以下は本日発売された月刊誌WiLLに、慰安婦問題、日本叩きに走るドイツの下心、と題して掲載されているジャーナリスト木佐芳男と情報戦略アナリスト山岡鉄秀の対談特集からである。
毎月言及する事だが、月刊誌WiLL、Hanada、正論は日本国民のみならず、世界中の人たちが必読の本物の論文が満載されている。
本論文は、その事を見事に証明している。
まだニューズウィーク日本語版を定期購読していた頃、ドイツの世論調査で約半数のドイツ人が反日思想を持っているという信じがたい記事を読んで以来、
私がドイツを批判し続け、「ドイツに学べ」、等と言って来た所謂文化人達、その中で、私が直に紙面で目にした梅原猛、山崎正和の両名に対しては、以来、これ以上ない軽蔑の論を書いて来た事は御存知の通りである。
私のドイツに対する批判が100%正しかった事を、最澄が定義した国宝でもある木佐芳男と山岡鉄秀は完璧に証明している。
日本国民は最寄りの書店に購読に向かわなければならない。
世界中の人達には、出来るだけ、私が知らせる。
独日ステレオタイプ
木佐
ほかにも70年安保崩れでドイツに来た日本人女性がいました。
彼らが在独韓国人団体とつながり、反日活動を続けてきたのです。
山岡
日本を批判するのは個人の自由ですが、人の集まる場所で横断幕を広げ、声高に「日本は悪い国だ」と叫ぶ。
なぜ、日本人がそんなパフォーマンスを外国にまで行ってするのか、理解に苦しみます。
木佐
一言で言えば、反日日本人がいる日本と、反独ドイツ人がいないドイツの違いが大きい。
前著の『「反日」という病』(幻冬舎)で反日日本人の精神性を分析しています。
日本では東京裁判史観が根強く残っています。この東京裁判を通じて、国際社会から日本は戦犯国であると断罪された。
でも、日本人の中には、その犯罪行為をしたのは、旧日本軍であり、我々は反省し、いい日本人であるとして、自己愛を強めることになった。
その自己愛が歪み極端化したのが、反日日本人の正体ではないでしょうか。
「性奴隷」という言葉を慰安婦にあてはめた戸塚悦朗弁護士や、慰安婦の原告探しを韓国などで行った高木健一弁護士がその典型例でしょう。
山岡
福島瑞穂議員も同類でしょう。
木佐
彼らだけではなく、日本の知識層の多くは反日的な言動をしないと、"反省なき日本人"という扱いを受けました。
こういうことを主張する人々は、過去を反省しない日本は悪、過去を反省しているドイツは正義という典型的な「独日ステレオタイプ」に陥ったのです。
そして、そういった言論を率先して誘導してきたのが、朝日新聞だった。
その戦後の成果が、今回のベルリン慰安婦像設置に”結実゛したとも言えます。
山岡
木佐さんの新著では、具体的な名前として、池上彰氏や舛添要一氏、石破茂氏、永井清彦氏(国際政治学者)、赤坂真理氏(作家)、石田勇治氏(東大教授。ドイツの近現代史研究の第一人者)をあげておられます。
木佐
彼らの言動を本書では具体的な事実に基づき批判しています。
反論があるなら聞きますし、公式の場で議論したい。
ちなみに、池上氏は『文藝春秋』(2021年4月号)で、哲学者の斎藤幸平氏と「マルクス『資本論』が人類を救う」という対談をしています。
資本主義が行き詰まっているのは事実でも、なぜ、今の時代にマルクスなのか、理解できません。
山岡
東大名誉教授の大沼保昭氏(故人)も新著で紹介されています。
大沼氏はアジア女性基金の理事を務めた方で、慰安婦問題の権威とも言える方でしたが、実は私は講演会の後で質問をした際、大沼氏に罵倒された経験があります。
大沼氏は慰安婦問題について、それこそドイツと比較しながら日本の責任論に終始していました。
そこで私が「背後に政治的分断を画策している国がある。それはたとえば中国です。日米分断を意図して慰安婦問題を利用していることにも言及すべきではありませんか」と聞くと、大沼氏は「わかっています」と。
そこで私が「それでしたら、その点も先生のお話に加えたらいかがでしょうか」と重ねて聞いたところ、大沼氏が激高してしまった。
「あなたとは建設的な議論ができません。あなたの話は出来レースで、挺対協と同じです」と吐き捨てて去っていきました。
それ以降、大沼氏にお目にかかることなく、病死されてしまった。
木佐
私が20代末のころ、大沼先生の自宅にうかがったことがあります。
大沼先生は学界の主流を生きてこられた方です。
要するに「東京大学法学部卒」の外に出ることができない。
山岡
アカデミズムの限界を強く感じます。
木佐 大沼先生はさまざまな意見に耳を傾けられる姿勢は見せていました。
ただ、東大という枠組みから外れるのは難しいので、「慰安婦問題は捏造だ」とは言えないのです。
一方で、ドイツの近現代史を専門にしている妍究者たちは一体何をしているのか、間いただしたくなります。
この稿続く。