すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

惨事の後で

2015-11-28 21:56:44 | うちのキヨちゃん
 翌日、キヨちゃんはうすぼんやりとした頭で、部屋の状態を見て何が起きたのか考えたようだ。起きてみると自分は下着姿だし、部屋のカーペットは無く、新聞が敷きつめられている。とりあえず、起きて新聞を畳んだ。
 トイレに行ってみると、トイレの敷物なども無い。あ・・・これはもしや?と思ったようだ。
 朝部屋を訪ねた私に、
 「母ちゃん、もしかしておしっこ漏らしたん?」
と聞いてきた。どうやら全く記憶に無いらしい。
 漏らしたも何も、テンションも高くて、くりりんと運ぶ時はヒャーヒャー笑いながら、
 「わ~、ありがたい~!」
など叫んでいたのだ。まあ、どう見ても酩酊状態だ。
 そこで、どうだったかを説明。
 「まあ、ごめん。ほんまに覚えてない。すまんことした。」
と反省しきり。
 「母ちゃん、お酒飲んでた?」
 「うん、ちょっと。」
 やはり飲んでいたか。いや、酒を飲む事は悪くないのだが、安定剤と同時刻はまずいだろう。で、キヨちゃんの「ちょっと」は鹿児島女のちょっとだから、結構濃い焼酎を飲んだに違いない。
 「母ちゃん、薬と一緒は怖いけん、もう絶対一緒には飲まれんでよ。」
と注意した。ま、あのままだと大喧嘩のままだったが、
 「やられた~」
と笑わせてくれたので良かったけど。
 その後、くりりんを訪ねて、
 「くりちゃん、昨夜はすまんかったね~。ごめんよ。」
と素直に謝っていた。こういう時、プライドが邪魔して気不味かったり、逆切れしたりするタイプではなく、素直に謝れるキヨちゃんはちょっと良いなと思う。私は多分恥ずかしさでこうは出来ない気がする。
 「いえいえ、どこも怪我してませんか?」
とくりりんも笑顔で答えてくれたが、着替え途中で下着姿だった。ま、それで廊下を横切ったくりりんも悪い(笑)。
 ま、色々あるわな。

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コメント
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