「感謝の気持ちでいっぱい」昨年2月17日に退院を明らかにし
た池江璃花子さん、公式サイトに掲載したメッセージ「応援して
くださった方々や関係者の方々、そして家族には感謝の気持ちで
いっぱいです、オリンピックを目前に大好きなプールを離れ失っ
たものが多いのではと思った方もいらっしゃると思いますが、私
は病気になったからこそわかること、考えさせられること、学ん
だことが本当にたくさんありました」
オリンピックを目指し、日本中の期待を背負って練習に励んでた
充実の日々から一転、病魔が襲い、失意の日々、今まで当然のよ
うに過ごした生活、どんなに幸福の象徴のようにみえたことでし
ょう。
病室のなかで自分とむきあい、あらためて人生について悩み、抗
がん剤治療で苦しんだ時「大丈夫、大丈夫、いつか終わる」と自
分を励まし続けたという、メッセージの全文を読むと闘病生活で
苦しんだ作家の遠藤周作氏の「人生には何ひとつ無駄なものはな
い」と言うフレーズに、なぜか重なるものを感じた。