美ケ原高原から山を移して、2日目は旧街道の宿場町へ。
やってきたのは、江戸と京都を結ぶ「中仙道」は34番目の宿場町「奈良井宿」。
木曽には十一の宿場があるという。
そのなかでも「奈良井宿」は最も標高が高い。
難所で知られる「鳥居峠」を目前に、旅人が足を休めたのが「奈良井宿」だそうです。
この日はあいにくの
宿場はひっそりとして、モノクロ色そのものでした。
宿場には、上町、中町、下町とあって、それぞれに水場があります。
観光に、お買い物に、喫茶に、そしてお食事。
なによりも落ち着いた宿場町にうっとりです。
奈良井宿には古くから漆器、曲げ物、漆櫛、竹細工などの工芸が盛んな町です。
その中の一軒、「藤屋」さんの店前でパチリ
ひるめしに訪れたのが、「徳利屋」さんです。
江戸時代には脇本陣をつとめ、旅籠として使われてきた古い建築です。
今は郷土館として賑わい、それと手打ちそば、喫茶もやっています。
「徳利屋」さんのイチオシは「五平餅定食」。
観光客にも人気が高いそうです。
徳利屋さんならではの「三色五平餅」は、”山椒味噌””黒胡麻””胡桃”の盛り合わせ。
ほかに「くるみ餅」一皿を注文しました。
名物の「手打ちそば」だけでは足らないのか、それとも美味しかったのか。
わたしが食べようと思ったら”空皿”でした(笑)。
食事のあとはコーヒー。
サイフオンコーヒーでインドネシアの「トアルコ・トラジャ」を飲ませてくれるという「松屋茶房」さんは本日休業。
しかたなく向えの「こでまり」というサテンへ。
少女趣味のような店の名前が気に食わないが、とにかくひと心地つきたかった。
小じんまりとしたクラシカルな店内。
二階から街道を見わたせる俯瞰がとてもよろしい。
小津安二郎さんの映画の名作『浮草』をホウフツさせてくれました。
宮川一夫カメラマンなら、こうした俯瞰で撮るだろうなあ・・・と。
宮川一夫のキャメラはアングルがすばらしかった。
『羅生門』もそうだ。『瀬戸内少年野球団』もそうだ。
自然の気配に敏感な情感があった。
わたしのふてくされた表情を察したのか・・・
お店の女主人が「胡瓜の浅漬け」をサービスしてくれました。
とても美味しかった~
このたびの旅行の幹事をしてくれたK君。
余 貴美子に似たひとがやってるお店『花筏」に行こうと誘われました(←「飲み屋」じゃあるまいし)。
そこは幹事さんの顔を立てシブシブそのお店へ。
藍染などを売っている小物屋さん。
真っ先に、この家のあるじを見ましたよ!!
「どこが余 貴美子やねん!!」
ごくフツウの田舎のおばさん。
でも店先の看板が気に入りました。
人と、花と、動物と、植物と、目に映るすべてとの出会い。
2010年の夏の旅は終わった。