お気に入りのセリフはあった?私は・・・
「軍がソビエトから奪った技術を犯罪捜査に応用して作られたチームがイカロスだ。突拍子のない話で信じられないか?」
(そりゃあ、信じられないって・・・)
しばらく映画館から遠のいていた。2005年一発目の映画はとんでもなくどーしょーもないシロモノだった。まあ、このほうがいいのかもしれない。去年(2004年)みたいに一発目から「ミスティック・リバー」なんて観ちゃうと、大満足してしまいその年あまり映画を観なくなる。それでも観続ければ「ミスティック・リバー」より凄いものに出会うかもしれない・・・と思って色々観て、結局一年を振り返ってベストが「ミスティック・リバー」だったとき、少しだけ寂しかった。
映画の幕開きは、真夜中の雨のシーンだった。この時、これはいけるかもというかすかな期待を抱いた。「夜の雨」「ブレード・ランナー」、「許されざる者」(のクライマックス)、最近では「"アイデンティティ"」・・・などなど、いい映画の思い出が頭をよぎる。そんな私の信頼ブランド"夜の雨"の価値を、この映画はガタンと落としてしまった。
この映画のキャッチコピーは・・・「ついに「セブン」を越えた!!戦慄のサスペンスミステリー!」だったが、考えてみるとこの手のコピーで別の映画を引き合いに出したもので、それより良かったものは少ない。そういえば「セブン」のコピーは「注意!本当に怖い!」だった記憶が・・・別に他のスリラーを引き合いに出したりしない。それ本来の魅力で勝負できるのだ。
個人的には「セブン」はあんま好きじゃない。できはいいとは思うが。しかしすくなくともこの映画「サスペクト・ゼロ」は「セブン」を全く越えていない。もともとセブンとゼロじゃね・・・。あ、ふと思った。もしかしてあのコピーでいう「セブン」って、ウルトラ・・・・・
なんでこの映画がダメか?
サスペクト・ゼロとは"決して捜査線上に浮かばない、誰にも存在を知られていない殺人犯"
そんな奴を扱っているからではないか?
それこそ主人公もその存在を知らないし、観客にも提示されない。サスペクト・ゼロの性格描写も何もなしで、最後唐突に現れる。当然憎しみも恐怖も湧かない。かろうじての意外性はと言えば、犠牲者と加害者の逆転にあり、それによって善悪の境目を曖昧にしたところに多少の作り手の冒険心はうかがえる。
しかし、そんなサプライズのため、キャラクター描写を犠牲にせざるを得なく、誘拐犯の誘拐の手口も詳細に描くわけにはいかなくなり、「なんか怖い」というそれだけの感情しか描きようがなくなってしまった。にもかかわらず、まるでエモーショナルなシーンであるかのように、スローモーション使ってたっぷりと時間を裂いて描かれるのは、(具体性のない)誘拐シーン、(目標を観客に提示せずに始める)捜索シーン。そりゃあ退屈ったらありゃしないよ。
ベン・キングスレーの演技はよかった。が、シナリオがまず過ぎて熱演は空振り。サスペクト・ゼロを超能力で追跡しながら被害者の感情とシンクロして苦悩する描写はベンが最高級の演技で引っ張るハズだった。しかしサスペクト・ゼロの説明もなく、超能力についても語らず、感情移入困難な舞台設定しか用意されていない。結局彼の悩みは彼の演技だけで語るしかなくなり、結果としてベン・キングスレー愉快な百面相、または顔面アクション映画となってしまった。
主役のアーロン・エッカートにいたっては、ダメすぎる企画のせいとは思うが、ほめるところが見つからず、憐れみすら感じる。
キャリー・アン・モス・・・。現場への到着早いな・・・「マトリックス」みたく飛んできたのかい?クライマックス、小高い岩の上で銃を構える、ビシッと・・・キメ過ぎだって!!アーロンとベンが格闘してる時えっちらおっちら画面映えするところに登っていたのだろうか?
監督は、E.エリアス・マーヒッジ。他何撮ったの?次回作の全く期待できない奴。と思ったらあらら「シャドウ・オブ・バンパイア」なんて過去に撮ってた!? あれは面白かったんだがなあ(ウィレム・デフォーが特に)
音楽のクリント・マルセル。この人の仕事だけが不毛なこの映画で輝きを放っていた。
自主映画撮ってます!!"松本自主映画製作工房 stud!o yunfat"
「軍がソビエトから奪った技術を犯罪捜査に応用して作られたチームがイカロスだ。突拍子のない話で信じられないか?」
(そりゃあ、信じられないって・・・)
しばらく映画館から遠のいていた。2005年一発目の映画はとんでもなくどーしょーもないシロモノだった。まあ、このほうがいいのかもしれない。去年(2004年)みたいに一発目から「ミスティック・リバー」なんて観ちゃうと、大満足してしまいその年あまり映画を観なくなる。それでも観続ければ「ミスティック・リバー」より凄いものに出会うかもしれない・・・と思って色々観て、結局一年を振り返ってベストが「ミスティック・リバー」だったとき、少しだけ寂しかった。
映画の幕開きは、真夜中の雨のシーンだった。この時、これはいけるかもというかすかな期待を抱いた。「夜の雨」「ブレード・ランナー」、「許されざる者」(のクライマックス)、最近では「"アイデンティティ"」・・・などなど、いい映画の思い出が頭をよぎる。そんな私の信頼ブランド"夜の雨"の価値を、この映画はガタンと落としてしまった。
この映画のキャッチコピーは・・・「ついに「セブン」を越えた!!戦慄のサスペンスミステリー!」だったが、考えてみるとこの手のコピーで別の映画を引き合いに出したもので、それより良かったものは少ない。そういえば「セブン」のコピーは「注意!本当に怖い!」だった記憶が・・・別に他のスリラーを引き合いに出したりしない。それ本来の魅力で勝負できるのだ。
個人的には「セブン」はあんま好きじゃない。できはいいとは思うが。しかしすくなくともこの映画「サスペクト・ゼロ」は「セブン」を全く越えていない。もともとセブンとゼロじゃね・・・。あ、ふと思った。もしかしてあのコピーでいう「セブン」って、ウルトラ・・・・・
なんでこの映画がダメか?
サスペクト・ゼロとは"決して捜査線上に浮かばない、誰にも存在を知られていない殺人犯"
そんな奴を扱っているからではないか?
それこそ主人公もその存在を知らないし、観客にも提示されない。サスペクト・ゼロの性格描写も何もなしで、最後唐突に現れる。当然憎しみも恐怖も湧かない。かろうじての意外性はと言えば、犠牲者と加害者の逆転にあり、それによって善悪の境目を曖昧にしたところに多少の作り手の冒険心はうかがえる。
しかし、そんなサプライズのため、キャラクター描写を犠牲にせざるを得なく、誘拐犯の誘拐の手口も詳細に描くわけにはいかなくなり、「なんか怖い」というそれだけの感情しか描きようがなくなってしまった。にもかかわらず、まるでエモーショナルなシーンであるかのように、スローモーション使ってたっぷりと時間を裂いて描かれるのは、(具体性のない)誘拐シーン、(目標を観客に提示せずに始める)捜索シーン。そりゃあ退屈ったらありゃしないよ。
ベン・キングスレーの演技はよかった。が、シナリオがまず過ぎて熱演は空振り。サスペクト・ゼロを超能力で追跡しながら被害者の感情とシンクロして苦悩する描写はベンが最高級の演技で引っ張るハズだった。しかしサスペクト・ゼロの説明もなく、超能力についても語らず、感情移入困難な舞台設定しか用意されていない。結局彼の悩みは彼の演技だけで語るしかなくなり、結果としてベン・キングスレー愉快な百面相、または顔面アクション映画となってしまった。
主役のアーロン・エッカートにいたっては、ダメすぎる企画のせいとは思うが、ほめるところが見つからず、憐れみすら感じる。
キャリー・アン・モス・・・。現場への到着早いな・・・「マトリックス」みたく飛んできたのかい?クライマックス、小高い岩の上で銃を構える、ビシッと・・・キメ過ぎだって!!アーロンとベンが格闘してる時えっちらおっちら画面映えするところに登っていたのだろうか?
監督は、E.エリアス・マーヒッジ。他何撮ったの?次回作の全く期待できない奴。と思ったらあらら「シャドウ・オブ・バンパイア」なんて過去に撮ってた!? あれは面白かったんだがなあ(ウィレム・デフォーが特に)
音楽のクリント・マルセル。この人の仕事だけが不毛なこの映画で輝きを放っていた。
自主映画撮ってます!!"松本自主映画製作工房 stud!o yunfat"
な~んにも頭に残ってないです…反省。
何よりも寝ないで見ることが最優先課題となる映画です。
今年は「みんなの好きなセリフ募集」この企画で行こう!!と思った矢先に観たのがコレでした。
おいおい、いねーよ、こんな映画でお気に入りセリフのある人なんて!!
でも冒頭のベンさんの「車を停めろ。お前を殺しにくいだろ」
は日本映画にはないかっこいい言い回しだったな・・・
ピチっていうラテックスの音と共にっていうのは好みでした♪