やってみたかったんだよね、きっと

http://youtube.com/watch?v=_ZneuBM8b3U

青空と雲

夏のような一日。

郊外の犬友達に会いにいく。
見渡す限りの草原、空の大きいことといったら。ぷかぷか浮かんだ白い雲は
まるで絵のよう。遠くに見えるロッキーは雪をかぶっているのに、お日様の
強さは夏と同じだ。数日でこうも天気が変るとは。

Laurieは広い庭の一部にアジリティのフルコースを設置しているので、そこで
走らせてもらった。サボテンがちくちくしてTABIはびびり気味だったが、
次第に環境に慣れて走るようになった。しばらくすると彼女のシェルティたちが
数頭出てきて、追いかけっこで遊ぶ。

一番小さい子は、もうすぐ生後８ヶ月。イギリスのアジリティ・トレーナー
のところへもらわれていくそうだ。将来は、あちらで活躍するのだろう。

犬のブリーダーとは、まことにエネルギッシュだとつくづく思う。
９頭の世話をし、服従とアジリティを教え、ショーにも出ている。６０歳を
越えた彼女の、その活力の源はどこなのか？私なんか、TABIだけで精一杯だ。
それどころか、その一頭でさえちゃんと世話できてない。爪が伸びすぎている
ことを指摘されちゃったよ（笑）

初雪

朝方、降り出した雨がすぐにサラサラという音に変った。

芝生がどんどん白くなっていく。雪だ。
散歩に出ると、TABIの黒い毛が白くおおわれていく。
山はすでに数日前から頂上に雪をいただいている。このあたりもすぐかな、と
思っていたが、やっぱり降った。球根類を植えるにはまだ早いが、芝生の種を
蒔くのは来年の春までおあずけになりそうだ。

ところで、こちらに越してから探しに探しぬき、やっと見つけたトライプを
買いに行った。肉食獣カウボーイの土地だからどこでも売ってるだろうと
思ったら大間違いで、どこへ行ってもダメ。缶入りのはペットショップで
売っているが、あれは火を通してあるし。人づてにあちこち探しまくり、やっと
生食を通信販売しているところを見つけた。

電話かネットで予約すると、二週間に一度、繁華街の駐車場に売りに来るので
そこで買う。駐車場で取引なんて、なんか麻薬の売買みたいだねと夫と大笑い。
こっちの中高生もよくそうやってマリファナとか売買してるもんね（爆）

今回は初めてなので、トライプと肉類のミックスを購入。
ミックスにはトライプのほかに内臓肉とかいろいろ入っていて、スライスして
あるので解凍して食べさせればいいようになっている。早速帰宅して解凍し
TABIにあげてみると、目を丸くしてペロリとたいらげてしまった。
「もっとちょうだい！」といろんな芸をしてみせるTABIだが、残りはすでに
冷凍庫に入れちゃったし、あとは牛靭帯でもかじってもらうしかない。

ま、でもTABIが気に入った様子で良かった。
次回はもっといろいろ注文してみよう。

飛んで火に入る

チェーンメールのように送られてきたリンク。
http://www.thedogfoodconspiracy.com/v/1.html

このAndrew Lewisと名乗る男についてはgoogle検索をかけても出てこないし、
同姓同名が星の数ほどいることからおそらく架空の人物なのだろう。
男の英語にはオーストラリア（またはニュージーランド？）訛りがあり、
プレゼンのプロを雇った可能性あり。たたみかけるような早口、瞬時にして
変る画面、見ている者に考えさせる暇を与えない手口は、テレビ・ショッピング
と同じだ。

言ってることは、結局、「市販のドッグフードがいかにインチキで、犬の健康に
悪いか」という内容で、そんなこともう十年以上前から話題になってた。
「愛犬の健康を願うなら、食餌の大切さを検討するべきだ」と。そりゃまあ、
そうだ。しかし、彼（またはこの架空の人物の裏にいるビジネス）の本当の
目的は、犬飼いにそうしたメッセージを伝えることではない。

プレゼンが終了したあとの画面では、彼らは手作り食のレシピ本などを含む
様々なパッケージを販売している。銅、銀、金の順に内容が豊富になり、金額も
高くなる。当然、「最も人気が高く、お得」なのは金パッケージだ。それを
買わせるのが元々の目的である。

そのパッケージには、「特別に雇った専門家により厳選された、安全なドッグフード
９種類」をリストした本（１５０ドル相当だってよ…苦笑）が含まれている。
あれほど市販のフードはダメとか言っておきながら、「忙しい現代人にとって
手作りするのは大変。だから、安全なフードを食べさせよう」という詭弁で
もってだまくらかそうという魂胆だ。

そう、これはどう考えたってその「安全」なフード会社がつくりあげたインチキ。
「よそのフードはダメだけど、うちのは安全」と、どこの会社だって言ってる。
フードに限らず、何でも客に自社製品を買わせるには他社製品をけなすことから
営業は始まる。このインチキ広告も、犬飼いの心理を見事についている。
騙されて財布の紐を緩めた人々が、どれだけいることか。特に、自分の犬が
病気持ちだった場合、ワラにもすがりたい心境なわけで、そこをつかれれば
善人はコロリと騙されてしまう。

やれやれ。
ま、このようにして世の中にお金は回っていくのである。

Tart au Poire

今年は、庭の梨が大豊作。

さっぱりサクサクした日本の梨も好きだが、熟すととろりとろける果肉の洋梨も
なかなか捨てたものではない。皮がやわらかくて皮ごと食べられるのも良い。

去年は収穫時期を逃してみな土に還ってしまったが、今年はちょうど良い時期に
実をとったので、たくさんコンポートを作った。それでもまだ余っているので、
籠に入れて台所に飾っている。今日は、梨のタルトを焼いてみた。

タルト生地をつくらなくてすむ、とてもシンプルなレシピだが、梨の甘みが
効いていて最高の美味しさ。焼いてるそばからTABIはソワソワと台所と居間を
行ったり来たりしていたが、夫が帰宅してお茶を入れ、タルトをお皿に盛って
テーブルに並べると、まずは私のそばにキチンとお座りする。「ママなら絶対に
一口分けてくれる！」と、自信満々なのだ。タルトを小さく切って、小皿に
分けてあげると目をキラキラさせてペロペロ。

外は木枯らしが吹いて寒い。こんな日には、熱いお茶と美味しいお菓子を
いただきながら居間でくつろぐに限る。裏の犬は、この寒いのにまた外に
出されて泣いている。TABI、お前は果報者だよ。