すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

キヨちゃんとお友達

2019-06-01 20:51:07 | うちのキヨちゃん
 ようやく月末が終わった。とは言え、昨日ちょっとハードな事があったので、ほぼ残業せず急いで帰ってシャワーを浴びたので、デスクワークが残っていた。それまでのもあったので、今日は午後から少しだけ出る事にした。
 さて、午前中はキヨちゃんとリュウを連れてお出掛け。リュウは久しぶりのトリミング。もう夏毛に変わる前で、物凄く抜け毛が多い。
 お買い物はその間にキヨちゃんと済ませたのだが、お店で偶然近所のおばちゃんに遭遇。
 おばちゃんは普段は一人暮らしだ。でも、時々娘さんが戻るので一緒に買い物に来ているのかと聞いたら、
 「いや、バスで来た。」
と言う。それなら、一緒に乗っていけば?と誘った。
 おばちゃんは、
 「ええよ、バスで帰るし、バス降りたらタクシーで帰るし、タクシーチケットあるし。」
と遠慮した。実はバス停からある程度の距離のある高齢者には格安でタクシーチケットが入手出来るシステムがあるのだが、それにしても、車で帰れば楽なはずだ。
 勿論、ペットと一緒なのでそういうのがダメな人もいるだろうが、おばちゃんは元々犬を飼っていたしリュウの事も知っている。
 結局一緒に帰ったのだが、後部シートでキヨちゃんとおばちゃんの会話はなかなか面白かった。
 車の中ではキヨちゃんの耳が遠い事もあり、話はちぐはぐだったり、噛み合わなかったりするのに、妙にどこかで折り合いが付いて、会話は成立している。これはお年寄りの特技かもしれない。
 その会話の中でキヨちゃんはおばちゃんに確認したい事があった。実は先日キヨちゃんはデイサービスに行った時に、お友達を訪ねたのだ。いつもなら、お友達のいる施設に行くのだが、その日はそのお友達も「介護保険利用のデイ」の日だった。なので、デイスタッフがデイのフロアにキヨちゃんたちを面会に連れて行ってくれたのだ。
 ところが、キヨちゃんは施設の右も左も分からない。なので、今まで何度も施設にも面会に行っているのに、どこに行ったか分かっていなかった。行きの車でその説明をしたのだが、納得いかないキヨちゃん。
 「なあなあ、ねえやん(お友達のおばちゃん)、こないだデイの時にMちゃんに会いに行ったでえ。」
 「行った行った。」
 「あれ、施設に行ったん?デイに行ったん?」
 「ほらほうじゃ、うちらはデイに行ったんよ。」
あ、この場合うちらが行ったデイと言うのは、自分たちのデイの事である。ここで既に話がかみ合わない。なので、
 「そうじゃなくて、おばちゃんらのデイでは無くて、この前Mおばちゃんも介護のデイの日だったけん、施設じゃなくてデイで会ったんじゃないかって。」
と私が説明した。
 と言うのも、施設のおばちゃんの部屋は4階で、食堂は1階、そして介護のデイは全く違う建物の地下1階であるからだ。
 「エレベーターで地下に降りたんじゃない?」
 「ほんなん、どこに行ったか知らん~。職員さんが行くと言う所について行っただけじゃ~。」
とおばちゃん。それにキヨちゃんも同調する。
 方向音痴の私が言うのもなんだが、これは本当にいつかどこかで迷子になるんじゃなかろうか?
 そのくせ、
 「いらんことは言われんけど、この前デイの職員さん送る時にうっかり道間違えたよな。考え事しよったんだろうな?道違うよって言おうかと思うたけどな~。」
 「そうそう。」
と二人で盛り上がっていた。

    

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コメント (3)
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