いつもよく行く茶屋町の和食やさんで生ホピーを注文。突出しに出されたのがトウガラシの塩焼き。
それも万願寺とうがらし、京野菜のブランドものだ。
話には聞いていたが、口にするのは始めてである。果肉は大きく分厚く、種が少なくて丸ごといただける。
元来とうがらしとは、辛いものだと思い込んでいた。
万願寺のものは、柔らかくてとても甘い。
地元では「万願寺甘唐」と呼ばれているらしい。その意味が頷ける気がする。
大正から昭和初期にかけて、京都は舞鶴市の万願寺地区で誕生した。
京は伏見系のとうがらしとカリフォルニア・ワンダー系のトウガラシとの掛け合わせだともいう。
外国系とうがらしの血統を持つとされながら、伝統的に生産されているから、「ブランド京野菜」として、その知名度は高い。
和食屋さんのママが「まあ云うたら とうがらしの王様やね。」
ママは、白い歯を見せて豪快に笑った。