もっと勉強しないと、利用者の方々に取り残されてしまいます。音楽は共通の楽しみがあるんでしょうね。


今日もどこかの部屋から音楽が聴こえてきます。あの歌手は誰・・・?
後で教えてもらいましょう。
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