団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

死んだあとのことは誰にもわからない

2022年10月05日 | 

人間は必ず死ぬ、生きてる限りすべての人は必ず死ぬ、それは

今日かもしれないし、明日かもしれない、病気や災害、死は常

に思いがけない形で襲いかかってくる、それは老若男女関係な

い。

 

死ぬときはどんな人だって孤独だ、そこには貧富の差も社会的

地位もない、ひとりで生きて、ひとりで苦しみ、ひとりで死ぬ、

そして骨になりそれきっりになるがその人の記憶は遺族や友人

の中で生きている。

 

死んだ後も人生は続く、死後の世界もあるという説、死んだら

無になる、肉体がなくなればなにかもおしまいという説、いず

れも生きている人たちが言ってることで死んだあとのことは誰

にもわからない、私はそう思っている。


親を看取った子供の本音

2022年09月09日 | 

週刊東洋経済の特集「親の看取り方」で親を看取った600人

の声が掲載されていた、その中で76歳で実父を亡くした息子

さんの体験が興味深いものだった。

 

心臓病を患い通院していたものの認知症の母を在宅で介護しな

がら元気で暮らしていた、しかし75歳のとき脳の血栓が見つ

かり、カテール治療をしたが入退院の繰り返し、76歳の時に

悪化、生前父は「延命治療とかしてくれるな、頼むな」と言っ

たにもかかわらず亡くなるまでの2ヵ月間ずっと苦しんでた。

 

薬や治療方法を変えて、さまざまな措置を施した、しかし父は

自分で点滴を抜こうとするので手を拘束された、「医師の提示

する治療を拒否するなんて考えもしなかった」という息子さん

の言葉、私の父が晩年、延命治療(気管切開)したときと重な

るものがあった、「もし何もしなければお父さんは明朝まで持

ちません」と言った医師の言葉、拒否できなかった、しかし半

年間の苦悶の表情、今だに後悔してる、延命治療は家族の問

であることを痛感したものである。


「人生案内」なぜ自死はいけないのか?

2022年07月20日 | 

読売新聞朝刊の「人生案内」相談者は50代前半のパート女性

「なぜ自死はいけなのか」に注目した、自殺はよいことか悪い

ことかと問われれば、もちろん悪いこと、ただ自死を考える人

はものすごく悩んで生きるのがしんどくなってその道を選択し

てしまっているのではないでしょうか、なぜ自死はいけないこ

となのか教えていただきたいです。

 

本人は自殺をしたいと考えてるわけでなく、もしも友人から自

殺を考えていると相談されたときに、どうしたら引き留めるこ

とができるのかその答えを知りたいというものだった、それに

ついて回答者は、死は理屈ではない、到底言葉では説明できな

い、自殺がいいか悪いか他人が判断することではない、自殺を

引き留める名言はなく言葉は無力です、それよりも黙って相手

に存分に語らせることが大切ではないかと助言している。

 

私が思うに自殺を考える人はほとんど人から見捨てられたと思

った時、もう誰からも気にかけてもらえなくなった時、生に絶

望すると言われてる、理屈で何をいっても通じないかもしれな

い、生きてればいいことあるさといったところで逆に悪くなっ

ていくかもしれない、それよりも回答者がいうように相手のい

うことを聞く、相手が気が済むまで、ひたすら聞く、正解はな

いかもしれないがそのことが大切な気がする。


75歳以上が自ら生死を選べたら

2022年06月21日 | 

先日カンヌ映画祭で早川監督の「PLAN 75」が特別表彰をう

けた、少子高齢化が進み、75歳以上が自ら生死を選べる制度

が導入された内容である、そして近未来の日本が舞台で主演の

倍賞千恵子さん(80歳)が制度を利用すべきか悩む78歳の

女性を演じている。

 

私たち高齢者にとっては関心のある話題であるが、5年前今は

亡き脚本家の橋田壽賀子さんが著書「安楽死で死なせて下さい

」のなかで、治療しなければ罪という文化の見直しを、日本中

の家族の負担だらけになる前に死に方を選ぶようにしておくべ

きですと提言している。

 

延命措置を行わないで自然に死を迎える尊厳死、人間を苦痛か

ら解放してあげるために薬物療法などにより死に至らせる安楽

死、いずれも日本の法律では認められてない、しかし他人に面

倒をかけたくない、そうなる前に死に方とその時期の選択ぐら

い自分で選択できないものかと思うのは私だけではないような

気がする、そう意味で話題を呼んでる今回の「PLAN 75」

は興味深いものがある。


死ねない老人とは

2022年06月09日 | 

複数の病気を抱えてる人や介護を受けている人、経済的に不安

を抱えてる人、社会的に孤立している人、また本人の意向に反

して生かされている高齢者も多い現実、杉浦敏之氏の著書「死

ねない老人」の一節である。

 

高齢者の自殺は年間1万人近い、自殺の原因は1位が健康問題、

2位がお金の問題である、健康を害し悲観して自殺を図る人が

いかに多いか、皮肉なことに救命医療が発達してピンピンコロ

リといった死に方はもはや望めない、本来命が救われたなら無

条件に喜ぶべきだが思うように体を動かせず、介護をしてもら

わないと生きて行けない惨めさ。

 

その後の人生どうやって希望をもてばいいのかわからないとい

うのが偽らざる心境かもしれない、生きていたくないが死ぬこ

ともできない高齢者、長寿を素直に喜べない高齢者が増えてい

ることは事実である。


死生観が変わったのかもしれない

2022年05月07日 | 

人の死についてあまり心を痛めなくなった、なぜか若い時より他

人の死について哀しみを覚えない、以前は喪失感が大きかったの

にいつから鈍感になったのだろうか?と時々思ったりする。

 

11年前に父が亡くなってから実家の近所の人達が毎年のように

ひとりふたりと亡くなっていった、そして2年前に母が亡くなっ

た、みんな長生きして闘病生活を送り苦しんで亡くなっていった、

父も母もそうだった、亡くなったときは哀しみもあったけど苦し

みから開放された父と母の穏やかな表情に安堵したものだ。

 

人間はずっと大人になる過程でやさしさや傲慢さや他人への無関

心など色んなものを身につけると思うが死生観もこの11年で私

自身変わったような気がする、苦しんでの長生きは本人も家族も

つらいものである、私自身薄情になったとは思わないけど、哀し

みに鈍感になったことは確かである。


穏やかな最期とは家族の問題でもある

2022年04月13日 | 

人工呼吸器をつけた人にはは痰がつまらないように数時間ごと

に痰を吸引するが意識のない人ですら苦しさに体を震わせる、

動いて管を引き抜いてしまわないよう手にはミントがはめられ

縛り付けられてる、11年前に亡くなった父の晩年がそうだっ

た。

 

医師に「なにもしないと明日まで持ちません」と延命治療の選

択を迫られ時間の猶予もなかった「治療をしないでいいです」

とは言えないものである、治療中止を希望したら見殺しにした

気分に苛まれると思い延命治療を選択したが今だに後悔してい

る。

 

医師は治療をしないと敗北、治療することが使命感であること

は理解できる、しかし本当は点滴を減らし水分を抜いて乾かし

たほうが患者にとって苦痛が少なかったのではと思っている、

父の時の反省点を踏まえ2年前に亡くなった母の晩年は延命

療を選択しなかった、穏やかな最期とは家族の問題でもあるこ

とを痛感してる。

 


死にゆく人の涙は未練それとも感謝?

2022年03月09日 | 

死ぬのがこわくて仕方がないのは生きる意欲が人一倍ある証拠

だと言われてる、それでも人間いつかは死ぬ、誰かに看取られ

て亡くなる人、誰もいないところで亡くなる人さまざまかと思

う、私は両親の臨終に立ち会うことができなかった、だから立

ち会った人の気持ちが知りたくて探してところ、ある一冊の本

巡り合うことができた。

 

それは結婚して45年のご夫婦、闘病中の奥様が臨終前、ご主

人が様の耳元で思い出を語りだした時、酸素マスクの中から

ご主の目を見つめ、ウンウンとうなずき手を握り返してくれ

た、ニターの波長が弱まり50を切ったとき、眼尻から涙が

ほとしり、頬を伝って流れ、そして息を引取った、ご主人も

娘さも号泣した、伴侶を見送っての事例のなかの一例である。

 

死にゆく人が臨終にあたっての涙は、淋しさ、この世にまだ未

練があるから、それともこの世に別れをつげる感謝の涙か、こ

の奥様の場合、感謝かもしれない、でもそれ以上にまだ死にた

くないという気持ちが強かったのではないかと思えてならない。


それでも生き抜いて欲しかった

2022年01月30日 | 

高校時代の親しい友人が亡くなったのは14年前、彼が60歳で

還暦を迎えた年だった、死因は自殺、聞いたときは自殺をするな

んて思いもよらなかっただけにショックだった。

 

地元で就職して結婚、飲食業を営んでいた、私が地元にいる間は

交流が続いたが転勤しその後は疎遠になっていた、商売も家庭も

順調かなと思われたが還暦を迎えたときに奥さんから離婚を切り

出され、子供二人も奥さんについて彼はひとりぼっちになり人生

を悲観、自殺という最悪の結末を迎えた、きっと深い絶望感があ

ったのだろう、それでもまさか自ら人生を降りるとは今だに信じ

られない。

 

苦しみ、悲しみ、恨み、ひがみ、憎しみといったマイナスの感情

のなかで見苦しい自分に耐えることができなかったのかもしれな

い、しかし自殺をするのは弱い人間と思いたくない、そういうこ

とに追い込まれたことのない人間が自殺する人を否定することは

したくない、それでもやはり彼には自殺をしてほしくなかった、

できれば自殺などせずに与えられた一生を生き抜いて欲しかった

という思いは変わらない。


働く女性の自殺について思うこと

2021年12月07日 | 

長引くコロナ禍が、働く女性に深刻な影響を及ぼしている、仕事

を持つ女性の自殺が昨年は約1700件に上り、前年まで5年間

平均より3割増加している、昨年の自殺者が2万1081人と

り、リーマンショック後の2009年以来11年ぶりに増加し

た、男性は減少したが女性が15%増と大きく増えた。

 

自殺対策白書によると事務員や販売員、医療・保健従事者が多く

遺書などから、わかった動機は「職場の人間関係」「職場環境の

変化」そしてコロナ禍で女性の就労環境が悪化したことが自殺増

の一因とみられてる。

 

幼い頃、母親が愛人とダイナマイト心中自殺という壮絶な体験か

著書「自殺」を書かれてる作家の末井昭氏「自殺する人は真面

目で優しい、感性が鋭くてそれゆえ生きづらい人です、真目だ

から考え込んでしまって深い悩みにはまりこんでしまう」と独

視点で自殺する人の心情を捉えてる。

 

「自殺を思いとどまることができないならとりあえず明日まで待

って下さい、その一日があなたを少し変えてくれます、時間には

ういう力があります、そしていつか笑える日が来ます、きっと」

呼び掛けてる、確かに生きづらさの要因が少しでも改善なるま

で今がどん底と思い生きて欲しい、逃げることも必要だし、生き

る道は一つだけではないと言いたい。