TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Today is a gift

2017-12-29 18:48:47 | TABIのいない日々
TABIはよく、私がメールをチェックしたりサイトやブログの更新をしている間、書斎の私の机の下で丸くなって寝ていた。

そんなTABIのために、机の下用ベッドを作ってやった。牧羊農家へ行って羊毛綿を買ってベッドを縫い、フワフワの羊模様のベッドカバーを作ってかぶせた。そのベッドの上で、TABIはスヤスヤおとなしく寝ていた。転勤でアメリカへ引っ越しても、カナダへ帰ってきても、どの家でも書斎では私の机の下がTABIのお気に入りだった。



TABIがお空へ行ってしまったあとも、書斎の机の下のベッドだけは手をつけずそのままにしていた。TABIの魂がお昼寝するのに、ベッドがないと困ると思ったのだ。ベッドには、TABIが寝ていたあとがついたまま。今日ふと思いついて、そろそろかたずけようと机の下からベッドを出してみた。なつかしい、ポップコーンのようなTABIのにおいがして、つい涙ぐんでしまった。やはり、まだかたずけたくない。

今日は早く帰宅したTABIパパと、森へ散歩に出た。
ちょうど一年前のこの日、やはり夫婦と犬とで森へ散歩に行った。それが、三人で森へ散歩に出る最後となった。というのも、昨年末から新年はパパが鬼の攪乱でひどい流感のため長く寝込み、やっと彼が良くなったと思ったらTABIが血尿。。。と家族で病み続きだったからだ。そして桜の咲くころ、二度と森への長い散歩に行くことなくTABIは天使になった。

雪の残る森の景色は、去年と変わらない。一つだけ違うのは、私が作ったコートを着てサクサク歩くTABIの姿がどこにもないこと。あの日もいつもと同じようにみんなで家を出て、途中で会った犬友達と遊んで、小川のそばの大木に「また来るからね」と挨拶して家路についたのだった。そういう日々が、続くと思っていた。アメリカのアジリティの先輩に「人生、この先何が起きるかわからない。スタートラインを越す前に、これが最後だと思って悔いのない走りをしなさい」と言われたが、その意味が今よくわかる。今日の幸せは、明日にはかき消えてしまうかもしれない。一日一日が、神様からの贈り物なのだ。



さて、暖炉のまわりを飾るのにちょうどいいLEDのライトを見つけて買ってきた。ライトの部分に小さい洗濯バサミがついているので、お友達から届いたカードをはさめる。



今年はみんなから、「元気出してね」と犬や動物テーマのカードをたくさんいただいた。にぎやかで、楽しそうでしょ?ね、TABI?




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Frantz

2017-12-25 15:39:49 | その他
時代は、第一次大戦後のヨーロッパ。

ちょうど100年前の話である。
白黒の画面と、古い装束が時代を物語る。ドイツの小さな町。戦争で婚約者を失ったAnnaは、身寄りがないので亡くなった婚約者の両親と暮らしている。一人息子をなくした老いた夫婦にとって、彼女は実の娘のような存在。婚約者の墓へ花をたむけるのが日課となった彼女は、ある日、見知らぬ青年が自分の婚約者の墓のそばで立ち尽くしているのに出くわす。

「Frantzのパリ留学時代の友人」と名乗る、その青年は、戦時は敵であったフランス人。だが、戦争は終わったのだ。Frantzの思い出が絆となり老夫婦とAnna、そしてフランス人青年の四人が仮の家族のような心のつながりをつくるかに見えた。

物静かなハタチの娘、Annaを演じる女優が可憐で美しい。事実を知った彼女は、翼を折られた白鳥のように痛々しいが、その後にとった彼女の行動は、内に秘めた芯の強さを証明する。

ディズニー映画が好きなむきにはおすすめできないが、オトナの感情を理解できる人なら楽しめる映画。


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雪やこんこん

2017-12-19 14:35:49 | TABIのいない日々
あったかくなったな、と思ったらやっぱり昨夜遅く雪が降り出した。

朝までには、外は一面の銀世界。
玄関先のプランターの飾りつけを週末にすませといて、良かった。

さて、今日はTABIの8回目の月命日。
夕食はTABIの好物だった紅鮭のハニー・マスタード焼き。そして、オヤツはチェダーチーズ入りクッキーを焼いた。TABIが元気だったころ、よく焼いてやった。たくさん焼いて、犬友達にも贈り物にしたものだ。今回も、大・中・小の焼き型を使ってたーくさん焼いた。



TABIちゃんにお供えする分をのぞいて、あとは袋詰めにして近所のわんこ達みんなにおすそわけ。バーニーズのJASPERは、大型クッキーを四つも続けてペロリ!おいしくて良かったね。



さて、今年は犬が亡くなった年だし喪中としてクリスマスやお正月のお祝いをするの止めよう、と思っていた。が、TABIパパが「それじゃ寂しすぎて、TABIが悲しむよ。ちゃんと飾ってやろうよ」と反対するので、渋々ツリーを出してきた。例年に比べたらかなりロー・キイな飾りつけだが、いちおうTABIテーマで統一している。どお、お空から見て、気に入ってくれたかな?




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都合のいい人

2017-12-16 07:23:27 | TABIのいない日々
早朝、玄関のドアベルが鳴る。

TABIパパが応対したら、近所に住むMs.E。ドイツ系の未亡人だ。
「お宅の犬、死んだんでしょ?新しい犬は?まだなの?じゃ、ちょうどいいわ、うちの犬をクリスマス休暇中に預かってちょうだい」

彼女は何年か前まで、老犬を飼っていた。亡くなった旦那さんがかわいがっていた犬だ。そのころはよく、森の散歩道でバッタリ出会い、彼女の犬とTABIは並んで歩いたものだ。その後彼女の犬が亡くなり、しばらく彼女は一人で暮らしていた。私達は、彼女をTABIのお誕生日パーティーに呼んだりしてもてなしたが、彼女のほうからは過去5年間、一度もお茶に誘うことはなかった。彼女が新しく犬を飼い始めたことすら、私達にとって初耳だった。

一人が好きな人なのか?ドイツ流の合理主義なのか?自分にとって便宜がないと判断した相手には、敬意を表する必要はないということか。

そんな、普段は私達にハナもひっかけない彼女がうちへ頼みにくるということは、よっぽど切羽つまっているのだろう。しかし、彼女には成人した子供たちが何人もいて、近くに住んでいる。彼らはしょっちゅう、自分の子供たちの子守を彼女に頼んでいるのだ。そんなら、彼女のほうから自分の成人した子供たちに犬のお守りを頼めばいいではないか。うちに来るということは、結局自分の子供に断られたということだろう。親なのに、情けない話である。

ちなみに、こういう人は彼女だけではない。
「TABIの飼い主は犬バカだから、頼めばなんでもやってくれる」と考えている人はたくさんいる。こちらの都合なんか考えず、土足でずかずか私達夫婦の静かな生活に押し入ってくる。「どうせ子供いないんだし、あなたたちヒマでしょ?」と彼らは言うが、私達には私達のスケジュールというものがあるのだ。

そういう人々から自分を守る手としては、相手がなんと言おうと、断固として「No」を言い貫くことだ。別に、喧嘩ごしになることはない。「どうしてできないの?」と聞かれても理由を説明する必要はない。理由をつくろえば、必ず説得されてしまう。相手があきらめるまで、断固として「No」を言い貫く。


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Needles and pins

2017-12-15 16:38:03 | TABIのいない日々
Needles and pins, needles and pins.
When a man marries,
His trouble begins.

あっという間に、結婚25周年。
よくこんなに持ったものだ。その中の18年ちかくは、TABIちゃんのおかげだ。

TABIと一緒にお祝いできないのは悲しいが、せっかくなので夫婦で外食。レストランの予約の際に記念日であることを伝えておいたので、シェフがチョコレートで「おめでとう!」のカードを作ってデザートを飾ってくれた。地元産のリンゴとハチミツを使った、タルトタタンである。しっとり甘くて酸味があって、美味しゅうございました。




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