団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

「いくつに見えます?」と言う人の心理は

2024年08月17日 | 生き方

エッセイストの酒井順子氏が年齢のマナーについて年齢なんて

関係ないというフリをしつつも実は年齢にものすごくこだわっ

ているのが日本人であると語っている。

 

 

実際「いくつに見えます?」この台詞を言う人は大概、自分は

実年齢より若いと思っている、だから実年齢より若い数字を答

えてくれることを期待している、だから間違っても実年齢より

上の年齢を言おうものなら気まずい雰囲気になるのがわかるも

のである。

 

 

実際若ければ若いほどよいという風潮があることも確かである、

それが齢を重ねれば重ねるほど強くなるのが日本人なのかもし

れない、「若く見えますね」というフレーズが、何歳の人に対

してもこの上ない褒め言葉であることは間違いない。

 

 


生きにくい日々であっても

2024年07月29日 | 生き方

老いてくると、どうしても出来ないことがふえてくるものであ

る、だから残りの人生をどう生きていくかというのは高齢者に

とって重要なことである、たとえ順風満帆な人生を歩んできた

人でも死ぬまで充実した人生を送れるとは限らない。

 

明日の保証を手にしている人など一人もいない、今は元気で安

定していても明日のことは誰にもわからない、心の危機は誰に

も訪れるものだ、そんなときは自分なりの解決法を持つしかな

い、生きる苦痛の根本的な解決はできなくても、それなりに何

とか折り合いをつけて生きるしかない。

 

生きてる限り、すべての悩みから解放されることはない、ある

意味悩むことは生きてる証しともいえる、実際こうありたい自

分、こうあって欲しい人間関係があるから悩むので、悩みを通

して人との距離に気づき自分を再発見するものだ、そしてたと

え生きにくい日々であっても何とかもちこたえて、できること

を楽しみ、真摯に今を生きたいというのが76歳の実感である。


なんでもない一言が薬にも毒にもなる

2024年07月20日 | 生き方

言葉というのは強いツールであり、だからこそ慎重に取り扱う

必要がある、命を救う薬にも命を奪う毒にもなることがある、

「暮らしの手帳」の元編集長松浦弥太郎氏は当時著書で、言葉

の難しさについて次のようなエピソードを語っている。

 

知人がひどく落ち込んでたので事情を尋ねた、すると父親が癌

で危篤だという「もうだめなんです」とつぶやく彼をなんとか

励ましたくて言った言葉が「親の死というのは誰もが通る道じ

ゃないか、だから頑張ってね」しかしこの誰もが通る道という

言葉が彼の心を刺した、父の死をよくあることだとかたずけら

れたと感じて追い打ちをかけるように落ち込んでしまった。

 

後日再会したときに謝罪して思いやりのなさを悔やんだ、誤解

は解けたものの、なんでもない一言が、どうやっても消せない

傷を心に残してしまうことを痛感したという、実際親しければ

親しいほど思い当たることがあるのではと思う、一度言ってし

まった言葉は取り返しがつかない、だから言葉を発する前に立

ち止まる必要があるのかもしれない。

 


迷ったらいやなことはしない

2024年06月24日 | 生き方

今まで素晴らしいと思ってたことが色褪せてみえたり、これまで

大切だと思ってたことが、別にどうでもいいと思ったり、齢を重

ねると過去を見る自分の眼に変化が生まれることがある。

 

それは人であったり、物であったり過去の思い出だったりするけ

どある意味冷静に自分を客観視できるのが老年期のような気がす

る、他人の評価を気にしていた若い頃、必要以上によく思われよ

うと無理してた自分、本音の自分と違って少なからず自己嫌悪に

陥ったこともあったものだ。

 

今はそんな必要もなくなった、自分の心の声を聞き自分がどうあ

りたいかで判断する、迷ったらいやなことはしない、そのことが

大切だと思っている。


日本人の8割が孤独好き!?

2024年06月03日 | 生き方

雑誌プレジデントのアンケート調査によると男性の64%、女性

の76%が孤独を感じる時があるという結果がでていた、さらに

本人の8割が孤独好きという記事があったのには驚いた。

 

孤独というとネガティブな印象が強く、いいイメージがないのが

一般的である、そのせいか私自身孤独な人が増えてるという実感

はあまりない、なぜかというと孤独な人々は声をひそめて暮らし

ており、私は孤独だ、私は寂しいなどと口にする人はいない。

 

実際孤独本を書いてる署名人は本人は孤独ではなく、ひとりの時

を大切にしたいという人たちである、そんななかで芥川賞作家

中慎弥さん、以前孤独、友だちについて言及してた内容が印

象に残ておりその中の一部を紹介したい。

 

「今は友人もいない、子供のころからだ、無職歴14年、仕事を

るようになって少しずつ人間関係は広がっているものの、やは

り友人はいない、出会うのは仕事の相手ばかり、それは小説を

くと言う条件があって初めて成立する、書かなければ会えなくな

る、本当友情というのは無条件のはず、私が小説を書こうが書

くまいが会ってくれる人たちというのは今のところいない」


人は平然と生きてるように見えるが

2024年05月02日 | 生き方

行きかう人々がどんな悲しみを抱えて生きてるか、どんな苦し

みを抱えて生きてるかなんてわからない、人それぞれの事情を

抱えてるだろうが平然と生きてるように見えるものだ。

 

NHKの「ドキュメント72時間」では、市井の人々の本音をさ

りげなく引き出してくれてる、食堂でラーメンを食べてる50

代後半の男性は妻をがんで亡くし独りぼっち、さらに自分は脳

梗塞で左半身が不自由、何のために生きてるかわからない、寡

黙に見えたがカメラの前で饒舌である、それでも時折見せる寂

しい表情が彼の波乱万丈と言うか紆余曲折の人生を映しだして

いる。

 

生きる苦痛の根本的な解決など誰もできない、みんなそれなり

に何かを支えに必死に生きてるのかもしれない、誰もが平然と

生きてるように見えるが人それぞれ事情を抱えながら生きて

ような気がする。


居心地のいい場所と悪い場所

2024年04月23日 | 生き方

誰にとっても居心地のいい場所、悪い場所があるはずである、

学校、職場、家庭、趣味のサークル、それらの居場所が居心地

のいい場所か悪い場所かは人によって違う、ある人にとっては

よくてもある人にとってはよくないということがあるものであ

る。

 

それは当然人間関係が絡むことが多い、相性が悪いことだって

ある、人間なんて個人個人が違う、みんな同じタイプで気持ち

が通じあって仲良くできると思ったら大まちがい。

 

例えば座が盛り上がってるのに、なぜか話題についていけない、

いわゆる疎外感を感じた経験は誰にでもあるのではと思う、逆

にその場にいると疲れない、しゃべらなくてもなぜか間がもて

る、要は自分らしくいられる場所、それこそ居心地のいい場所

だといえるし、そんな場所を大切にしたい。

 


人間の価値は何で決まるのだろうか?

2024年04月10日 | 生き方

作家の森博嗣氏が「やりがいのある仕事という幻想」という著

書のなかでこんなことを書いている、古来、人間の価値という

と、その人がしている仕事で判断される事が多かった、それだ

け職業というのは人の価値を決める重要な要素だった、だから

人よりも立派な仕事につきたいと願ったりする、そうすると人

間としてレベルアップしてみんなから尊敬されるだろうと勝手

に思い込んでいる。

 

しかし職業に貴賤はなく、どんな仕事でも人の役にたっている

、無職であっても人の価値が下がるわけではない、同じように

金持ちが貧乏人よりもえらいわけではない、どんなに仕事で成

功しても人間として偉くなれるわけではない、確かにその通り

であるが実際問題としてお金のある人や権力のある人が人を動

かすことで偉いと思わせてることも事実である。

 

職業で人間の価値が決まるのではないとしたら、何で人間の価

値が決まるのだろうか?森氏は自分がどれだけ納得できるか、

その人の価値というのは自分が評価することだという、しかし

自分で自分を評価するのは難しい、人それぞれかもしれないが、

人間として尊敬できる、信頼できる、生きる姿勢等やはり他者

からの評価で決まるような気がする。

 


年収200万円で豊かに暮らすとは?

2024年04月05日 | 生き方

「年収200万円で豊かに暮らす」という雑誌が発売と同時に

X(旧ツイッター)でトレンド入りするほど話題になった、年

収200円で豊かに暮らすとはどんな内容だろうか?と思い

購入してんでみた。

 

ツイートの多くの内容は「年収200万円で暮らせるわけな

だろ」「これを見た時色々と地獄を感じた」と明らかにタイト

ルだけをみての反論だった、しかし本書の内容は節約すること

が楽しくなるというもので、年収200万円という文言はどこ

にも見当たらない。

 

スマホ代は月3000円~5000円、財布にはお金を入れす

ぎない、買った食材はすべて使いこなす、外食を減らす、気が

進まない職場の飲み会は回避、ポイントカードを年に一度の見

直し、家計簿で有意義なお金の使い方を見る、1週間分の作り

置きで食費3万円に削減等「年収200万円で豊かに暮らす」

タイトルと違い、よくある節約術の本だった。

 

 

 


父の悲痛な叫び「まだ死にたくない」

2024年03月24日 | 生き方

人間は寿命が尽きた時に死ぬのが昔の医学の原則だった、今は

寿命がつきても人工的に生かす医学に変わってきた、それでも

死ぬときはどんな人も孤独である。

 

そこは貧富の差もなければ社会的地位もない、ひとりで生まれ

てひとりで苦しみ、そしてひとりで死んでいく、みんな孤独で

ある、高齢になると先は長くない、だからいつ死んでもいいと

いう心境で私はいるけれど周囲を見渡すとそうでもない。

 

私の父は病院に搬送された時「まだ死にたくない」悲痛な叫び

だった、86歳だったが生きることに執着していた父、母も私

も弟も父には生きていて欲しかった、延命治療を選択、気管切

開して生きることに一縷の望みを託したが力尽きて半年後に息

を引取った、老いるということは醜くく、つらく孤独で悲しい

面も背負うものだと痛感したものだ。