エッセイストの酒井順子さんが「職場の別れ」について言及して
る記事を興味深く読んだ、そこには定年退職した人が退職後も何
かと会社に顔を出す人がいるものだが現役社員からみると、いか
にも過去の立場に恋々としてるという風に見えるもの、一度別れ
たら、いくら後ろ髪をひかれようが振り返らないのが企業戦士ら
しい引き際じゃないかという内容であった。
私の場合定年退職して7年の間に会社に顔を出したのは一度だけ
あるが基本的に酒井さんの意見に同感である、その理由は私がま
だ40代のころ、当時定年退職した先輩社員が、ある地方支店の
事務所に夕方になると顔を出し、麻雀や飲みに誘うため現役社員
が困ってるという話を聞いてたからだ、最初は先輩だし懐かしく
相手をしていたが頻繁なため、忙しいときは誰も相手にしてられ
ない、迷惑以外のなにものでもないという愚痴をよく聞いたもの
だ。
会社は居心地のよい仲間社会という気持ちも理解できないわけで
はないが定年退職すれば、ただの人で上司も部下もない、会社を
辞める側に必要なマナーは「未練を残さない」ということに尽き
ると思っている。