本殿で御祈祷を行う際は、まず受付にてお名前や御祈祷の内容をお伺いして、それを祝詞の中で奏上する事になります。
その時神社側としては普通でも、御祈祷を受ける方にとってはそうでない事もあるかもしれません。 その中の一つが「数え年」です。
数え年というのは戦前まで普通に使われていた年齢の表し方で、今の満年齢より一歳か二歳足した数になります。
今でいう「零歳」を“生まれて一年目”の「一歳」と数えるためで、誕生日に関わらず新年を迎えると次の年齢となります。
“零歳の内は母親のお腹の中にいるため生まれた時に一歳になる”という説もありますが、個人的には昔は“零”という数字を生活の中で使っていなかった為ではないかと考えています。
では満年齢で読むのは間違いか…というとそんな事はないのですが、今はまだ歳祝(還暦や古稀)なども数え年で行われることが多く、伝統を大切にする気持ちから神社では数え年を多く用いています。 ですが時代が変わればやがてこれも使われなくなってしまうのかもしれませんね。