知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

みんなの意見を聞きましょう

2008年09月19日 | Weblog
施設では、定期的に利用者の方の生の意見を聞く時間を設けています。

いわゆる自治会というものではありませんが、職員が一応の司会をして(たまに利用者の方が司会をされることもあります)、意見交換会を開きます。
事前に利用者の方々から、話し合って欲しいテーマを出していただいたり、また大きな行事等には、その件についての報告や経過、さらには詳しい情報を伝えたりします。そして、会に集まってもらい、話を聞いたり、自分たちの意見を言ったり、話し合いをしたりします。

昨日もその話し合いを持ちました。


今回の行事としては、一番の楽しみな秋の一泊旅行があり、その詳しい情報を伝えました。
「どこ行くの?」
「何乗って行くの?」
「どこに泊まるの?」
「誰と寝るの?」
等々・・・

皆、心得たもので、職員があまり伝えていないとき(詳しく決まっていないとき)は、旅行社の営業の方が来られたときに、真っ先に情報を得に行く人もいます。ただ、情報が混乱することもあり、あまり何もかも伝えてもらうのも困るときがあります。(泊まる旅館が変更になったり、乗り物が変わったり・・・と決まってないことも多いからです)



また、意見を言うときは、児童の学級会のように、他人攻撃をされる方も(たまに)おられますが、ほとんどは「部屋の戸が壊れています、直して下さい」とか、「食事片付け当番の人数を増やして下さい」とか、「トイレは上履きに履き替えましょう」とか実際の現場の(生活されている)生の声を聞くことが出来ます。

すぐに、その場で返事出来るものもありますが、大きな問題があれば、少し時間をおいて、施設長の考えを聞いたり、職員会議で検討してから、答えを返すこともあります。


最近では、「TVを遅くまで見たい」とか「もっと、余暇活動で○○がしたい」等の具体的な意見も出ました。
当然、持ち帰り職員会議で検討し、すぐに答えを報告しました。(主に掲示板に貼るのと、各居室担当者で、直接利用者に伝える方法があります)


なかなか、意見を聞いても施設環境や人的資源や金銭面の問題等、かなえられない部分も多いですが、皆がどうのように考えておられるのか知るためには、非常に意義のある時間になっています。


この会も、もう始まって10年以上が経過し、利用者の方も、どういうことなら実現可能か?、これは駄目なことか?等が分かってきたのか、意見の出し方も要領よくなり、会の運営もスムーズに運んでいます。



今後も、様々な意見を集約して、よりよい環境整備や楽しい生活が出来る施設にしていきたいですね。
コメント
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