有数の読書家である友人が今週号の週刊新潮を買ってきてくれた。
以下の高山正之の論文を読んだ私は驚いたのである。
私と高山正之は呼応している。
この論文は見出し以外の全てを強調しなければならない。
歴史的な一文である。
朝日新聞の犯罪
日帝支配のあと北朝鮮は半島の北半分を取った。
それはいい選択で、日本は製鉄など重工業部門を北に置き鴨緑江には世界最大級の水豊ダムを建設した。
金日成はそれをただ使っていれば国家財政は黒字だったのに愚かにも朝鮮戦争を惹き起こした。
北朝鮮軍は米軍に追い返され、日帝が折角作ってやった工場の大半は破壊され、130万人が殺された。
休戦後、金日成はコメも鉄鋼も生産を2倍にしろというもっと愚かな「千里馬運動」を号令した。
しかし働き手は戦死している。
足りない人手をどこから調達するか。
それに応えるように朝日新聞が在日向けに「北朝鮮は地上の楽園」キャンペーンを始めた。
岩垂弘特派員は「工場は活気に満ち人々は生活も保障され」と楽園ルポを送った。
「北は楽園」報道は20年近く続けられ、吉永小百合も「キューポラのある街」で北への帰還を勧めた。
それで９万人の在日が地獄とも知らずに祖国に帰っていった。
北の人手不足は解消された。
そのころ金正日は日本人拉致を始めた。
日本人は信用が高い。世界のどこにも行けた。
それなら工作員を日本人に化けさせてテロをやろう。
テロがうまくいけば日本が批判され、金正日は笑っていられる。
実際1987年、金賢姫が蜂谷真由美を名乗って大韓機を空中爆破させた。
ただ真由美が捕まって「日本人に化けてテロ」工作がばれ、その下準備に日本人をたくさん拉致したことも分かってきた。
北の立場が危うくなったとき朝日がまた動いた。
植村隆が女衒に売られた金学順を「日本軍に強制連行された慰安婦」に仕立てて記事にした。
追いかけて中大教授の吉見義明に「慰安婦に軍が関与」を語らせ、国家犯罪だと騒いだ。
宮澤喜一はびっくりして拉致追及を棚上げし善隣外交へ舵を切った。
朝日は吉田康彦らに「北は拉致などしない」「金賢姫より金学順」と囃させた。
しかし13歳の横田めぐみさんが拉致されたのが否定しきれなくなってくる。
窓口の赤十字会談では拉致の話が出ると「北は席を蹴立てて」（朝日新聞）話し合いを拒んだ。
苛立つ日本人に朝日は「拉致疑惑は日朝正常化の障害でしかない」といらぬ疑惑を抱かないよう社説で説教した。
元朝日の松井やよりも「女性国際戦犯法廷」を開いて日本人は疑惑だけの拉致問題よりそこにある慰安婦問題を真剣に考えるがいいと騒いだ。
後に法廷を支えた朝鮮人が北朝鮮の工作員だと判明している。
「拉致より慰安婦」のすり替えで10年経ったあと金正日が拉致をあっさり認めた。
日本人は間違いなく怒る夕イミングを逸した。
三代目の金正恩は叔父と兄を殺し、次に「東京も二ユーヨークも火の海にしてやる」と言って核実験をやりＩＣＢＭをぼこぼこ打ち上げた。
日本人が本気で安全保障を考え出したとき、また朝日が出てきた。
「昭恵夫人が龍池の学校で講演したら財務省が値引きした」
「首相の友人が半世紀も規制されてきた獣医学部を作った」
あれだけ証拠があった拉致疑惑は信じるなとこの新聞は言ってきた。
モリカケでは証拠は一切ないけれど、疑惑で十分と朝日は言い変えた。
馬鹿なテレビと国会が国の安全そっちのけで１年半もモリカケで騒いだ。
北が恐れた「本気の日本人」はために淡く消え去った。
なぜ朝日は毎度、北朝鮮に都合よく動くのか。
モリカケのレベルで言えば朝日は北のために在日を送り返し、日本人拉致の捜査を妨害した十分すぎる疑惑がある。
そういえば大韓機爆破テロと同じ年の憲法の日に朝日の阪神支局が襲われた。
以来、朝日は護憲に血を流した殉教者に自らを擬して改憲を叱ってきた。
でも両者の関係を踏まえると、あの事件は朝日新聞のための北のお礼奉公とかに見えてこないか。