TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

TABIハタチ

2019-11-26 15:49:51 | TABIのいない日々
あの子が生きていたら、今日が二十歳の誕生日。

二十年前、雪の降る日に小さな命が産声を上げた。
私はちょうど日本に里帰り中で、TABIパパから国際電話で、知人の愛犬KIWIが子犬を産んだことを聞かされたのだった。

十年前、TABIの十歳の誕生日は私と犬と二人ぼっちで祝った。
TABIパパは、ちょうどカナダ首相のアジア歴訪にお相伴して一ヶ月以上の長期出張中だったからだ。夫の不在中、厳寒期に数時間にわたる停電があったりして大変だったが、TABIがいたからなんとかがんばれた。

あのときは、記念すべき十歳の誕生日ということで、私はミルフィーユを焼いてあげた。
雪の降る中、材料の乳製品を買いに出かけたのを覚えている。
積もった雪を踏みながら、TABIと散歩に行った。サクサク、というTABIのスノーブーツがたてる音を、昨日のことのように思い出す。もう十年もたってしまったのか。

今回は、チョコレートファッジ・プディングを焼いた。
トッピングは、アーモンドスライスとザクロ。
TABIはもう天使だから、チョコを食べても大丈夫だもんね。



この日は私達夫婦にとって、これからも大切な日としてお祝いすることに決めた。
だけど死んだ子の年を数えるのは、これで最後にしよう。
あの子は、永遠にハタチ。

今から十年後、私は空の上から地上に降り積もる雪を眺めることになる。


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