Dream Gate ( 中野 浚次のブログ )   

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清張文学の光と影      -松本清張展ー

2009-09-11 | 本日の○○
 


          推理小説、古代史、ノンフイクションなど幅広い作品を世に出した
          松本清張の生誕100周年を記念した「松本清張展」を姫路文学館で
          見てきました。

          動機重視の革新性、卓抜なタイトル、導入部の巧妙さ。
          松本清張文学は、そんなふうに高く評価されてきました。

          『点と線』、『砂の器』など世代を超えて読み継がれる数々の名作には、
          まだまだ多くの「謎」が詰まっていそうな気がするのです。





         
          松本清張の著書には、「○○の手帖」といったタイトルがいくつかあります。
          わたしがもっている数少ない清張本でも、『作家の手帖』、『黒い手帖』、
          『黒革の手帖』(画像↑)の3点がありました。

          『黒革の手帖』にいたっては、主人公・元子ママの銀座のクラブの店の名も
          自分の武器となった黒革の手帖にちなんで「カルネ」と名付けています。
          
          「カルネ」というのは、フランス語で”手帖”なんですね。
          さらにつけ加えますと、”手帖”という題名を思いついたのは、往年のフランス映画の
          名作『舞踏会の手帖』のタイトルからだそうです。
          
              


 

          画像↑はわたしの所蔵している松本清張の初版本。
          画像右上の『名札のない荷物』は著者の最期の作品集です。
         
          表紙絵も清張自身のスケッチで、平成4年8月25日に出版されました。





           姫路文学館の全容です(↑画像)
      
          それにしても、この時季の楽しみは、夏からシフトされた空の美しさです。
          いわし雲が浮かんで夏はすでに遠いが、秋が色を整えるにはまだ少しの間
          があるようです。
          しばらく空を見上げていました。
                       in Himeji


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