うちのキヨちゃんは「クゼツ」が多い。それはいつもの事だし、疲れている時に心身共に堪えても、まあ聞き流す時もある。
キヨちゃんにしてみれば、頑張っている自分を褒めて欲しいというのは痛いほど分かるのだ。しかし、
「今日こんなに頑張った。」
だけで終わらず、必ず私たちへの不満や批判が倍以上出るので、どうしたって褒める方向に話が行かない。そして、何でも自分のタイミングでないと我慢出来ず、待てずに人を雇っては、
「金がかかった。」
「母ちゃんがせな、お前らは何もしない。」
「母ちゃんが死んだら、この家も終わりだ。」
的な話が続くので辟易とする。
残業なしでは無理な仕事、なるべく早く帰っても食事時間が待てない。適当に食べている時もあれば、ハンスト状態の日もある。
作って置いても食べない時もあるし、そのくせ夜中に間食をしたりもする。
今夜は結構早めに帰ってきた。何も作っていないので、キヨちゃんの好物の親子丼にした。しかし、お腹が空かないので食べたくないと言う。
まあ、置いておけば、夜中にお腹がすいたら食べるだろうから無理には勧めなかった。
今日は庭を直してもらった支払いをしたと言い、
「半分出せよ。」
とキヨちゃんが言う。いつも自分で勝手に決めて後から請求が来る事があるが、今回は私も希望した工事だったので、特に何も無くすんなりと話は終わったのだが、その後がいけなかった。
作業をして貰った時に、それまで花壇の枠にしていた古いパイプが何本も廃棄物として出たのだが、それを早く何とか処分しろとうるさいのだ。そもそも、作業して貰った時に一緒に処分して貰えば済んだものを、残しておいて素人の私たちに言うのもなんだし、仕事もある。私もだが、今くりりんは観光シーズンで忙しい。
キヨちゃんにしてみれば、何時間もかからないのだから、処分してから仕事に行けと言う言い分なのだが、こっちもこっちで都合がある。
で、
「私たちも仕事しよるんじゃけん、するまで待てん?」
と聞いたら、
「待てん!もう、人を雇う。」
と言う。で、ついにくりりんがキレて、
「雇ったらええわ。」
と言ってしまう。
何だかんだのやり取りの間、
「あんたの言う言葉は分からん。滋賀の方言っちゃそんなんかえ。何を言いよるんか分からん。」
と言い出した。
最初は二人を止めるつもりで参戦した私だったが、どんどんキヨちゃんの言い方が感じ悪くなって行ったので、私の方が声高になってしまった。くりりんに矛先が向くのが私は嫌で、くりりんを庇うのをキヨちゃんが嫌う。
すると、
「お前の(実の)じいさんはキチガイになって死んだんじゃ。」
と言い放った。
実は時々キヨちゃんは戦況が不利になると、実の母や親族を引き合いに出して、どれほど私の悪い所がそれと似ているかという攻撃をする。これが一番私を怒らせると分かってしているのだから始末が悪い。
何故怒るのか。それは、実の母の悪口を言われたから・・・という感情では決してない。実の母には悪いが、私が母と認識して育ったのはキヨちゃん以外の誰でもなく、実の母を認識しても「大好きなおばちゃん」以上の感情は無い。
だから、その事を引き合いに出すキヨちゃんの気持ちが悲しいのだ。だから悔しいのだ。辛いのだ。腹が立って仕方が無いのだ。
だから、私もブレーキが利かなくなりアクセル全開でキヨちゃんとぶつかる。言えば言うほど胸の中の鉛が重くなると分かっていても止められない。
「首括って死んでやる!」
キヨちゃんの言葉に、
「だったらやってみたらええわ!出来もせんこと言われん!誰が親に死んでほしいと思うで?母ちゃんが大事でなかったら一緒に住んでない。なんで分かってくれんの?」
キヨちゃんの肩を揺さぶって詰め寄った。
つまらない事だ。片づけ程度の話で生きるの死ぬのの喧嘩になった。
令和最初の大喧嘩。こんな喧嘩は最初で最後にしたいものだ。
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キヨちゃんにしてみれば、頑張っている自分を褒めて欲しいというのは痛いほど分かるのだ。しかし、
「今日こんなに頑張った。」
だけで終わらず、必ず私たちへの不満や批判が倍以上出るので、どうしたって褒める方向に話が行かない。そして、何でも自分のタイミングでないと我慢出来ず、待てずに人を雇っては、
「金がかかった。」
「母ちゃんがせな、お前らは何もしない。」
「母ちゃんが死んだら、この家も終わりだ。」
的な話が続くので辟易とする。
残業なしでは無理な仕事、なるべく早く帰っても食事時間が待てない。適当に食べている時もあれば、ハンスト状態の日もある。
作って置いても食べない時もあるし、そのくせ夜中に間食をしたりもする。
今夜は結構早めに帰ってきた。何も作っていないので、キヨちゃんの好物の親子丼にした。しかし、お腹が空かないので食べたくないと言う。
まあ、置いておけば、夜中にお腹がすいたら食べるだろうから無理には勧めなかった。
今日は庭を直してもらった支払いをしたと言い、
「半分出せよ。」
とキヨちゃんが言う。いつも自分で勝手に決めて後から請求が来る事があるが、今回は私も希望した工事だったので、特に何も無くすんなりと話は終わったのだが、その後がいけなかった。
作業をして貰った時に、それまで花壇の枠にしていた古いパイプが何本も廃棄物として出たのだが、それを早く何とか処分しろとうるさいのだ。そもそも、作業して貰った時に一緒に処分して貰えば済んだものを、残しておいて素人の私たちに言うのもなんだし、仕事もある。私もだが、今くりりんは観光シーズンで忙しい。
キヨちゃんにしてみれば、何時間もかからないのだから、処分してから仕事に行けと言う言い分なのだが、こっちもこっちで都合がある。
で、
「私たちも仕事しよるんじゃけん、するまで待てん?」
と聞いたら、
「待てん!もう、人を雇う。」
と言う。で、ついにくりりんがキレて、
「雇ったらええわ。」
と言ってしまう。
何だかんだのやり取りの間、
「あんたの言う言葉は分からん。滋賀の方言っちゃそんなんかえ。何を言いよるんか分からん。」
と言い出した。
最初は二人を止めるつもりで参戦した私だったが、どんどんキヨちゃんの言い方が感じ悪くなって行ったので、私の方が声高になってしまった。くりりんに矛先が向くのが私は嫌で、くりりんを庇うのをキヨちゃんが嫌う。
すると、
「お前の(実の)じいさんはキチガイになって死んだんじゃ。」
と言い放った。
実は時々キヨちゃんは戦況が不利になると、実の母や親族を引き合いに出して、どれほど私の悪い所がそれと似ているかという攻撃をする。これが一番私を怒らせると分かってしているのだから始末が悪い。
何故怒るのか。それは、実の母の悪口を言われたから・・・という感情では決してない。実の母には悪いが、私が母と認識して育ったのはキヨちゃん以外の誰でもなく、実の母を認識しても「大好きなおばちゃん」以上の感情は無い。
だから、その事を引き合いに出すキヨちゃんの気持ちが悲しいのだ。だから悔しいのだ。辛いのだ。腹が立って仕方が無いのだ。
だから、私もブレーキが利かなくなりアクセル全開でキヨちゃんとぶつかる。言えば言うほど胸の中の鉛が重くなると分かっていても止められない。
「首括って死んでやる!」
キヨちゃんの言葉に、
「だったらやってみたらええわ!出来もせんこと言われん!誰が親に死んでほしいと思うで?母ちゃんが大事でなかったら一緒に住んでない。なんで分かってくれんの?」
キヨちゃんの肩を揺さぶって詰め寄った。
つまらない事だ。片づけ程度の話で生きるの死ぬのの喧嘩になった。
令和最初の大喧嘩。こんな喧嘩は最初で最後にしたいものだ。
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