神戸元町の本通りから、みなと元町に通じる細い路地に『うな重』がありました。
関西ではお気に入りの鰻屋がどうしても見つからなかったのですが、
評判の店だと云うことで行ってきました。
昼下りのせいか、ほぼ満席で座卓しか空いてなかったのでそちらに座りました。
メニューを見ると「うな丼」は1000円からありますが、鰻の量で料金は決められて
いるようです。
鰻は”白焼き”を食べると店のレベルがわかると云います。
ですが、”白焼き”がなかったので、特上の「うな重」(画像)を注文しました。
第1にタレが甘過ぎます。
本来、鰻のタレは甘辛いものですが、異常なほど甘い。
それと、画像でもおわかりかと思いますが、鰻自体がコゲコゲで
焼き過ぎではないかと思うほど、身が固いところが気になりました。
これが関西の焼き方なのでしょうか?
鰻は蒸さないと美味しくならないとは思っていませんが、炭火で焼くだけだと
表面がバリバリになるだけでなく、身自体も固くなってしまうという難点があります。
東京のうなぎ屋さんだと、タレはちょっと辛目。
関東風といいましょうか、サラッとしていてうなぎ本来の美味しさを引き出してくれます。
お重を開いた時に匂う、あの香ばしい風味。ふっくらと、艶やかな色。
すっきりした江戸前の味があります。
大抵は、東銀座の『竹葉亭』の本店、ほかに飯倉の『野田岩』、浅草の『前川』。
明治座で観劇した帰りによく行く日本橋小網町の『喜代川』。
なかでも『竹葉亭銀座本店』の”白焼き”は絶品です。わさび醤油でいただきます。
小網町の『喜代川』は創業百年を超える老舗。辛めのタレは伝統の味なんです。
NHKの朝ドラ『こころ』にも登場しましたし、渡辺淳一の小説『化身』の舞台になったお座敷が
あります。
最後になりましたが、もう一軒是非行ってみたいうなぎ屋さんがあります。
博多の中洲にある鰻の『吉塚』です。
以前は小倉駅前にも支店があった評判の「うなぎ屋」さんです。
いつか行こうとひとり決めましたが、あれからもう何年もたって了ったようです。