TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ブルテリア・ブルー

2003-10-30 11:51:42 | インポート
ブルテリアのスピニングは何が原因なのか。

自分の尻尾を追いかけてクルクル回る犬はたくさんいる。たいてい、ヒマで
することがないときにやるのだという。TABIはあんまりやらないが、これまで
一度か二度やってるのを見たことがある。どんな犬もやるんだろう。

しかしブルテリアのスピニングは、神経系の異常と言われ、たしかに奇異だ。
うなり声をあげながらひたすら尻尾を追いかけて回り続ける。壁にぶつかっても
パッドが擦り切れて血が噴出しても止まらない。消耗しきってぶったおれるまで。
目が覚めると、また回る。

大量のバリウム静注でやや落ち着くことがあるらしいが、効果が続くのはほんの
数分。またこまのように回り出す。こんな様子に、飼い主は気が狂いそうになる。
結局は、安楽死となることが。

脳を調べると、てんかんと同じ状態だという。また、こうした犬は亜鉛の欠乏症
も併発しているとも。でもそれがどうスピニングと結びつくのか?

興味深いのは、スピニングが出るのは若い犬、生後5、6ヶ月の犬だ。
狂犬病ワクチン注射のほぼ一ヵ月後。ワクチンによる神経系のダメージが
引き金になっているのか?

来週、Dr Doddsの講演がある。この話題に触れるだろうか。楽しみだ。


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Dominance Hierarchies of Wolves

2003-10-29 14:44:14 | インポート
野生オオカミ研究所の研究員から、貴重な話を聞く。

この研究所では、人間が可能な限り介入しない方法でオオカミの自然な生態を
観察してきたのだが、それによってこれまで「常識」とされてきた事柄が
必ずしも正しくないことがわかってきた。

オオカミは犬と同じく群れで暮らす社会性の動物で、リーダー格のオス、
彼の相棒のメスを頂点とするピラミッド状のランキング社会を形成する。
「リーダーがまず一番先にエサを食べ、下っ端は残り物をあとから食べる」
と信じられてきたが、そうじゃないんだそうだ。離乳期の子オオカミがいる時は
そのおチビさんたちに先に食べさせる。妊娠メスや授乳中のメスも優先的に
エサにありつける。ときにはリーダーが一番最後に残り物をぱくつくことも
珍しくないという。

エサが少ない飢饉状態の時はこの限りではないだろうが、そこそこ豊富なエサが
得られる場合、食べ物の分配はきわめて公平に平和的に行われる。
オオカミは一般に思われているように攻撃的な動物ではない。むしろ、無用な
争いは可能な限り避けようと様々に努力する。やたらと好戦的な個体は、群れの
お荷物となり、いずれは一匹オオカミとして追い出されることがある。
また、「オレがなんでも先!」みたいなリーダーは尊敬されず、いずれ天下を
別のやつに取られてしまうという。

これを聞いて、思わずポンと膝を打った。
旧式な犬のトレーニングを説く人々は、「人間が先にご飯を食べるべき、犬は
その間『待て』をさせておく」と必ず教えている。それがリーダーシップを
確立する第一歩だ、みたいな。私は前から、そんなの意味ないじゃん、と
思って一度も従わなかった。スケジュールの都合で人間が先になったり、犬が
先になったり、一緒に食べたりといろいろだが、これまでリーダーシップの
危機(笑)は経験してない。

逆に、メシを先に食うだけでリーダーになれるなら、こんなにちょろいことない。
ボスとして君臨するということは、そんなことじゃない。

ではここで100万ドルの質問。
オオカミの群れを観察して、誰がリーダーか、どうやって見分ければいいのか?
(メスと交尾できるオス、というポイントはのぞく。簡単すぎ)
これは過去に研究所にやってきたインターンの誰一人として正解しなかった
問題だそうだ。


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免罪符には期限がある

2003-10-23 03:16:50 | インポート
「He was abused.(この子は虐待された)」は、犬飼いがよく使う表現。

レスキューされた犬を飼っている人は、犬紹介のとき枕詞のように多用する。
統計をとったわけではないが、9割は言ってるんじゃないか?
虐待というと、犬を棒で殴って瀕死の重傷を負わせたとか、鎖につないで
何週間も食べ物や水を与えず餓死寸前にしたとか、BBQで焼き殺そうとした
とか、そういうのを思い浮かべる。だが実際には、SPCAとかに収容されて
いる犬なんかは、単にもとの飼い主が無責任でなんの躾もせず裏庭に放って
おいたため、行儀が悪い犬に育ってしまったケースがほとんどだ。

そういう犬をレスキューした犬飼いは、自分の犬がよその犬や人間に攻撃的な
態度をとると「abused」を必ず言い訳として使う。必ず、だ。
なぜなら「abused」は魔法の一言だからだ。

誰だって虐待された、と聞けば「かわいそうに」と同情心が起こる。そのため
犬のよろしくない振る舞いを大目に見て許してしまう。これに味をしめた犬飼いは
犬を躾しなおすよりも魔法の一言を免罪符がわりに多用することを覚える。
そのほうが簡単だからだ。

近所のコッカーがその一例だ。あまりに飼い主が多用するので、「何年その
免罪符を使ってるんだよ。もう期限切れだよ」とつっこみたくなる。

これはフェアじゃない。
人間だって、スラム街に生まれ育った人全員が麻薬密売人や凶悪犯罪者になる
わけではない。立派な社会人に成長する人もたくさんいる。
犬も、初めにタチの悪い飼い主にあたったから全部がトラウマをしょって
悪犬街道を一生歩くか、というとそうではない。過去は過去、やり直しがきく犬
だっている。要は、新しい飼い主のやる気だ。

やる気のない犬飼いほど「abused」ばっか言ってる。
「この子は虐待されたのよ、ね、かわいそうでしょ?そういう子を私は救済した
のよ、ね、私ってエライでしょ?」と目を星でいっぱいにしながら(笑)


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There ARE "Bad dogs"

2003-10-20 03:09:10 | インポート
犬トレーニングの世界には、二つの異なるコンセプトがある。

「Bad dogs」はいない、という流派と、ダメな犬はダメ、という流派だ。
このBad dogsだが、日本語では単純に「悪い犬」と訳される。
これは犬のことをロクに知らない連中に翻訳させたため、こういうトホホな訳に
なってしまったのであり、本来のBad dogsに近い日本語に当てはめるとすると
「救いようのない犬」ということだ。

私は個人的に、「犬はみな天使」とか「Bad dogsはいない」というセンチメンタル
な考えに同調できない。救いようのない犬というのは存在するからだ。

もちろん、本当のBad dogsではないのにBad dogsのレッテルを貼られてしまった
犬はたくさんいる。単に躾が入ってない犬(人間のほうが間抜け)、病気もちの犬
(体調が悪いからイライラして、つっかかってばかりいる)など。
そういうケースでは、原因をとりのぞけばBad dogsではなくなる。

しかし、本当に救いようのない犬、危険な犬というのはいる。
いいかげんな繁殖による生まれつき異常な攻撃性をもった犬、ワクチン
の副作用でアタマが狂っちゃった犬、人間に折檻され続けた結果人間不信が
ひどくなった犬、などなど。原因は様々だが、どうがんばっても救済できない
犬、危険すぎてペットとして人間と普通に生活できない犬というのはいる。

そういう犬まで「大丈夫、愛情かけて育てれば必ず更正する」といって救済する
のはいかがなものか?殺傷事件でニュースになる犬の背景には、そうした
トレーナーの甘い言葉や金に対する貪欲さ、現実を直視できない馬鹿な飼い主
が存在する。


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感謝祭

2003-10-16 03:15:21 | インポート
感謝祭休暇から帰宅。

山はすっかり秋化粧、絵葉書のよう。
田舎のシーダーハウスで、犬とのんびり何もしない日々。

今年はとくにハリケーンでゴタゴタしたあとだから、こんな静かな休息が
うれしい。おみやげに、とれたてリンゴをたくさん。これでパイを焼こう。

家のほうは、また強い風と雨。
ニュースによると、ハリケーン時にかろうじて折れなかった木が、こんどの
風でとうとう耐え切れずバキっといってしまう可能性が高いとか。
まだ先月のハリケーンの後始末もできていないのに、市は二度目の惨事に
対する準備などないらしい。

また停電かも。準備して、早く寝よ。


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