昨日と今日は同じような天候、陽射しはあるものの空気がヒンヤリしていて暖かいとまでは言えないそんな日和です。
今日から七十二候は桃始笑(ももはじめてさく)という時期になってきました。
咲くという表現に笑くを用いているのは、ゆっくりと開いていく花の状態がいかにも微笑んでいるかのように見える事から昔はこの字を使っていたようです。
3月3日の桃の節句も終わりご家庭で飾ってあった雛人形も徐々に片付ける頃かと思われます。
又、桃と神道とは深い関係といわれています。
国生みの神様として知られるイザナギノミコトとイザナミノミコト。
古事記では、女神であるイザナミノミコトが火の神様をお生みになられた時にその火よって焼け死んでしまい黄泉の国へと旅立たれてました。
男神であるイザナギノミコトそれを深く悲しんで黄泉の国へイザナミノミコトを連れ戻しに行き 醜い姿となったイザナミノミコト見て驚き逃げようとしたイザナギノミコトに、怒ったイザナミノミコトは追手を指し向けてこれを追いかけます。
剣を振りながら逃げてきたイザナギノミコトは黄泉比良坂にあった桃の木より桃の実を3個取って投げたところ追手は逃げ帰りイザナギノミコト助かりました。
イザナギノミコトはその桃に対し、人々が苦しい目に当っている時には私にしてくれたように助けてあげるようにとイホカムヅミノミコトという名を授けられたという話があります。
本来桃の節句は、桃の花を飾って女性の成長を祝うだけでなく桃の花を使って災いを祓い落とすという意味も含まれているんです。
地域によっては桃の花で身体を清め、川に流したりしていたところもあったようです。
境内ではまだ梅の花が咲いていているので、もしかすると旧暦の3月頃(現在の4月頃)が本来の『桃始笑』時なのかもしれません。