知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

保護者の方と共に・・・

2008年09月06日 | Weblog
昨日も、宿直をしていて1本の電話がありました。

「今度の土曜日に迎えに行きたいんですが・・・」
「迎えは、何時頃に来られますか?」
「朝食の後に行きますね」
「では・・」

という風に、帰宅に際して事前に連絡していただける方、また定期的に週末に帰られる方、突然訪問されて、一緒に連れ帰られる方・・・様々です。

今回の保護者の方は、定期的(2週間に1度)+突然(これが微妙?)・・・の方ですね。食事の用意や、帰宅に際する衣類の準備、また担当者からの連絡も含め、事前に連絡をいただける方が幸いですね。



年々、保護者の方も高齢化されて、なかなか帰宅となると難しい状況になっています。それぞれのお家から、施設までも結構距離があり、交通手段も限られてきます。
基本的には、年に数回の帰宅期間を設けて、駅までの送迎も行ったりしていますが、必ず来られる保護者の方もいれば、ちょっと今回は・・と(残念ながら)帰宅中止になることもあります。それぞれに保護者の方にも理由がありますので、無理を言うことは厳禁ですね。


利用者の方々はというと・・・、やはり帰宅は楽しみのひとつですね。

普段、コミュニケーションがなかなかうまく取れない知的障害の重い方も、その時期になると、玄関に出て「まだかな・・?」と待ちわびることもあります。また予定が遅れ、翌日になったりすると、泣き叫ぶ方、落ち込む方、諦める方・・・で、その翌日には、それが嘘のように明るく「さよなら」をして帰られます。(それぞれに気持ちが分かるので、職員はただ見ているしかありません)


帰宅中は、もちろん保護者の方にお願いするわけですが、皆さん戻ってこられたときの表情が活き活きしていて、ああ・・帰られてよかったなあーーと感じます。

逆に、ほとんど帰ることが出来ない利用者の方も、たくさんおられます。
すでに保護者の方が亡くなられて、遠い親戚の方が保護者代わりの人や病気をされて療養中の方、お家の事情で迎えに来れない方・・・様々です。近年、そういう方が増え、その時期には、職員と一緒に何か楽しい取り組みを・・・と考えてやっています。


保護者の方も様々で、私などは施設職員をして長いため、保護者側も顔を覚えていただいてますが、若い職員などは、言葉遣いや説明の仕方、対応にまだまだ困っている人もいますね。(もちろんベテラン職員がフォローしますが)
保護者会役員をしてバリバリ意欲的な方、また職員の顔をすぐに覚えて気さくに会話をされる方、非常に低姿勢で「いつもお世話になっています」と遠慮気味に話される方、さらに職員をあまり評価されていない方(行くところがないから、ここに来たんだ・・・みたいな言い方をされます)や、逆に全面信頼をされて「任せます」状態の方・・・等々。

お互いの信頼度の問題も必要です。
もちろん、私たち施設職員が信頼を勝ち得る努力は惜しんではいけません。その意味でも、利用者の方と接することと同様に、保護者の方とのコミュニケーションも大切だと考えます。



先日も、私が施設の広報誌に載せた記事を読まれて、
「○○さん(私のこと)、読んだよ」と数人の保護者から笑顔で言われて、ああ見てもらっているんだ・・・と安心(ちょっと嬉しかった)したことを覚えています。

コメント
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