以下は前章の続きである。
天皇制の日本は「万世一系」、世界でも稀有な最古の国である。
神武天皇が紀元前660年に即位して以来、2670余年続いている。
天皇制がかくも長きにわたり続いて来たのは、「権力」とは距離を置き、権力の交代や時代の変遷はあるが、権力に正統性を与える「権威」として存在してきたことが大きいのだろう。
しかし、時と共に「権力」は必ず腐敗・専横化する。
その最たるものが、陸軍参謀や朝日新聞であった。
内外の情勢分析も不十分なまま、陸軍と朝日新聞が当てのない戦争に国民を巻き込んで行ったが、戦争を終わらすための苦労は大変なものであった。
1945(昭和20)年8月、昭和天皇の二度にわたる「ご聖断」により、漸く終戦を迎えることが出来た。
しかし驚くことに、実録や独白録によると、終戦に至る道のりは「戦争継続勢力」の強い抵抗により、極めて緊迫した薄氷を踏むような事件の連続の中での昭和天皇による終戦「断行」たった。
陸軍参謀と朝日が唱えた「一億火の玉」「一億玉砕」論による「終戦妨害工作」は熾烈を極めた。
しかし、昭和天皇の「決意」は固かった。
おそらく、「権力」の埒外に置かれていた「権威」が、「権力の暴走」を仕留めた、最初で最後の歴史的出来事だったと言える。
*今、共産党の野党などが、安倍政権に対して、安倍政権の暴走などという本当に言語道断な事を平気でテレビカメラの前で発言しているが、あれこそは、コミンテルンの工作が今なお生きている事の実証そのものだろう。あんな言語道断なレッテルを貼る言葉を連呼して、政治家不信を煽る…江崎道朗氏の労作どおりの現実が、今、そこにあるのである。共産党などの野党は言うに及ばす、自民党の大勝利にも拘わらす、昨夜から、モリカケを連呼しているNHKや朝日新聞なども、コミンテルンの策略どおりに動いているメディアである事を実証しているのである*
昭和天皇の「ご聖断」が戦後日本発展の礎になった。
実録は、この軌跡を振り返る絶好の機会を与えてくれた。
戦後70年を機に、朝日などが流布して来た「自虐史観」から脱却すべく、自身の70年を振り返りながら、激動の昭和史を振り返っていきたい。 2015年3月 池原 冨貴夫