うちはすごい田舎であるため、よくマムシに遭遇する。山の子だとて恐いのは同じなのだから、出来ればお会いしたくないのだが、これがほぼ毎年一度や二度は出会うのである。巣が近くにあるのか、我が家の隣家などは庭で出くわすというからいただけない。
さて、うちのキヨちゃんは何を隠そう「マムシ捕り」の名人である。危険だからいいかげんやめてと訴えても
「うちが見つけたときに仕留めんと、他の人が噛まれる。」
と言ってきかず、自分が噛まれるとは思ってもいない。
ある夏の日、隣家のお嫁さんから声をかけられた。
「あの・・・、蛇がいるんだけど、マムシかなあ?」
田舎育ちとはいえ、マムシと会ったことがない彼女には見分けがつかなかったのだ。私はといえば、キヨちゃんのおかげですっかり目が肥えており、その分見分けが付く。ちなみにマムシは
1,太くて短い
2,鎖模様がある
3,ほとんど動かない(逃げない)
である。
おそるおそる庭先を見ると、それはまさにマムシであった。慌ててキヨちゃんに電話するように伝えて、私とマムシはにらみ合った。その後は子供を家の中に入れ、ふたりして遠巻きにウロウロするばかり。
するとあろうことかマムシは壁を登り始めたのだ。そこで私は咄嗟に「お湯!」と叫んでいた。壁のこちら側に身を隠しつつ、熱湯で退治しようという、浅はかな考えではあった。ところがお嫁さんもほのぼのとした天然系で、渡されたやかんから出てきたのは、あずかなぬるま湯。頭からそれをちょろりと掛けられたマムシは怒る怒る!
万事休す!と思っていたところにキヨちゃん登場。体よりも大きな殴り鎌と火ばさみを持ち、高笑いする姿は、プチ弁慶である。
「お前らにはあつらえん。ははは・・・」
そして数分後、マムシはあえなくキヨちゃんの手に落ちた。「危ないからやめて」とは決して言えなくなる私である。
さて、うちのキヨちゃんは何を隠そう「マムシ捕り」の名人である。危険だからいいかげんやめてと訴えても
「うちが見つけたときに仕留めんと、他の人が噛まれる。」
と言ってきかず、自分が噛まれるとは思ってもいない。
ある夏の日、隣家のお嫁さんから声をかけられた。
「あの・・・、蛇がいるんだけど、マムシかなあ?」
田舎育ちとはいえ、マムシと会ったことがない彼女には見分けがつかなかったのだ。私はといえば、キヨちゃんのおかげですっかり目が肥えており、その分見分けが付く。ちなみにマムシは
1,太くて短い
2,鎖模様がある
3,ほとんど動かない(逃げない)
である。
おそるおそる庭先を見ると、それはまさにマムシであった。慌ててキヨちゃんに電話するように伝えて、私とマムシはにらみ合った。その後は子供を家の中に入れ、ふたりして遠巻きにウロウロするばかり。
するとあろうことかマムシは壁を登り始めたのだ。そこで私は咄嗟に「お湯!」と叫んでいた。壁のこちら側に身を隠しつつ、熱湯で退治しようという、浅はかな考えではあった。ところがお嫁さんもほのぼのとした天然系で、渡されたやかんから出てきたのは、あずかなぬるま湯。頭からそれをちょろりと掛けられたマムシは怒る怒る!
万事休す!と思っていたところにキヨちゃん登場。体よりも大きな殴り鎌と火ばさみを持ち、高笑いする姿は、プチ弁慶である。
「お前らにはあつらえん。ははは・・・」
そして数分後、マムシはあえなくキヨちゃんの手に落ちた。「危ないからやめて」とは決して言えなくなる私である。