雨あがりの週末

夏休み最後の週末、高速が渋滞する前に出かける。

私は先日、整骨の治療を受けて歩けるようになったので、また歩けなくなる前にあちこち行ってみたかった。一つ目は、近くのワイナリー。ま、観光客向けだね。お客のほとんどがよその州やアメリカからの観光客。いわゆるカモばっか。

いまどきワインなんて素人でも作れるから、ワイナリーは雨後の竹の子のようにどんどん出てくる。観光客は、大きな有名なワイナリーよりも小さい個人経営の「知る人ぞ知る」タイプの店を好むから、たいして宣伝しなくてもお客は来る。一瓶に３０ドルとか５０ドルとか値をつけても、相手は観光で来てるからどんどんお金を落としてゆく。いい商売だよ。

私達はテイスティングでひととおり味見して、「このくらいならうちで作れるね」とこっそりささやきあった。

そのあとビーチに出て、お散歩。
のつもりが、TABIは海を見るやいなやサッサと飛び込んで泳いで行ってしまった。



ハーネスをつけたままなので、TABIパパが岩づたいに追っかけていく。ハーネスが何かにひっかかったら大変だからだ。でも、なにごともなくスイスイ。曇ってても蒸し暑いから、水が気持ちいいんだろう。


スイマーTABIのクローズアップ

運動になったところで、先日見つけて気に入ったレストランで早めの夕食。ちょっと風が強いので、今度はパティオでなく中に入れてもらった。ウェイトレスさんは「いいわよ、わんちゃんも中で」と言って、TABIに水をもってきてくれた。



私は、今日はダンジネスクラブのサンドイッチと、チオピノスープのセット。



さすが魚屋、カニがたっぷり！
それと、チオピノはいろんなところで食べたがここのが一番かな。ホタテ、車海老、ムール貝、小海老とかいろんな魚介類、それも新鮮なのがたっぷり。けっこうスパイシー。新鮮なタイムやパセリも。「こないだここで食べて美味しかったから、また来たのよ」と言ったから、ちょっとおまけだったのかな？

TABIパパのはBBQグリルしたサーモンのタコス。TABIもちょっともらって食べて大喜び。良かったね。また来ようね。

今日のTABIご飯

TABIのおなかはすっかり良くなったらしく、食欲が旺盛。

もう普通食にもどしてもいいのかもしれないが、TABIパパが「またゲロすると困る」と心配するのでまだおじやを続けている。四分の一カップくらいの量を、三時間おきくらいに食べさせて様子を見ている。便通も良好。

今夜の夕食は、ちょっと量を増やしてみた。
白いご飯、カッテージチーズ、BBQでグリルした鶏肉（皮なし）を混ぜ、固ゆで卵を散らしたもの。消化が良く（犬にとって）、すぐに血になるおじやである。TABIは大喜びでたいらげた。



消化不良のときの食餌に関しては、サイトの方に記事を載せてある。そこに載せたのは牛ひき肉とご飯のおじやで、もちろんそれでもOKなのだが、今回は脂肪分が少ない鶏肉の方を使ってみた。鶏肉はゆでてもいいが、今日はたまたま私達の夕食がマヒマヒ（日本でシイラと呼んでいる魚）のBBQだったため、ついでだからTABIの鶏肉もグリルした。

ところで夕食のつけあわせのポテトサラダは、ことのほか好評であった。ふと思いついて、じゃがいもを蒸すときにローズマリーの枝と一緒に調理した。ローズマリーの風味がうつって、簡単なドレッシングであえただけなのにすごく美味しかった。

うちのハーブガーデンは今、使うのがおいつかないほど各種ハーブが育っている。今日は、遅咲きのラベンダーとローズマリーをつんで、ラムの空き瓶に活けてみた。フランスの田舎のキッチンのような、素朴なアレンジである。



もっとローズマリーの枝が多かったのだが、料理に使ってしまった。
夕方少しだけ雨が降ったので、森のベリー類がもうすぐ完熟するだろう。明日は、カゴを持ってTABIを連れてつみに行こう。

ママったら

ダメじゃないの。

木曜日の朝は、TABIのゲロゲロで超早朝に夫婦とも起きるハメになった。どうも、夜中に吐いて吐いたものをまた食べて（ウエ～、犬ってやつはよ）、それを吐いて．．．を繰り返してたらしい。発見した時は、なかば消化した夕食のほとんどが吐き出されていた。

オヤツにあげた魚の干物が悪くなっていたらしい。ま、吐いてスッキリして元気な様子なので、とりあえず絶食させた。犬はよく吐く動物なので、毒物を食べたとかぐったりしているとかでなければそんなに心配はいらない。絶食で消化器官を休ませることが大事で、薬などはまず必要ない。私達のベッドの上で吐いたため、布団やシーツの大洗濯。

一日食べずに過ごしたあと、金曜日はうすい鶏スープをおさじに一杯飲ませて様子を見た。吐かず下痢もなし、便通も普通にあることを確認して、もう一杯。吐き気はすっかり止まったようなので、夕食はやわらかく炊いたご飯と脂肪分のない鶏肉を煮たものを混ぜて食べさせた。

おなかぺこぺこのTABIは、もう大喜び。不憫になって、おかわりもあげ、さらに調子が良さそうなのでオヤツもあげてしまった。これが間違いのもと。

夜中、またTABIのゲロゲロで起きることに。
「また絶食だな」と、TABIパパ。

元気そうに見えたが、胃腸はすっかり回復してなかったんだ。そこでまた１２時間の絶食、そして鶏スープをおさじに一杯。午後は森に散歩に行き、近所の子供達と元気に遊んできた。夕方、煮た鶏肉とご飯の混ぜたものをおさじに一杯、一時間ごとに食べさせて様子を見る。便通も正常だし、吐き気も止まったようだ。

TABIはまだ食べたりない様子でかわいそうだが、今夜はおさじ三杯で終わり。明日になったら、もうちょっと量を増やしてあげよう。

Stress Leave

今の世の中、社会のシステムをうまく利用する連中の勝ち。

ヨガで一緒の友人の隣人夫婦は、二人とも四十台になったばかり。夫の方は、離婚した前妻との間に高校生の子供がいる。ヨットを二艘も所持し、夫の趣味のバイクや車が車庫やドライブに数台並び、夏はキャンピングカーでしょっちゅうあちこち出かけている。大きな家に住んでローンも高いだろうに、なんとも豪勢な暮らしである。

いったいどんな仕事をしているのだろうと興味があったので、友人に尋ねてみたところ「あの夫婦は二人とも、Stress Leaveで休職中なのよ」

なんでも夫のほうは、数年前に６週間の長期出張に出たが家族と離れて住む寂しさで睡眠障害が出て、帰宅してからも仕事に身が入らないので「ストレスにより精神的、さらには身体的なダメージを受けた」という医師の診断をもらい、職場でそれが受理されて以来三年間、病気休職中だとか。休職中は減額ながらも給料は出る。それにくわえて療養保障も出るため、普通に働いているより結果的に稼ぎが良い。

妻のほうは妻のほうで、別のアメリカ資本の店舗勤務だった。一昨年、別の州に住む両親がたずねてくることになり、上司に二週間の休暇願いを出した。が、すでに彼女はその時年休をすっかり使い果たしていたため、上司は断った。そこで彼女は「自分の親と一緒に十分な時間を過ごせないストレスから首の痛みが出て、職場で仕事が続けられない」という医師の診断をもらい、それからずっと休職中。やはり減額ながら給料はもらっている。精神カウンセラーにかかっているが、その費用も保険から出ている。

どうりで、二人ともいつも遊び歩いているわけだ。

私は友人に「そんな虫のいい話が通るの？」と聞いた。
六十台の彼女は、「私の若いころには、Stress Leaveなんて聞いたことなかったわよ」と言う。

この夫婦のもっかの悩みは、「早期退職を実現したいのだが、書類がなかなか通らない」ことだそうだ。

この夫は、仕事にからむストレスで仕事ができなくなったことを理由に労災申請をした。労災が認められて病気を理由に退職すれば、退職金が定年まで勤めた分出るし、すぐに恩給も出る。このあと一生困らないだけのお金が、働かなくても毎月振り込まれるのだ。あの若さで、毎日が日曜日。しかし、さすがに労災認定は何度も書類落ちしているらしい。

「労災が認められないストレスで、日常生活がうまくおくれない」という理由で、この男は今、精神カウンセラーに通っているという。キャンプだ、バイク乗りだ、海遊びだと忙しい合間をぬって。

マジメに生きてるのがバカバカしくなるような話だ。
が、今の時代、「アリとキリギリス」の寓話のおしまいは書き換えられないといけない。最後に笑うのは、キリギリスなのだ。

かえって良かったかも

またビーチに行ってきた。

いつも犬連れで入るレストランのパティオへ行ったら、「犬はお断りなんです」とウェイトレス。そんなはずはない、これまでずっとOKだったのに、と言ったら「上司に聞いてきます」

他のお客から抗議が出て、犬禁止になったばかりなのだそうだ。

残念。でも観光客がわんさと来るビーチだから、犬OKのところが他にもあるはず。と、ぶらぶら犬連れで歩いていてふと目に付いたカフェで聞いてみたら、「もちろん、お行儀のいいわんちゃんなら歓迎です」とのことで、パティオに席をとってもらう。

味は期待してなかったのだが、これがウマい！


チャウダーと牡蠣のサンドイッチ

いわゆる観光客相手のいいかげんな料理じゃなくて、手抜きしてない。魚屋さんが経営している店だから新鮮なのは当然だが、これは久々の驚き。前に行ってた店よか、ずっと美味しい。前の店が犬禁止になったためにここが見つかって、かえって良かったかも。

おなかいっぱい幸せいっぱいになったところで、海岸を犬と散歩。今日は、潮が満ちてた。


パパと石投げで遊ぶTABI


泳いできちゃった