木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

超真面目な長野県民

2020年01月16日 | Weblog

昨日、82文化財団の「天文学で読み解く「銀河鉄道の夜」という講座に行った。
講師は長野高専教授の大西浩次氏。
天候が悪く、歩いていると大粒のあられが降って来た。なのに会場はいっぱい。平日の午後なのに。定年を迎えている男性や主婦らしき女性もそれなりにいた。
みな「銀河鉄道」のタイトルに惹かれたのか。私はそうだけど。
最近夜空を見ることが増えた。星の名前にも月の運行にも無知だが夜空を見るのは好きになった。
宮澤賢治が活動した大正時代はまさに「大正デモクラシー」が開花した時代でもある。そんな時代に世を賑わせたのが物理学者石原純と歌人原阿佐緒の恋だ。
二人はそれまでの家庭を捨て一緒になった。東北大学の教授だった石原は生活のために本を書いた。アインシュタインの「相対性理論」を解説したものだ。この本がなぜかベストセラーになった。人々は相対性をあいたいせいと誤解して石原・原の恋の顛末を期待したようなのだ。そんなことがあったんだと私は面白くて反応したが、会場はシーン。大西先生もがっくりしただろう。多分高専生にこの話はうけたのではないか。
長野県人は他県から「真面目な県民性」と思われている。ましてや講演会にわざわざやってくるような人は超真面目。笑いやくすぐりが通じない場合が多い。
芸能人はノリの悪い客に苦労しているのでは?若い人はそうでもないかもしれないが。
でもすぐ乗って来るような大阪人などより勉強になるはずだ。
というわけで星の世界の事はあまり理解できなかったけど。宮沢賢治も大正時代の空気の中で「銀河鉄道の夜」を構想したのだろうと大西先生は言っていた。
生前は世に理解されなかった賢治だが死後に彼の名声は増々高まっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする